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コラム

切り口に黒い蜜がついてたら買い!甘い「さつまいも」の選び方

早藤千紘

子育て奮闘中の管理栄養士

【食材の効果的な食べ方 Vol.14】管理栄養士おすすめ食材の栄養素を、効果的に摂取する方法をご紹介。「栄養価」を高めるひと工夫とは? また、栄養素を損なわないようにする調理法は? 旬食材の栄養素を効果的に、おいしく食べられるコツをお届けします。

ビタミンCと食物繊維が豊富!さつまいもの栄養

秋が近づき、さつまいもが美味しい季節になってきました。何気なく食べているさつまいもにも、実はしっかりと栄養素が含まれています。なかでもビタミンCと食物繊維が豊富。ビタミンCは水溶性のビタミンで熱に弱いデメリットがありますが、さつまいもに多く含まれるデンプンがビタミンCの加熱による損失を防いでくれます。

また、皮ごと食べることで食物繊維もしっかり摂れます。切り口から出てくる白い液体は「ヤラピン」といい、食物繊維と一緒に摂ることで整腸作用の効果が高まるといわれています。最近は様々な種類のさつまいもがありますが、紫芋はアントシアニンが多く、安納芋はβカロテンが豊富に含まれ、どちらも抗酸化作用が高いので健康面でも美容面にも効果的な栄養素が含まれています。

甘いさつまいもは「黒い蜜」をチェック

初夏から秋にかけて収穫されることが多いさつまいも。新しいさつまいもはみずみずしく、また違った味わいを楽しめますが、貯蔵して水分を適度に飛ばしたさつまいもは、より甘味が増して美味しくなります。毛穴が深いものやひげ根がかたいものは繊維が多いので避けたいところ。切り口や皮の部分に黒っぽい蜜がついているものは、糖度が高いといわれています

さつまいもは茹でずに蒸すのが正解

さつまいもにはビタミンCやカリウムなど水溶性の栄養素が多く、茹でることでこれらの栄養素が損失しやすくなります。おすすめは蒸したり焼いたり、電子レンジを使うこと。水溶性の栄養素の損失を防ぐことができます。

また、さつまいもの甘味を出したい時は、低温でじっくり加熱するのがおすすめです。甘味のカギは酵素の働き方であり、70℃前後の温度でじっくり加熱することで、さつまいものでんぷんが酵素の力で分解されて糖質になり、甘みが増してくるといわれています。

冷蔵庫はNG!冷暗所で保管しよう

さつまいもは寒さに弱いので、すぐ使わない場合は新聞紙で包んでから冷暗所で保管しましょう。

画像提供:Adobe Stock

執筆:早藤千紘

管理栄養士、食学士、野菜ソムリエ。 大手企業の社員食堂栄養士、有名クッキングスクールの講師、食学士としてセミナー講師などを経験。現在は自身の子育てをメインに、管理栄養士の資格を活かして、食事と健康・美容の大切な繋がりや、子どもへの食育の大切さを多くの方に知っていただけるよう活動中。

執筆者情報

早藤千紘

管理栄養士、食学士、野菜ソムリエ。 大手企業の社員食堂栄養士、有名クッキングスクールの講師、食学士としてセミナー講師などを経験。現在は自身の子育てをメインに、管理栄養士の資格を活かして、食事と健康・美容の大切な繋がりや、子どもへの食育の大切さを多くの方に知っていただけるよう活動中。

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