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コラム

【野菜卸のプロが教える】大玉トマト、ミディトマト…種類別「トマト」のおいしい食べ方

これからの暑い季節に食べたい野菜の中でも、人気と売り上げ共にトップクラスのトマト。最近では、さまざまな品種のトマトが増えて、スーパーのトマトコーナーでは、どれを買っていいのか迷ってしまうほど。そこで今回は、豊洲市場で青果の卸業を展開している「丸川」の専務取締役である増山健司さんに、この夏トマトをおいしく食べるために知っておくべきことをたっぷり聞きました。

梅雨明けが待ち遠しいこのごろですが、今年の夏もすぐそこまできているはず。暑い季節にこそ食べたい食材や料理がたくさんありますよね。もうすぐ来る夏本番に備えて、夏に楽しみたい食材について予習しておきましょう!

今回注目していく野菜は「トマト」です。

「市場に入荷する量が一番多いのは5月ですが、トマトをおいしく食べるのは夏がおすすめです。暑い時期に冷やしたトマトをガブリと食べる。それだけでたまらないものがあります!」

そう語るのは、昭和10年から築地市場(現:豊洲市場)で青果を取り扱っている丸川の増山健司さん。

クックパッドには、268,969品(2020.6.13現在)もの「トマト」を使ったレシピが投稿されています。おいしいことはもちろん、栄養も豊富で他の食材との相性も良いトマトが人気なのは納得ですよね!

トマトを使ったレシピも気になりますが、まずは、おいしいトマトについて増山さんにお聞きしました。

トマトの種類は大きく分けると4つ

スーパーでトマト売り場を見ると、大きなものから小さなもの、さらには色の種類まで、実にさまざまな種類のトマトが所狭しと並んでいます。いろいろな種類から選べるのは嬉しいのですが、あまりにも種類がありすぎて、どのトマトを選んでいいのかわからないという方のために、増山さんにトマトの種類について聞いてみました。

「トマトは、本当に種類が多いですよね。実は豊洲市場でも、売上金額で言うとトマトは常にトップクラスなんです。みなさんからの人気が高いというのもありますし、種類が多いというのもその理由の一つ。種類が多すぎるように感じるかもしれませんが、ざっくりと分けてみると、トマトは4つの種類に分けられると思います」(増山さん)

大玉トマト

一般的なトマト。スーパーで購入できる。いろいろな品種の中でも「桃太郎トマト」が有名。

ミニトマト

一口サイズの小さなトマト。美味しい品種ほど栽培が難しく表面が割れてしまうことも。味にこだわって作っている農家さんが多く、近年は甘みのある「高糖度ミニトマト」が出回っている。

ミディトマト

直径3センチほどのトマトで近年需要が高まっている。ミニトマトより大きさがあるので食べごたえがある。中まで真っ赤できれいなものも多く、基本的にはサラダ用。機能性表示食品になっている商品もある。

フルーツトマト

甘みを高めるように栽培された高級品。1年を通じて販売される「アメーラ」が代表的。基本的に、冬物は糖度が高まる傾向にあり、夏は爽やかな風味を楽しめる。

「この他にも、黄色やオレンジなどカラフルなトマトや、加熱調理用に使うイタリアントマト、食感がおもしろいトマトなどもあり、本当のトマトは多種多様なのです」(増山さん)

トマトの種類別、おいしい食べ方!

これだけ多くの種類があるトマトですが、それぞれに適したおいしい食べる方法をお伺いしました!

生で食べるなら?
ミニトマト、フルーツトマトは生で食べるのがおすすめ。大玉トマトとミディトマトもサラダで食べるのがベーシックなので、基本的にどの種類も生でおいしく食べることができます。

加熱するなら
大玉トマトとミディトマトは、オリーブオイルと一緒に鍋に入れて火にかけると出来たてのトマトソースに。トーストしたパンに、このトマトソースをつけて食べると絶品! フルーツトマトを贅沢にソースにすると、まるでレストランの味のようにおいしくなります。
また、中華料理で代表的なトマトと卵の炒めものは、少し硬めのトマトを使うといいそう。

「お手元にあるトマトがどれくらい赤いかによっても変わってきます。青かったら、温かいところに置いておくと追熟されて赤くなっていきます。追熟して柔らかくなると味が濃くなるので、ソースにするのにはぴったり。ぜひ食べごろのタイミングでお召し上がりください」(増山さん)

増山さんおすすめ!トマトの品種

1年を通して、数えきれない種類のトマトを取り扱う増山さんおすすめの品種を聞いてみました。

「静岡県産『伊豆の国ニューミニトマト』は、身質がとてもしっかりして、ムッチリとした味の濃いミニトマトです。リピートのご注文も多いんです。一旦入荷が終了して、次は10月以降に販売となります。その間では、青森のミニトマトがおすすめです。

海の日ぐらいまでの期間限定商品では、茨城県産のフルーツトマト『キストマト』がおすすめです。これは、市場ではまだ新しい商品なのですが、一度食べてみてたらとってもおいしくて取り扱いが決定しました。酸味が少なくて、万人ウケする味だと思います。お値段も手頃なのでお求めいただきやすいかと思います。

オーソドックスなトマトだと、岩手県平泉の『1kg箱』が夏の商品! という感じで良いですよ。四季を通じて温暖で恵まれた自然環境の中で夏場の美味しいトマトが栽培されています。1kg箱なのでたっぷり使えると思います。

これからも新しい商品をどんどん出していきます。また、冬になったら非常に人気のある高糖度ミニトマトを出していきます。こちらもご期待ください!」(増山さん)

(TEXT:上原かほり)

取材協力

豊洲市場 青果仲卸 丸川
昭和10年に築地市場に卸売市場として参加。その後も時代の変化に対応しながら青果物流通のトータルサプライヤーとして幅広い顧客に対して、旬の野菜、旬を先取りした野菜を提供しつづけている。

クックパッドマート

クックパッドマートは、生産者と消費者をつなぐ生鮮食品ECプラットフォームです。地域の生産者が販売する食材を、1品から送料無料で、出荷当日に新鮮な状態でお客様へお届けします。 商品は、店舗や施設に設置された生鮮宅配ボックス「マートステーション」の中からお好きな場所・お好きな時間でピックアップすることができます。2020年4月より一部地域において自宅への宅配(有料)も開始。ピックアップ・宅配の2つの手段からライフスタイルに合わせたご利用が可能です。

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