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インタビュー

人気料理家・長谷川あかりさんが提案。料理欲が上がらない夏こそ「炊き込みご飯」に頼ろう

暑い夏はなるべくキッチンに立っている時間を減らしたいですよね。そんなときにおすすめなのが「炊き込みご飯」。具材とお米を炊飯器に入れれば、あとはスイッチを入れるだけ。SNSで話題の料理家・長谷川あかりさん最新刊『つくりたくなる日々レシピ』 (扶桑社)から、おすすめのレシピを厳選してご紹介します。

夏は炊き込みご飯におまかせ!

炊き込みご飯と聞くと“具だくさん”でなければいけないと思う方が多いですが、好きな具材1〜2つくらいでも全く問題ありません。お米2合に対して塩が小さじ1以上を入れなければ大失敗することはないですし、肉や魚を入れずに野菜だけでも満足感ある一品に仕上がります。炊飯器に材料を入れてスイッチを入れれば、あとはそのまま放置。キッチンを離れても大丈夫なので、夏場の暑いキッチンに長時間いる必要もありません。気楽に、思ったより簡単においしく作れて、一杯でお腹もいっぱいになるので、疲れた日のごはんにもおすすめです。

夏食材を入れて楽しむ「炊き込みご飯」

夏野菜は味がさっぱりしているものが多く、水分もたっぷり含んでいるので、炊き込みご飯の具材におすすめです。夏の人気野菜・なすも炊き込みご飯にするとおいしいですし、今が旬の「みょうが」も鶏肉と一緒に炊き込むと上品な味わいに仕上がります。

なすの炊き込みご飯

みょうがと鶏肉の炊き込みご飯

<材料>2合分・フライパンは直径22〜24cmが目安

(フライパンのフタに穴があいている場合は、アルミ箔などでふさいでおく)

米(洗わなくてよい)…2合
みょうが…4個
鶏ももひき肉…150g
オリーブオイル…小さじ2
A だし汁…400ml
A 白ワイン…大さじ2
A 塩…小さじ1

<つくり方>

.みょうがは粗みじん切りにする。

.フライパンにオリーブオイルを入れて中火にかける。ひき肉と塩ひとつまみ(分量外)を加えて炒め、色が変わったら米を加えてさらに炒める。

.米が透き通ったら、、Aを加えて表面をならす。フタをして沸騰するまで強火で5分、沸騰後は弱火で15分熱し、火を止めて5分蒸らす。

.全体をサックリ混ぜ、器に盛る。

このほか、とろろもお米と一緒に炊くともちもちのご飯になっておいしかったです。お米1合にすりおろした長芋100gと出汁と塩小さじ2分の1を入れて炊くだけで、もちもちした食感のおもしろい炊き込みご飯ができました。出来立てはべちゃっとしていますが、冷ますともちもちになり、まるで餅米みたいになります。冷ましてから食べるためお弁当におすすめです。

夏は“手作りの生野菜ソース”が大活躍

「暑くて料理をする気分じゃないけど外食も嫌」というときにおすすめなのが“手作りソース”。お肉を焼いてそこに野菜で作ったソースをかけるだけで立派な一品になります。ただお肉にソースをかけただけなのに「料理している感」が出て、見た目も豪華になるので、私はよく活用しています。

生姜味噌トマトソース

ほどよく水分のあるトマトはソース作りにぴったりの食材です。さらに、加熱しなくていいので夏でも調理しやすいです。紹介したレシピには生姜と味噌をあわせていますが、このほかコチュジャンと塩麹とトマトという組み合わせも最高です。焼いた豚肉や茹でたお肉にかけるとおいしいですよ。

オクラのソース

オクラを茹でてみじん切りにして、ポン酢と柚子胡椒を和えると、粘りのあるソースが出来上がります。特にお刺身との相性は抜群です。

ニラのソース

ニラを1センチ幅に刻み、ポン酢大さじ4、炒りごま小さじ2、コチュジャン小さじ2と混ぜ合わせます。ご飯や卵焼きにかけたり、冷奴や湯豆腐のタレにも使えて使い勝手がいいですよ。

夏の“料理欲”をあげるには?

すごく極端なことを言ってしまうと、本当に作りたくないときは作らないという選択もありだと思います。私にもそういう日はありますし、外食やお惣菜ですませてしまう日もあります。でも、お惣菜が続くと手を抜いているみたいで罪悪感ばかりが増えてしまうんですよね。そんなときは、お肉にかけるソースだけ頑張って作ってみるとか、炊飯器に入れる材料だけ用意するとか、楽できるところはとことん楽をして、力を入れるところを1箇所だけ頑張ればいいと思います。野菜を切って和えてソースにするだけでも料理がおしゃれに仕上がるし、料理をしている感も出るから、私はそんなふうにしてモチベーションをあげています。

あと、私はできるだけ自分が食べたいものを作るように心がけています。自分は食べたくないけど作っておこう…と思いながら料理したらモチベーションが下がるのは当たり前。自分が食べたいものと家族が食べたいものが交わるところを探しながら、自分が作っていて楽しいと思うものを第一に考えながら作ってみるのもいいかもしれません。ぜひ試してみてください!

(撮影:山田耕司、TEXT:河野友美子)

『つくりたくなる日々レシピ(扶桑社)』

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長谷川あかり

料理家、管理栄養士。子役タレントとしてデビューし、俳優として活動。芸能活動引退後に大学に進学し、管理栄養士の資格を取得。SNSで始めたレシピ投稿が大反響となり、2022年11月に初の著書『いたわりごはん』(KADOKAWA)を発売。雑誌やWEBなどで幅広くレシピ開発を行う。2作目となる本書は、発売翌日に重版し、現在3刷りに。

Twitter:@akari_hasegawa
Instagram:@akari_hasegawa0105

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