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コラム

茶葉がいらない!?風邪も吹き飛ぶインドネシアのチャイ風ドリンク「サラッバー」

【世界の台所探検 】世界中の台所を訪れて現地の人と料理をする台所探検家・岡根谷実里さん。今回は、1年のうちで最も冷え込む今の季節におすすめの、インドネシアの山中で出会った「チャイ風ドリンク」を紹介します。

寒い時期ですね。1月末〜2月頭は「大寒」と言われ、1年のうちで最も冷え込む季節。じっと机の前に座っていると、寒さがしみてきます。そのまま我慢していると、体調を崩してしまうことも。

今回は、そんな時にぴったりな、体がぽかぽか温まるホットドリンク「サラッバー」を紹介します。

夜のドライブの道中で

サラッバーに出会ったのは、インドネシアのスラウェシ島、山奥の家庭に向かう道中でした。

目指す家は、空港から車で7時間。迎えに来てくれた家の人とともに空港を出発したのは夕方で、進むうちに日は沈み、あたりは暗くなり、そして肌寒くなってきました。赤道直下の島とはいえ、雨季の日没後はひんやり冷え込むのです。

「ちょっと休憩しようか」。暗さと肌寒さでちょっと心細くなってきた時、運転してくれていた青年ルースが車をとめました。

入って行ったのは、小さな食堂。ルースが「サラッバーを3つ」と頼むと、けだるそうなおじさんが出てきて、大きなグラスに入った飲み物を置いて行きます。まるでミルクティーのような色で、湯気が立っています。

口をつけると、黒糖のような甘さと生姜の風味が喉に届き、ミルクティーよりもチャイに近い風味。不思議と紅茶の風味はなく、かわりにどこか南国の香りがするのです。おいしくて飲み進めるうち、次第に体が内側からぽかぽかしてエネルギーがみなぎってきました。

「サラッバーは、寒い日や風邪がひきそうなとき、深夜運転しないといけない時に飲むんだよ」とルース。

材料が少ないので手軽に作れる

後で調べてみると、サラッバーはインドネシアの中でも特にこの島で飲まれるもののようで、ミルクティーのような茶色の正体は、紅茶ではなくパームシュガー(ヤシ砂糖)、南国の香りの元はココナッツミルクだったのです!生姜やシナモンも加わり、体がぽかぽかしてきます。

特有の風味はココナッツミルクならではですが、お好みで豆乳や牛乳でアレンジしてみてもよさそうです。また、パームシュガーは黒糖やきび砂糖で作れます。

受験勉強や在宅ワーク、冷え込む夜に頑張らないといけない時、体を中から温める一杯にいかがでしょうか。

岡根谷実里さん

台所探検家。世界各地の家庭の台所を訪れ、世界中の人と一緒に料理をしている。これまで訪れた国は60カ国以上。料理から見える社会や文化、歴史、風土を伝えている。
著書に 「世界の台所探検 料理から暮らしと社会が見える(青幻舎)」がある。

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