cookpad news
コラム

お米は研がずに「◯◯洗い」が新常識!?「新米」を劇的においしくする炊飯のススメ

【お米ライターのオコメバナシvol.13】私たちにとってお米はあって当たり前の存在ですが、実は意外と知らないことだらけ。そこで、巷でよく耳にするお米に関する「疑問」や気になる「噂」をお米ライター柏木智帆が検証します。おいしい白飯や米料理さえあれば食卓は豊かになる!をモットーにお米のおいしさを追究していきます。

お米は「なで洗い」がおすすめ

待ちに待った新米の季節!毎日お米を食べるという人も、たまにしか食べないという人も、やはり新米の季節は改めて「お米が食べたい!」という欲求にかられるのでは。普段は炊飯器でお米を炊くという人も、この機会に趣向を変えて直火で炊いてみるのはいかがでしょう。

今回は鍋でおいしく炊く手順についてお伝えしますが、正解は1つではないので、自分の炊飯流儀があるという人は参考程度にお目通しください。

(1)お米を量る

お米の計量に使うのは、デジタルのキッチンスケール。計量カップでは多少の誤差が出るためです。1合につき数グラムの小さな誤差でも、お米の合数が増えるごとに大きな誤差になっていきますので、やはり正確に量るためにもキッチンスケールがおすすめ。

ボウルでお米を計測したら、一度キッチンスケールの目盛りを「0」にして、ボウルとお米の重さを引いておきます。すると、次の手順で水の重さだけを計測することができます。ちなみに1合は150gです。

(2)お米を洗う

洗米については「近年は精米技術が発達したのでお米は洗うだけでOK」とも言われ、私も以前はさっとすすぐ程度でした。しかし、うっすらと古米臭があるお米を研いでみると臭いがとれておいしく食べられたことがありました。そこで、精米の際に米の表面に再付着した粘着質のぬかは、やはり研がないと取れづらいのではないかと考えました。

画像提供:Adobe Stock

ただし、ここで言う「研ぐ」というワードは人によって受け止め方がそれぞれであることに最近気がつきました。私がイメージする「研ぐ」は「なでるように洗う」ことでしたが、多くの場合は「強い力でギュッギュとお米をこする」というふうに受け取られているようです。お米は繊細で割れやすいので、強い力で研ぐのは禁物。とは言え、「洗うだけ」と言われると、さっとすすぐだけのイメージにむすびつくため、言葉選びに悩みました。

そこで、「なで洗い」(造語)という表現はどうだろうかと考えました。「研ぐ」まではいかないけど、「すすぐ(洗う)」よりはきっちりと。「なで洗い」の際、両方の手のひらでお米をはさんでなでる場合は、「ひたひた」よりも若干多めの水で。指を丸めた状態でボウルの底をさっとなで回す場合は、「ひたひた」よりも若干少なめの水で。水を切りすぎず、水を入れすぎないことで、お米に優しいソフトタッチで洗うことができると感じています。

古米臭がないお米も含め、いくつかのお米を「なで洗い」したり「すすぐ」だけにとどめたりして試したところ、「なで洗い」したほうが舌触りやふっくら感が良くなるお米が多く、旨みの大きな減少も感じませんでした。

画像提供:Adobe Stock

果たしてぬかがとれているのかとれていないのか、お米の表面のうまみ層までとれているのかとれていないのかは、顕微鏡を持っていないのでわかりませんが、体感的に「なで洗い」をしたほうが好みの食味になったため、やはり「なで洗い」がベターだという結論に落ち着いています。

改めて手順を説明すると、

1.量ったお米は水を張った別のボウルに投入して、さっと片手で混ぜ、すぐに水を捨てます。

2.軽く「なで洗い」した後に、3〜4回ほど手早く水を替えたら、お米をザルに上げます。

3.ある程度水を切ったお米をキッチンスケールの上に置いておいたボウルに入れます(この時点でお米が吸った水やお米の周りに付着した水の重さが表示されます)。

4.計測しながら水を注いでいきます。

使う水は最初と最後だけは浄水がおすすめ。お米は最初に触れた水を重量の1割ほど吸いますが、洗米中はほぼ吸っていないため、最初と最後以外は水道水で大丈夫です。

新米もまずは通常の水量で

(3)水を量る

私は基本的には1合につき200gの水を入れていますが、好みで調整してみてください。「新米は水分が多いので水を少なめに炊く」と言われていますが、現代では機械による乾燥調整が主流であるため、新米の水分量が多いということはありません。

画像提供:Adobe Stock

たしかに1年経った古米は新米に比べると保管状況次第で水分値が減る場合もありますが、一般的には温度と湿度がしっかりと管理された環境で玄米のまま保存されているため、大幅に水分が飛んでしまうことはありません。

新米の魅力の一つは「みずみずしさ」ですが、その理由は、水分が多いからではなく、収穫したてのお米はタンパク質の組織構造がやわらかいからです。加えて、米粒の水分値が落ち着いていないという理由もあるように感じています(詳しくは、「お米ライターのコメバナシvol.1」)。

新米は水っぽく炊きあがりやすいため、「水を少なめに炊く」という方法自体は間違いとも言えません。とは言え、ひとくちに新米と言っても、組織のやわらかさも水分のばらつきもお米によって違うため、一律に水分を少なめにして炊くよりも、まずは通常通りに炊いてみて、2回目の炊飯からお好みに合わせて水の量を変えることをおすすめします。

(4)お米を水に浸ける

水を量ったらラップなどでふたをしてから冷蔵庫へ。最低でも2時間、できれば6時間、余裕があれば12時間ほど水に浸けます(私は基本的には10〜15時間ですが、たまに3時間ほどになってしまうこともあります。ライフスタイルに合わせて無理のない浸水リズムを)。

低温でじっくりとお米に水を吸わせることで米粒のすみずみに水がしっかりと行き渡り、水が熱伝導の役割を果たして芯まで火が通ります。また、冷たい水から炊き始めてゆるやかに沸点に到達することで、ふっくらと炊き上げることができます。低温で水に浸ける時間をしっかりと設けると、甘さや旨みも増すと感じています。

画像提供:Adobe Stock

お米を浸ける水量を量っておいたのは、水ごと火にかけるため。お米を浸けておいた水にはでんぷんが流れ出ているため、水は替えずにそのまま鍋に移します。

鍋によっても違いますが、私が使っている土鍋の場合は、最初は強火で、沸騰したら弱火10分、火を止めて蒸らし10分。沸騰までの時間は一般的に10分間が理想と言われているようですが、私はいつも8分〜8分30秒ほどで沸騰する火加減で炊飯しています。好みに合わせて火加減の調整を試してみるのも楽しいですよ

(5)めし切りしてよそる

炊飯後に蒸らし終わったら、蓋を開けてしゃもじを入れて底から、そして側面から、ごはんをひっくり返して「めし切り」します。炊きムラを均一にして、余分な水分を飛ばすためです。

また、ごはんを茶碗によそうときにしゃもじに接した面が上から見える状態で盛ってしまうと、ごはんがのっぺりとしておいしそうに見えません(実際のおいしさも半減です)。よそうときは茶碗の上でしゃもじを茶碗と並行にスッと抜き取る方法がおすすめ。ふんわりと盛ることができ、おいしそうに見えるだけでなく、実際においしくなりますよ。

メイン画像提供:Adobe Stock

柏木智帆

お米ライター。元神奈川新聞記者。お米とお米文化の普及拡大を目指して取材するなか、お米農家になるために8年勤めた新聞社を退職。2年にわたってお米を作りながらケータリングおむすび屋を運営した。2014年秋からは田んぼを離れてフリーランスライターに。お米の魅力や可能性を追究し続ける、人呼んで「米ヘンタイ」。
【ブログ】柏木智帆のお米ときどきなんちゃら
【クックパッド】柏木智帆のキッチン

関連する記事
忙しいときに◎一度に2品完成「ご飯&おかず」同時調理レシピ 2023年10月20日 19:00
こま肉100gで4人前!コスパ最高の「豚肉の甘酸っぱ炒め」 2023年10月24日 08:00
たこ焼き器の意外な使い方!「ライスボールチヂミ」が今までにないおいしさ! 2023年10月28日 13:00
お米屋さんがやってる裏ワザ!お米炊いた直後の◯◯でおいしさ格上げ 2023年10月27日 13:00
白だしだけで味決まる!甘みきわだつ「さつまいもご飯」 2023年10月19日 19:00
意外に合うわ…ちくわに詰めて「大正解」だった具材3選 2023年11月02日 09:00
ツナマヨだけじゃない!おいしい「◯◯マヨ」おにぎり 2023年11月02日 17:00
「細かい汚れがごっそり」「知らなかった」ブロッコリーの洗い方の正解 2023年12月20日 18:00
えぐみが消えて味しみ◎大根は「レンジで下茹で」が正解 2023年11月20日 14:00
手がとまらない!材料少なめ「米粉チヂミ」 2023年11月19日 16:00
あの味が食べたくなったらコレ!15分でメロンパンみたいな「クッキー」 2023年11月26日 13:00
お米って冷水で研がなきゃダメ?冷水・常温・ぬるま湯・温水で違いを実験 2023年11月24日 13:00
【極シリーズ】鶏肉ふっくらお米ふわふわ!旨みが大爆発する「極 鶏めし」 2023年11月23日 19:00
汚れごっそり!ブロッコリー洗うときは「◯◯で放置」が正解 2023年11月20日 21:00
ご飯が進むおいしさと話題!カルディの「牛たん味噌」実食レポ 2023年11月19日 20:00
158cm・60kgから48kgへ!食事管理のみで1年に−12kgを叶えた産後ママの最強ダイエット法 2023年11月04日 15:00
味つけはコンソメだけ!甘じょっぱさがクセになる「さつまいもとベーコンの炊き込みご飯」 2023年11月27日 08:00
寝坊した朝に!5分後に食べられる爆速マフィン 2023年12月18日 15:00
ゆで時間が半分に!ツルツル絶品「そばのゆで方」裏ワザ 2023年12月29日 17:00
1個600円以上!パリで日本のおにぎりが大ブーム。人気の理由は? 2023年11月29日 04:00
Z世代からブームが広がりそう。ヘルシーにお腹を満たす最新の健康食「アジアン粥」 2023年11月29日 04:00
1位は大根下茹でのスゴ技!11月に最も読まれた「裏ワザ」の記事は?【月間ランキングTOP5】 2023年12月07日 22:00
ブームの予感「アジアン粥」を簡単に!ご飯&サラダチキンで作る楽々レシピ 2023年12月09日 17:00
新感覚すぎる!カルディの大人気「おにぎり」実食レポ 2024年01月31日 19:00
初心者でも食べやすい!?ドン・キホーテの「オートミール」実食レポ 2023年12月06日 11:10
普段のご飯に一工夫。正月太りを解消するご飯 2024年01月23日 17:00
ライスペーパーでいちご大福ができる!?材料3つのお手軽和スイーツ 2024年01月04日 07:00
殿堂入り目前!ツヤツヤふっくら「鶏ごぼう炊き込みご飯」 2024年01月06日 13:00
物足りない、味が決まらない…を解消!今年作りたい「七草粥」レシピ3選 2024年01月07日 06:00
ガッツリ濃厚「悪魔の鶏塩キャベツ丼」がウマすぎる 2024年01月08日 10:00
ネットスーパーで買い物、本当にお得?倹約家FPが指摘するデメリットとは 2024年01月19日 20:00
【極シリーズ】涙するほどおいしいと言っても過言ではない「極 ツナマヨおにぎり」 2024年01月25日 19:00
汚れたままだと雑菌発生⁉️掃除研究家が直伝「炊飯器」のお手入れ術 2024年01月09日 19:00
朝食にコーンフレークは危険!?「老けない主食ランキング」の結果は… 2024年01月19日 17:00
朝食に◯◯を食べている人は老けるのが早い⁉︎若さを取り戻す「老けない主食」ランキング 2023年12月14日 20:00
【管理栄養士が伝授】「糖質オフ」より「糖質オン」のほうがキレイにやせるってホント? 2023年12月22日 21:00
これで一気に食べやすい!「太巻き」をスパスパ切るワザ 2024年02月02日 17:00
「米×カップヌードルシーフード」だけで奇跡の炊き込みご飯ができた 2024年02月22日 11:00
いつもの味に飽きたらコレ作ろ!マンネリ打破の「おにぎり」のアイデアレシピ3選 2024年03月01日 16:00
専門店が続々登場!定番の「おにぎり」がブームになった理由 2024年02月21日 19:00
食材2つだけ手軽におでん気分!「大根とちくわの煮物」 2024年02月12日 19:00
ちょこっと食べたいときに便利!ご飯に入れてもおいしいドン・キホーテの「ひとくち焼き芋」実食レポ 2024年02月13日 20:00
「災害時のご飯の炊き方」4選 2024年01月01日 17:30
アニメ好きやヴィーガンに大人気!日本のおにぎりがパリで独自進化していた 2024年01月15日 09:30
【元家電販売員が解説】それ、もう寿命かも?炊飯器の寿命サインとNG使用法 2024年01月26日 21:00
「これ便利すぎ」「他のはもう使えない」クックパッド社員が本気ですすめるキッチンツール 2024年01月26日 18:00
倹約家FPがおすすめ!食費を節約したい時に選ぶべき「主食」とは 2024年03月08日 20:00
【災害時に役立つ洗い物極少レシピ】断水時にうれしい!水をムダにせずお米を研ぐ方法とは? 2024年02月20日 12:00
新玉ねぎの甘味たっぷり!まるごと入れちゃう「炊き込みご飯」 2024年04月07日 07:00
今が旬!米ぬか不要の「たけのこ」下処理ワザ 2024年04月08日 14:00