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江戸時代発祥の調味料がいま新しい!話題の「水塩」って知っている?

クックパッドニュース編集部

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いまスプレー調味料が密かな人気です。その人気と、塩麹、塩ヨーグルト、塩レモンなどといった「塩」ブームが重なって、江戸時代からの調味料「水塩」に注目が集まっているのをご存知ですか? 調理にも使いやすく、しかも減塩も期待できるとか。これは見逃せません!

いま注目されている調味料「水塩」とは?

塩麹、塩ヨーグルト、そしてこの春から大ブレイクしている塩レモン。いま塩が大人気ですが、そんな中注目されているのが「水塩」です。どうもスプレーに入れて、シュッシュシュッと使うものだとか?水と塩、生命の源2つからなる調味料とはいったい??ということで、ソルトコーディネーター青山志穂さんに、お話を伺ってみました。

——そもそも水塩とは一体どんなものなのでしょうか?

青山さん作の水塩。見た目は塩水というか水です
日本全国にしょうゆが普及したのは江戸時代後期で、それ以前に一般的に使われていたポピュラーな調味料が『水塩(海水を煮詰めたもの)』です。
しょうゆの普及とともに一般家庭では使われなくなりましたが、和食の世界では伝統的技法として、特に京都の懐石料理店等で使用されてきました。

水塩には2種類あり、和食の伝統的技法として使われている「水塩」とは、塩を卵の殻や卵白とともに水に入れて煮詰め、その過程で出たアク(カルシウム)を除去した塩水のこと。もう1つ、現在商品として流通しているものは、海水を煮詰める過程で出るアク(カルシウム)を取り除いた濃縮海水のことです。
前者は、塩になる段階ですでににがり(マグネシウムなどのミネラル)が分離したものを水に溶かしているのでにがりは含みませんが、後者はにがりも含んだままです。にがりに含まれるマグネシウムやカリウムなどのミネラルにはおいしい苦みやコク、酸味などが含まれているので、後者の水塩はしょっぱさ以外の複雑な味が含まれています」

——では、水塩の良さとは何なのでしょうか?

「塩は唾液で溶けてイオン化することで初めて味蕾に受容されて、味として認知されます。水塩は最初から水に溶けている状態なので、塩の結晶そのものを食べた時よりも味をはっきりと感じやすいという特徴があります。また、液状なので食材の隅々までむらなく付着します。そのため、使用量が少なくてもしっかりとした塩気を感じやすく、それが結果的に減塩に繋がることにもなります」

——確かに、塩を食材にまんべんにまぶしたり、塩加減をうまくコントロールできなかったりすることってありますね

「ほかにも、液状のため食材の芯までしっかりと塩味がしみ込みやすかったり、パサつきがちな肉類もジューシーに仕上がるという利点もあります。ちなみに、濃度25%の水塩をスプレー容器に入れて3~4プッシュすると、およそ小さじ1/30程度、塩分量はだいたい0.1g程度になります。シーンや目的に合わせて使い分けるといいのではないでしょうか」

「水塩」を簡単に家庭で作れるレシピを大公開! 

伝統的な和食の世界で使われている水塩も、製品として市販されている水塩も、家庭で再現するのは、ちょっと難しく手間がかかるのだそう。そこで青山さんが提案しているのは、海水の成分を出来る限り残した塩を使って作る水塩です。

塩は必ずにがりを多く含んだ自然塩を使用しましょう。これなら簡単に作れて、シュッシュッ調理に活用できそうですね!

執筆者情報

クックパッドニュース編集部

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