世界の家庭料理を旅しよう!世界中の食卓で料理をつくる人 (COOK) と食べる人 (HIKER) をマッチングするWebサービス、KitchHikeの世界各国の食卓を巡る連載。今回は、東京の江東区は東雲にお住まいのインド人ギータンジャリさんの食卓で、郷土料理をふるまってもらいました!
生地 | |
薄力粉 | 1/2カップ |
ドライイースト | 小さじ1/2 |
ベサン粉 (ひよこ豆粉) | 小さじ1 |
グラニュー糖 | 小さじ1/2 |
バター | 小さじ1/2 |
シロップ | |
グラニュー糖 | 1カップ |
サフラン | 小さじ1 |
ライムジュース | 小さじ1 |
ガニチュール (付け合わせ) | |
カルダモン | 小さじ1/2 |
アーモンドダイス | 小さじ1 |
ピスタチオ | 小さじ1 |
生地を一晩ねかす
1の生地を、口先が細いディスペンサーに入れる
シロップに火を入れてとろみを出す
円を描きながら生地を油に入れ、揚げる
熱々のシロップへディップする
ガルニチュールを纏わせる
そして…完成〜!!
「砂糖」をたっぷり使うことはもちろん、サフラン、カルダモンと、やはりスイーツでも披露してくれたギータンジャリさんの“スパイス・マジック”!
味わう前に、なんといってもまずは見た目。サフランの鮮やかな色彩と艶のあるコーティングで、とにかく美しい〜!
そしてなによりも、口に入れた瞬間に鼻を抜けていくカルダモンの香りが爽やか!「甘いだけ」のお菓子で終わらないのは、やはりこの絶妙なスパイスの利かせ方がポイントなのです。
事前に調べていたとおり、「スパイス」と「砂糖」をふんだんに使うインドの郷土菓子でしたが、スパイスの活かし方は想像を遥かに超えるものでした!
ただ、ギータンジャリさん曰く、今回はあくまで「北インド料理」であって、ほかにも南インド料理をはじめインドにはさまざまな食文化があるということ、今回がインド料理のすべてだとは思わないでほしいということを、何度も仰っていました。
これは、前回のイスラエルの予習で学んだとおり、「国境線で文化をひとくくりにすることはできない」のは、インドもまた例外ではないということですね。
そんなお話も踏まえつつ、大の旅行好きでこれまで世界各地を訪ねてきたというギータンジャリさんの、これまで出会った他の国・地域の料理へと話題が及ぶと、興味深い彼女の想いを聞くことができました。
「私にとってはやっぱり、インド料理が世界で一番。これだけスパイスを活かせる食文化は、他に出会ったことがないもの。」
おもしろいことに、国単位で「インド料理」を一緒くたにはできないと考えつつも、しかし一方で、スパイスを巧みに使いこなす「インド料理」に、彼女は確かな誇りを持っているのです。
ある意味でのこの矛盾は、これまで耳にしたインドの“混沌”の一端にふれたように思いました。でも、決して嫌な感情のそれではなく、これから世界一周の旅に出発する私にとってその言葉は、非常に強い後押しとなりました。
これまでジャマイカ・イスラエル・インドと予習を続けてきて、その中に確かな学びがあったのは事実。でもそれと同時に、仮にこれ以上日本で予習を続けたとしても、アタマの中で理解できることには限界があるようにも感じていたのです。
その土地を歩き、そこに住む人々と触れ合い、そしてそこに息づく「郷土菓子」がなぜ愛されるのか、その本当の意味を知る。これはきっと、実際に現地に足を運び、肌で感じなければ、永遠にわかり得ないことだと思うのです。
インドらしく、そんな悟りに導いてくれた今回の予習の旅 (笑)。素晴らしいおもてなしで、もはや“COOKの鏡”といっても過言ではないギータンジャリさんに、心から感謝したいと思います。
ギータンジャリさん、ごちそうさまでした!そして旅するパティシエ、「世界一周!郷土菓子Lessonの旅」にいってきまーす!!
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