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コラム

食べだしたら止められない!「新生姜」のふわふわつくねがやみつきの旨さ

【“クックパッド芸人”藤井21のソロ飯 vol.31】クックパッド芸人を自称し、自らのキッチンに1000品以上のレシピを掲載している「藤井21」さん。一人(ソロ)で作って一人で食べるという「ソロ飯」を日々楽しんでいるそう。藤井21さん自作のおすすめレシピと、悲喜こもごものエピソードをご紹介します。

虎から降りたくない男

中国の古いことわざに「騎虎(きこ)の勢い」という言葉がある。虎の背中に一度乗って走り出してしまうと、途中で降りると虎に襲われてしまうのでどうにもこうにも降りることもできず、そのまま虎に乗り続けなければならないという。転じて、勢いやはずみがついてしまったら、途中でやめられないことの意味で使う。

どういう経緯で虎に乗る状況になったんだよ、とか、それで最終的にどう降りるんだよ、とか考えだしたらキリがない。古いことわざなんてそんなものだ。

さて、このことわざに照らし合わせて考えてみると、わたしはよく虎に乗っている気がする。いや確信犯的に自ら進んで乗りにいっている。ことわざ的に言うと “降りられない” が、こちとら乗りにいってそのまま降りたくはないのである。

〜目の前には一頭の雄々しい虎がいる。じっと真正面からその目を見据え意気揚々とその虎にまたがり首の辺りをグッと掴む、やおら虎は走りだす。寥々たる中国の山岳地帯を、虎はわたしを乗せ颯爽と駆け回るどこまでもどこまでも……〜

うーん…少しカッコつけすぎたかもしれない。なぜなら、この情景は現実世界に落とし込むと、“スライスした新生姜漬けをつまようじで一枚ずつつまんではカリポリ食べて止まらなくなっているだけの男”なのだから。

わたしは新生姜漬けが好きだ。あれは食べだすと本当に止まらなくなる。とあるお菓子のキャッチコピーよろしく“やめられない止まらない”状態になる。やめられない止まらないと分かっていて食べ出してしまうと、案の定ついついのべつ幕なしにつまんでしまう。

もう一枚、いやもう一枚だけ、あと一枚だけ…結局、お徳用の一袋あった新生姜漬けは、ピンク色の液体を残すのみになってしまう。つまりは、新生姜漬けは虎なのだ。あぶないあぶない。

あの人差し指ほどの細長い新生姜が。ピンク色の液体に浸かった甘酸っぱくてほんのり辛くて後引く新生姜が。こんなにも人を虜にするのは何故だろう。きっと自ら進んで虎に乗りにいってるのはわたしだけではないだろう。

そのまま食べてももちろんやめられない止まらない旨さなのだけれど、少しだけアレンジしても後引くおいしさ必至のおかずになるから堪らない。

新生姜漬け入りふわふわ鶏つくね

ジュワッと染み出す鶏もも肉の旨味に、新生姜漬けのサッパリとした風味とシャキシャキの食感がアクセントになって、まぁ、やめられない止まらない。  

もちろん残った例のピンク色の液体だって一滴も無駄にはできない。

さつまいもとささ身のマリネ

さつまいもの甘味に、あの汁のサッパリとした酸味とほのかな風味がまた塩梅がよろしい。キリッと冷えた白ワインなんぞ合わせたら一流のアペタイザーだ。

やめられない止まらない。自ら勇んで虎にまたがってしまう、そんな衝動に身を置きたくなっても良いのではないだろうか。ピンク色の虎に。

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