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【#自宅より愛をこめて】外出自粛で運動不足 今こそ始めたい「腸活」のススメ

クックパッドニュース編集部

日本No.1レシピサイト「クックパッド」編集部

新型コロナウイルスの感染拡大で、自宅で過ごす時間がいつもよりも増えています。普段よりも運動不足になったり、インスタント食品に偏りがちな食生活になったりと、生活の乱れに不安を感じる人も多いのでは? 健康維持のために家でも手軽にできることの一つが、食生活を改善し、体の内側から体質を改善していくこと。そこで、「腸活オタク」を自負する管理栄養士・藤橋ひとみ氏に、“腸活” の手軽な実践方法を教えてもらった。

私が 「腸活オタク」になったのは、10年前に突然重度のアトピー性皮膚炎を発症したことがキッカケでした。病院に通い、薬に頼る治療を続けても、症状はひどくなる一方…。そんな状況からどうにか脱したいと思い、解決策を探る中で出会ったのが “食養生=食生活改善で体の内側から根本的に体質改善をする” という考え方でした。

その考えのもと、さまざまな方法を模索した結果、腸が心身の健康と深い関係があることを知り、最後に行き着いたのが “腸活=腸内環境を整える食生活(ライフスタイル)” だったのです。

腸活は「おなかの中で可愛いペットを飼う」のと同じ

腸活と聞くと、「毎日ヨーグルトを食べること」をイメージする方も多いのでは? 「なんだか飽きそうだし、続かなそう…」だなんて思っているとしたら、その誤解とは今日でおさらばです。

ちなみに、私たちの腸内には細菌がおよそ1000種類、100兆個も生息しており、それらは善玉菌と悪玉菌、そのどちらでもない中間の菌の大きく分けて3グループで構成されています。その中で、私たちの健康に嬉しい働きをしてくれるビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌が占める割合を増やすライフスタイルを送り、腸の働きを整えることを “腸活”と言います 。

私が実践してきた腸活の考え方は、おなかの中で可愛いペットを飼うイメージを持つこと。私は自分のおなかの中で善玉菌が元気に過ごせるようにお世話をすることを意識しています。

つまり、善玉菌を含む食品だけを摂り、おなかに連れてきて終わりにするのではなく、善玉菌の「エサ」となる食物繊維やオリゴ糖を豊富に含む食品も一緒に送り込んであげられる食べ方を考えて実践しているのです。おなかでペットを飼っていると思うと、なんだか急に善玉菌が愛しい存在になり、腸活も楽しくなると思いませんか?

今日から実践できる、カンタン腸活術

おうちで過ごす時間が増えた今、自炊をする方も増えているのではないかと思います。そんな今こそ、腸活を始めるチャンスです。では、実際にどのような食生活を送ると、腸内の善玉菌を元気に増やすことができるのか、ご自宅で手軽に実践できるカンタン腸活術を3つピックアップしてご紹介したいと思います。

1.「育菌」 できる食べ合わせをマスターする

腸内で善玉菌を育てる、つまり「育菌」に良い食べ合わせは、善玉菌を含む発酵食品にエサとなる食物繊維とオリゴ糖を含む食品を一緒に組み合わせて食べること。食物繊維は野菜・果物・芋・海藻・豆・きのこ・全粒の穀物に、オリゴ糖は大豆・たまねぎ・ごぼう・ねぎ・にんにく・アスパラガス・バナナなどの食品に多く含まれています。

例えば、ヨーグルトは単体で食べるのではなく、果物やグラノーラと組み合わせたり、納豆にねぎやオクラを入れたり、味噌汁に野菜やきのこ、豆腐、海藻などの具材をたっぷりと入れるなどの工夫をしてみると良いでしょう。

2.「本物の発酵調味料」を選ぶ

私たちの食生活に馴染み深い、味噌や醤油、酢、みりん、酒などの調味料も、実は善玉菌の働きによって作られる発酵食品の一つです。なるべく発酵・熟成の期間が長い、伝統的な製法で製造された無添加のものを選ぶと、腸活に嬉しい成分をより効率良く摂ることができるのでおすすめです。私はこれらの発酵調味料を「食べる美容液」だと思って選んでいます。

さらに、熟成期間が長いほど菌の働きにより旨味成分が増え、料理の味も美味しく仕上げることができるため、調味料を変えるだけでグッとお料理上手になった気分になれるのも嬉しいところ。Wの投資効果がある、一石二鳥の発酵調味料を活用しない手はないですよね。職人さんが手間暇かけて作ったこだわりの発酵調味料は、ネットでも手軽に購入することができます。まずは、おうちにある調味料を見直してみてはいかがでしょうか。

3.「腸からのお“便”り」を熟読する

食生活での工夫を実践してみた後は、翌朝にトイレで腸からのお"便”りを読むことを忘れずに。善玉菌が増えている時は、色は黄色から黄色がかった褐色、においは臭くなく、形状は柔らかいバナナ状になっているはずです。逆に黒っぽい色で悪臭がある場合は、悪玉菌が増えている状態です。悪玉菌は、たんぱく質や脂質が中心の肉食な食生活・不規則な生活・各種のストレス・便秘などが原因で腸内に増えていきます。おなかの中に飼っている腸内細菌の状態を良く知り、自分のライフスタイルを見直しながら、善玉菌と仲良くなれるような工夫をしてみましょう。

“腸活”はとても奥が深く、他にもたくさんできる工夫はありますが、まずはこの3つを意識しておなかの善玉菌が喜ぶ食事を実践し、ウイルスに負けない体作りをしてみてはいかがでしょうか。

「#自宅より愛をこめて」

本記事は、Yahoo!ニュースとの共同連載企画です。新型コロナウイルスの影響で、自宅で過ごす時間が増えています。クックパッドニュースとYahoo!ニュースでは、さまざまなジャンルの「食オタク」たちから、今こそ使える“自炊の知恵”を学ぶ連載を不定期で配信。おうち時間を楽しく、有意義に過ごすためのヒントを探ります。

管理栄養士 藤橋ひとみ(ふじはし・ひとみ)

I’s Food & Health LABO.代表。フリーランス管理栄養士として、商品開発やレシピ開発、コラム執筆やメディア出演、コンサルティング等、幅広く活動中。同時に、東京大学大学院にて医学博士取得を目指し、栄養疫学の研究に取り組む。大のお豆腐・発酵食品好き、腸オタクが高じて、国内外で豆腐や発酵食品の魅力を伝える活動をしている。近年は特に、豆腐を作る際に同時にできる「おから」に注目し、日本人に必要な食物繊維の宝庫でもある「おから」を、有効活用できる方法を広げる活動に注力している。2020年6月初旬に『おいしく食べてキレイになる!おから美腸レシピ」(ベストセラーズ)を出版予定。クックパッドニュースのオフィシャルコラムニストとして、『管理栄養士・藤橋ひとみの「美腸ライフ」』を連載中。
【HP】https://is-food-health-labo.com/
【ブログ】https://ameblo.jp/hitomi880807

藤橋ひとみさんの最新著書『おいしく食べてキレイになる!おから美腸レシピ』(ベストセラーズ

執筆者情報

クックパッドニュース編集部

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