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コラム

新年よりも今始めるのがおすすめ!自分に合った「家計管理」を見つけよう

丸山晴美

調理師資格を持っている食費節約が得意なFPです。

節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんの「食費節約レッスン」で、貯め上手・遣い上手になりましょう。今回は家計簿の始め方や続けるコツをご紹介します。

家計簿が書店に並び、来年こそはお金が貯まる家計にしたいと考えている人も多いかと思います。家計簿と予算管理はセットになっていますので、家計簿を紙かアプリやソフトで管理をするのか悩むところです。どちらもメリットデメリットがありますが、お金の流れがわかり、付けやすい方を選ぶとよいでしょう。

家計簿はアナログとデジタルのどちらが良い?

はお金の記録を書き残すことで、記録や記憶を流すことなく、出費と向き合いながら反省することができます。また数字を客観的に眺めてみることで気付きにくかったムダに気付くことができます。瞬時にグラフ化することは苦手ですが、その日の出来事や食事などを日記のように記録できる良さがあります。

アプリやソフトといったデジタルの家計簿は、家計管理開始日や各費目の予算を入力しておくことで、使った金額から自動的に残金を計算して教えてくれたり、レシートをスマホのカメラ機能で撮るだけで入力や集計が簡単にできます。そして入力した情報をもとにどの費目が高いのかといった分析も、一目でわかるように工夫がされています。

最近増えつつあるクレジットカードなどのキャッシュレス決済の登録をしておくことで、キャッシュレス決済で支払った分も自動で反映されるものもありますので、複数のキャッシュレス決済を利用している場合は、管理がラクになるというのも電子家計簿のメリットと言えるでしょう。

家計簿を付け始めるタイミングはいつ?

これから家計簿を付け始めようとしている場合、年末年始は1年の中でも最もお金の出入りが激しい時期ですので、無理に家計簿を付け始めると挫折のもとです。また、「一年の計は元旦にあり」とばかりに、1月1日に家計簿を付け始めるとこれもまた挫折の原因にもなりかねません。年末年始は、レシートを集めたり、イベントごとに予算を決めて、その中でやりくりをする意識を持つくらいで大丈夫です。

お金の1か月は給料日スタートが基本

お金の1か月は給料日からスタートします。毎月25日が給料日なら25日から翌月の24日までをお金の1か月として管理をする方法がおすすめです。

入金が不規則で給料日がないフリーランスの場合は、毎月1日をお金の1か月としてスタートさせます。このとき必ず毎月必要なお金を計算しておき、例えば25万円を1か月の生活費と決めて、毎月1日に口座から引き出してその中でやりくりをしましょう。

自分に合った予算管理方法を見つけましょう

予算管理方法もいくつかあり、自分にあった方法を見つけるのが長続きをさせるコツです。

1.袋分け

予算管理の王道は袋分けです。食費、日用品費、美容費など費目ごとに予算を決めて、給料日に予算分の現金を引き出してそれぞれの袋に分けて、予算に収まるようにやりくりをします。

おすすめは、食費を5週に分けて週ごとにやりくりする方法です。1か月の予算が6万円なら、1万2000円×5週に分けて、毎週決まった曜日に食費専用財布に予算を入れてやりくりをして、残ったお金は繰り越しをせず封筒に戻し、新しい週の予算を入れて毎週同じ予算でやりくりをする方法です。

そしてどの費目にも使える「予備費」を1~2万円持つと予算オーバーになったときにも対応することができます。

2.レシート管理

買い物をしてもらったレシートを家計簿に貼って、1日いくら使ったのかを集計するだけのシンプルな管理方法です。さらにレシートに記載された商品名と金額を見ながら、○△×をつけましょう。

「必要なもので、安く買えたもの=〇」
「必要なものだけど高く買ってしまったもの=△」
「買う必要がなかったもの=×」

注目すべきは「×」がつく商品やサービスは何か、「×」が多く付く店はどこなのか、そのムダが発生するタイミングはいつなのか、レシートの会計時刻と行動パターンに照らし合わせて客観的に分析してみましょう。こうすることで、ムダな買い物をするお店は素通りするように意識をしてムダづかいを減らし、予算内に収めるように行動することができるようになります。

3.1日○○○円で生活する

食費やこづかい以外の生活費の予算が月6万円の場合、1日あたり2000円以内で生活をするやりくり方法です。カレンダータイプのウォールポケットなどに、1日の予算を入れてその日の分だけお財布に入れます。

1日のやりくりで残ったお金は、専用の封筒に分けて入れて、毎日定額でやりくりする癖をつけたい人向けの管理方法です。

飲み会など1日の予算以上の出費があるときは、何も買わない無買デーを作って浮いた分を合算して使うことができるなど、マイルールを作るとよいでしょう。

4.1か月を35日間としてやりくりする

基本のお金の1か月は給料日から次の給料日までですが、この方法は、1か月生活費を35日間つまり5週間でやりくりすることで、予算が1か月に数日スライドされていくことで約半年に1度、生活費がまるまる1か月分残る計算になります。ちょっとしたボーナスが半年に1度出るので、半年に1度奮発して買い物などをしたい人に向いています。

いくつかの管理方法がありますが、自分にもできそうだと思った方法からチャレンジしてみてはいかがでしょうか。大切なのは、予算を守るためにどのように行動をすればよいかを1日5分でもよいので、家計簿を付ける時間を取って考えることです。買い物の際に、本当に必要かどうかを考えたり、節約できる方法を考えたりすることで、やりくりスキルが向上しますよ。

丸山晴美さん

旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなど様々なメディアで活動中。
公式ホームページ「らくらく節約生活」はこちら>>

執筆者情報

丸山晴美

旅行会社、コンビニ店長などを経て2001年節約アドバイザーとして独立。節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。食費はもちろん生活全般の節約術・ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなど様々なメディアで活動中。

資格

節約アドバイザー、FP、ファイナンシャルプランナー(AFP)FP技能士2級、消費生活アドバイザー、調理師、宅建士(登録)

webサイト・SNS情報

公式HP:らくらく節約生活 https://www.maruyama-harumi.com/
ゆとりうむプロジェクト理事https://yutorium.jp/

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