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インタビュー

【今話題】「クラフトビール」をおいしく飲む3つのコツ!おつまみとのペアリングの秘訣も

最近、店頭で様々な銘柄が並び、雑誌でも大々的に特集が組まれるなど、注目度が高まっているのが「クラフトビール」。そんな話題のクラフトビールの楽しみ方を、日本最大級のビール特化型webマガジン&コミュニティ「ビール女子」の代表 酒井由実さん、編集長 吉原咲子さんに伺いました。

お気に入りを探そう!「クラフトビール」の楽しみ方

――今注目度が高まっている「クラフトビール」。そもそもどんなビールなんですか?

吉原「クラフト=工芸品の発想から、"ビール職人がこだわって造る個性的なビール"のことで、原材料に地域性を取り入れ、大手4大メーカー以外の小規模なブリュワリーで作られているビールを指すことが多いですね」

酒井「クラフトビールは品質が重視され、種類が豊富で、個性あふれる味わいが特徴です。どのくらい種類豊富かと言うと、その数100種類以上! それらの種類は「スタイル」と呼ばれ、ペールエール、IPA、スタウト、ヴァイツェンなどのスタイルに分類されています。

0904b29c6c22aae35cdef34417cc3c6b ビールのスタイルによって、ビールの味や色味、香りも異なる

ちなみに、爽やかな喉越しが特徴で、日本で最も馴染み深いビールはピルスナースタイル。もちろんピルスナースタイル以外にも様々な味わいがあるので、クラフトビールには自分好みのビールを見つける楽しみがあるんですよ!」

――耳にしたことのあるスタイル名もありますね。お二人のおすすめのスタイルは何ですか?

酒井「私は強い苦味が特徴のIPAが好きですね。そこから派生して、最近は濁ったビジュアルが特徴のヘイジーIPAというスタイルにハマっています。その2種類はお店にあったら必ず頼みますね。それまでビールは一杯目で飲む程度だったんですが、IPAのおいしさに出会ってからは、ビールを飲むためにお店を選んだりもします」

吉原「私のおすすめは、ビアスタイルではないのですがベルギービールです。比較的アルコール度数が高かったり、フルーティーな味わいのビアスタイルが多かったりと、一味違った特徴を楽しめるんです。いろんなビールを飲み比べるんですが、結局ベルギービールに戻ってきてしまうくらいお気に入りですね!」

酒井「飲みやすさで人気のスタイルもありますが、たくさんの種類を飲み比べて、自分の好きなスタイルを探すのがクラフトビールの楽しみ方だと思います!」

クラフトビールをよりおいしく味わう3つのコツ

――自宅でクラフトビールを味わう際、おいしく飲むコツはありますか?

酒井「缶や瓶からグラスに移して飲むのがクラフトビールをおいしく味わうコツの1つです。グラスに移すと香りや味わい、泡立ちをより楽しむことができるんです。

例えば、くびれたデザインのチューリップグラスに入れると、ビールが持つ本来の香りや、舌の通り方で味わいも変わるので、ワインのように視覚、嗅覚、味覚を使ってビールを楽しむことができますよ!

3a70e890822c0f96d7ec79621033dced くびれたデザインが美しく、見た目もおいしく味わえるチューリップグラス

ビールのスタイルに合わせて、グラスを変えて楽しむ上級者もいらっしゃいます。そのスタイルの風味の特徴を活かしておいしく味わえるようにグラスが設計されているんですね。例えば、IPAなら泡立ちがしやすく、香りを立ちやすくするために、持ち手がうねうねした構造になっていたり…。自分の好きなスタイルに合わせてグラスを選んで楽しむのがおすすめです」

588c4d1a7fe459a4324c8f55b2c54143 左から2つ目がIPAグラス。それぞれのスタイルの風味に合わせてグラスがデザインされている。

吉原「好きなブリュワリーのグッズを揃えるのもいいですよ! 推奨されているグッズやグラスで飲むと、より見た目が楽しめて、気分が盛り上がるんです」

酒井「おいしく飲むコツはたくさんありますが、一番大切なのは、自分の好きなように楽しむことだと思います。クラフトビールの魅力はその自由さにあると思うんですよね。なので、難しいことを考えずに楽しむことが一番だと思います!」

――クラフトビールを飲む時に、最適な温度などあるのでしょうか?

酒井「スタイルやブリュワリーごとに推奨している温度があるので、一概に適温が言えないんです。でも、華やかな味や香りのあるビールは冷やしすぎると味や香りが鈍ってしまうので、10℃くらいで飲むことを推奨しているケースが多いですね」

吉原「自宅でクラフトビールを飲むなら、冷蔵庫からビールを出し、少し時間をおいてから飲むのがいいかと思います」

――クラフトビールは種類が多く、何を買うか迷ってパッケージで選ぶことも。お二人はジャケ買いされた経験はありますか?

吉原「もちろん、ありますよ!」

酒井「最近の外国産のビールはおしゃれなので、ジャケ買いするのも楽しいですよね。ジャケ買いにおすすめなビールは、デンマークのミッケラー、スウェーデンのオムニポロですかね。どちらも北欧のビールなんですが、ビールと思えないおしゃれなデザインで、若い方や女性の方にファンが多いと思います」

――ジャケ買いで失敗しないコツはありますか?

酒井「その時の気分に合わせて、気楽に選ぶことですかね。ビールのジャケットと風味はある程度リンクしている気がします。先ほど紹介したミッケラーのパッケージは一癖ある独特なキャラクターが描かれているのですが、ビールも挑戦的な風味だし、オムニポロもブルーベリーなどのフルーツを使ったビールの風味が、パッケージの可愛らしさで表現されていると思いますね」

吉原「失敗を恐れないことでしょうか。パッケージから味がわかる商品はそう多くはないとは思うのですが、ブリュワリーが思いを込めてパッケージを選定しているので、飲んでみて、制作背景を知ると、味とパッケージが合致しているなと納得する場合が多いですね。失敗を恐れず、パッケージで選んで味わえば、きっと選んだビールへの愛着が湧くと思いますよ!」

ビールをもっとおいしく楽しく!ペアリングのススメ

――最近はペアリングというワードも聞かれますが、普段お二人はビールにどんなおつまみを合わせていますか?

吉原「私はビールにはやっぱり芋ですね。フライドポテトとの相性は抜群です! あとは、ビールに揚げ物も正義ですね。

お店であれば、ビールとおつまみのペアリングをコースのように組み立て、飲む順番を工夫しています。例えば、ワイン同様にビールも最初はさっぱりした白ビールと軽めのおつまみから始めて、後半は黒ビールと重めのお肉を合わせるような楽しみ方です。重めの黒ビールは意外とデザートとの相性も抜群! バニラアイスに黒ビールをかける食べ方もおすすめです!」

酒井「私はIPAが好きなので、最近はIPAにサラダを合わせて楽しんでいますね。ビールにサラダが合う印象は薄いと思いますが、春菊やパクチーなどの香りが強い葉っぱ系のサラダと、IPAのもつ柑橘系の香りは相性が良いと思います」

コロナ禍で、若者のビール回帰の兆し!?

――日々ビールの最新情報を発信する「ビール女子」ですが、最近のビールのトレンドはありますか?

吉原「以前から"若者のビール離れ"と言われていますよね。でも「ビール女子」は20代後半から30代前半の若い読者層が多く、ビールに関心があり、ビールを飲む若者が増えている印象がありますね」

酒井「特に若い世代がコロナ禍でお店に飲みに行けない分、通販でクラフトビールを買って家で楽しむ傾向にある気がします。外に飲みに行けないので色々なクラフトビールに手を出して、勉強して、それきっかけで好きになったという大学生の話も聞きますね」

――コロナ禍はビール市場にも影響があったんですね。作り手であるブリュワリーにも何か傾向などあるのでしょうか?

酒井「以前からクラフトビールは生産する地域の特徴を風味に生かすなど、生産地域と根強い関係があったのですが、さらにその地域連携の動きが高まっていますね。特に盛り上がっているのが静岡。静岡は元々水がおいしいこともあり、数多くのブリュワリーがありますが、最近、静岡県内のブリュワリーが協同組合を立ち上げました。

各ブリュワリーが共同で商品開発やイベントを開催したり、少ないロットでは購入できないビールの原材料をまとめて購入する動きがあるので、今後生産されるビールの味わいが増えたり、さらなるクラフトビールの盛り上がりが期待できそうです!」

――注目度が高まっているからこその動きがあるんですね。最後に、「ビール女子」が伝えたいビールの魅力を教えてください!

酒井「風味や種類の多さなど、魅力は多岐にわたりますが、ビールの一番の魅力はコミュニケーションツールであることだと思います。ビール女子では対面やオンラインイベントを開催しているのですが、性別や年齢が違っても、ビールを介して打ち解けて輪が広がって行く様子を見ると、改めてビールの持つパワーを感じますね」

(TEXT:小菅祥江)

※ メイン写真は記事をイメージして選定させていただきました
画像提供:Adobe Stock

取材協力

ビール女子
「ビールを通じて人々を幸せにする」をコンセプトに活動するWEBマガジン&コミュニティ。新発売情報やイベント情報など、ビールに関する新着情報はもちろん、ビールに合うおつまみや役に立つコラムなど、ビールを楽しむための情報を発信したり、定期的にイベントも開催している。
公式HP:ビール女子

「ビール女子」代表:酒井由実さん

Cc2ac1fbfc40184879d8bfff05d14328 右から酒井さん、吉原さん
1993年三重県生まれのビアソムリエ。学生時代にIPAの美味しさに出会って、ビールの面白さに気づく。周りにクラフトビールの面白さやおいしさについて語れる人がいない事にもったいなさを感じ、ビールの多様性を世の中に伝えるべく「ビール女子」に参画。

「ビール女子」編集長:吉原咲子さん

20才を迎えてすぐベルギービールの店で働きはじめたところ、見事ビールに魅了されて今に至る。銘柄を超え、幅広くビールの魅力を広めるため、日々情報発信を行う。日本ビール検定2級。

「ビール女子」と一緒にクラフトビールを楽しむイベントのお知らせ

今回取材をさせていただいたビール女子とKomercoのコラボ企画として「ジーパイ」とクラフトビールを楽しむオンラインワークショップを開催します。
2021年8月20日(金)と21日(土)に開催しますので、ぜひ興味のある方はご参加ください。
オンラインワークショップの詳細はこちら>>

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