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【やってみた】炊飯器でカレーとライスの同時調理に挑戦!その結果...奇跡のレシピが誕生

クックパッドニュース編集部

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【“クックパッド芸人”藤井21のソロ飯】クックパッド芸人を自称し、自らのキッチンに1000品以上のレシピを掲載している「藤井21」さん。一人(ソロ)で作って一人で食べるという「ソロ飯」を日々楽しんでいるそう。藤井21さん自作のおすすめレシピと、悲喜こもごものエピソードをご紹介します。

以前テレビ番組の企画で炊飯器で一度にカレーライスを作ろうと言うものをやったことがある。カレーでもライスでもなく「カレーライス」。それも一度に炊飯器の中に米やら肉やら玉ねぎ、人参、カレールゥなんかの材料を入れて炊飯してカレーライスを作るという。えー本当にそんな事出来るの?とお思いの方に答えを明かすと結果としては失敗した。

炊飯器の蓋を開けると湯気を立てるカレールゥ、下からは熱々の白米が出て来る。スプーンですくって食べるとカレーライスになってる!!そんな画をみんなで想像して会議の段階では大盛り上がりを見せた企画だったのだが、いざ実際作ってみると中々どうして上手いこといかない。

テレビ番組等で料理を扱う際には「シュミレーション」と言われるいわゆる試作の作業を行う。企画で出た料理が本当に実現可能かどうか、可能な場合は誰が何度やっても同じように出来る再現性は高いか等々。

このシュミレーションの段階で、何度やってもカレーとお米が同時に炊飯出来ないのだ。問題はカレールゥだ。カレールゥを一緒に入れると溶ける際に水分を吸うので水分量が減る。減った水量のままでは米が炊けなくなるので米が生のままになる。

ならばと今度はカレールゥが吸う分を考慮して水分量を増やすと今度は水量が多すぎてカレー風味の米入りスープになってしまう。だったらもう少し水分量を減らしたらどうなんでい!!すると今度は味が薄いシャバシャバのカレーに米が浸っているものが出来上がる....。

完全に迷宮入りだ!!!!

かくして炊飯器カレーライス企画は頓挫したのだが後日同企画で電子レンジで一度にスパゲッティナポリタンを作るというものが放映されていてなるほどそうゆうのもありだよなと思った。炊飯器が駄目ならば電子レンジだ!カレーライスが駄目ならばナポリタンだ!というメディアマンの強い執念があそこにはあった。

あの時同時に「禍福は糾える縄の如し」という言葉を思い出した。

良いことの後には悪いこと、悪いことの後には良いこと、一見なんの関係も無さそうな事でもより編わせた縄のように物事は複雑に絡み合っていますよという中国の古事。 失敗したからはいお終いではなくそこから発想を転換させる事で成功へと繋がる。物事は常に成功と失敗、禍福がより合わさっているのだ。

だったらあの炊飯器カレーもどうにか昇華させてあげなければいけない。

カレールゥにばかり気を取られていたから失敗したのだ。水分量も最初からリゾットという形態にすれば良いのでは。そしていっそルゥは後入れにして溶かすことで最終的な水分調整をする....

【レシピ】「炊飯器deトマトキーマカレーリゾット」

手間もかからないし午前中の作業の合間に出来て軽くちゃちゃっとお昼ご飯を済ませたい時に最高じゃないか!しかも1合で2人前出来るからコスパも良いしふふ〜ん♪なんて上機嫌で午後の作業をこなしていたのだがこの1合で2人前が一人暮らし「ソロ飯」の私にとっては大敵。

昼に食べて残ったのを夜にまた食べようかなとリゾットを数時間放置していたら炊飯器の中でふにゃふにゃの行き過ぎたお粥の様なリゾットが完成していたのだ。

いや夜はこれくらい消化に良いものの方が良いからねと泣く泣くリゾット改めカレー粥を食べた。

あぁ全く以って禍福は糾える縄の如し。

藤井21(ふじいにじゅういち)

料理と笑いで天下を目指す男性ピン芸人。
埼玉県東松山市出身。東松山のやきとりを愛し、東松山市親善大使「東松山市應援團」の一員。食品衛生責任者の資格を持ち、クックパッドには1000以上のレシピをアップしている。日本テレビ系列『ウチのガヤがすみません!』などに出演。

>>オフィシャルブログ「良い香りのある生活

執筆者情報

クックパッドニュース編集部

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