【テーブルセッティングのコツ vol.6】撮影でお皿を選び、料理をより魅力的に演出するフードスタイリスト・岡本ゆかこさんに「テーブルセッティングのコツ」をご紹介していただきます。おうちごはんがもっとおいしく見えて、たのしい食卓に近づけるようなアイデア満載です!
今回はお菓子のスタイリングについてお話しします。
お菓子には、買ってきたものと、手作りしたものを盛り付けるパターンがあると思います。まずは、買ってきたお菓子をのせるケースからお話しします。
これは、コンビニのシュークリームにイチゴをのせただけ。カップソーサーをお皿とカップに分けて使っており、家でカジュアルに食べる場合は、こういった使い方もアリです。
これからの季節、イチゴを輪切りにして、ジグザグにのせるだけで動きが出てかわいくなりますよ。
次は、ショートケーキを。フラットなお皿を使い、ケーキとマグカップをのせてワンプレートにすると見た目の変化がでます。
家で食べるなら、カップソーサー&ケーキ皿である必要はありません。このコラムでもよく出てくる、フラットプレート(平皿)は、デザートシーンでも便利に使えます。
「ケーキ皿の大きさは、どのくらいがいい?」という質問をいただきますが、15〜18cmくらいのものがケーキ皿として使いやすいですよ。
小さなケーキや焼き菓子などは15cm、タルトやケーキのワンピースをのせる場合は18cmがバランスがとりやすいサイズです。
和皿でいうと、18cm=6寸皿です(一寸は約3cm)。6寸の和皿にタルトをのせるとこんな感じ。ケーキだからといって、洋皿にこだわる必要もありません。
もう一つ、鉢状の器に、抹茶ババロアを。実はこれ、普段はごま和えや煮物を盛っている器なんです。
和食器のなかでも現代作家の器などは、洋食にもマッチしやすく、料理を選ばす使えます。
このサイズの木の器もおすすめです。トースト1枚がバランスよく収まる大きさ。
人気のフルーツサンドも、木の器に盛ると割増しでかわいく見えますね。
“器を重ねる”のも一気に見栄えがよくなるおすすめのテクニックです。
次は作ったお菓子を上手に盛りたい場合のスタイリングです。
家で作るお菓子で多いのが、ホールケーキではないでしょうか。お皿はやはり、フラットなものがおすすめ。
お菓子の型は15〜18cmが一般的なので、お皿は21〜24cmあたりが使いやすいサイズです。ワンプレートにする際にも良いサイズなので、お気に入りのカラーを見つけたら“買い”です!
お皿以外でも使えるのが、ウッドボード。そのままカットすることもできるので、一つあると重宝しますよ。
これは骨董市で見つけたフランスのもの。骨董市は日本各地でも開催されています。あとは、フランスアンティークを扱うショップなどで見つけられますよ。
そして、私がとてもよく使っているのが長方形のシンプルな白いお皿。パウンドケーキ、ロールケーキ…とお菓子は長細いものが多いですよね。長方形なら、それもうまくおさまります。
この器もフランスアンティークです。白といってもアンティークならではの優しいホワイトで、洋菓子を受け止める力があります。
あと「オーバル」と言われる楕円のプレートには、マフィンやカットしたケーキを重ねてのせると収まりが良いです。
アジアの染付のお皿には、台湾カステラ。厳密には国は違いますが、「アジア」でくくると相性が良いです。
ここで紹介したお皿はすべて、普段はお料理も盛っているものです。ジャンルを決めずに、固定概念を取り払うことで、家にあるお皿でも活用できるものがあると思います。
買ったお菓子ももちろんおいしいですが、自分で作るとまた格別ですよね。せっかくですから、お気に入りのお皿にのせて、写真を撮ってみましょう!
写真を撮る際のコツは、どこから見たのが一番カワイイかを考えること。
このお菓子は、「アップサイドダウンケーキ」という名で、フルーツの形が見えるのが特徴です。オレンジが模様みたいで、真上から見るのがカワイイと思い、そう撮りました。
写真を撮る際はお菓子をよ〜く観察して、カワイイところ、おいしそうなところを見つけてくださいね!
アフタヌーンティー・ティールームに勤務後、海外の食文化を学びにサンフランシスコへ。キッチンツール会社にて店舗ディレクション・スタイリング・企画を担当。フードコーディネーターアシスタントを経て独立。著書に『並べて焼くだけ! グリラーレシピ: 電子レンジ・オーブン・直火もOK 肉・魚・野菜がふっくらほくほく』『おうちで作るアイスケーキ』(河出書房新社)がある。
【公式HP】https://www.okamoto-yukako.com/
【Instagram】@okamoto.yukako