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コラム

顔面迷子の30代以上は必見!暑い日の料理も怖くない「崩れないメイク」をアップデートしよう

「顔面迷子状態」だったアラフォーマンガ家の吉川景都さんに、小学校からの幼なじみで現役美容部員のBAパンダさんが教える目からウロコのメイクテクニックがTwitterで話題となり、累計70万いいね!を獲得。そのメイク術が一冊にまとまった『メイクがなんとなく変なので友達の美容部員にコツを全部聞いてみた』には、今すぐ使えるメイクのコツがたくさん紹介されています。今回は、現役美容部員のBAパンダさんに、スーパーに行くときのメイク術や暑い日に料理をしても崩れないメイクについて聞いてみました。

私たちはメイク術のアップデートの機会を逃している!?

――書籍の帯にある、「気づけば5年以上同じメイクのあなたへ」というフレーズに、ドキッとする方は多いと思います。「何年もメイクが変わらない」という現象はなぜ起きるのでしょうか?

30代、40代の方がメイクをはじめた頃は、メイクに関する情報源が雑誌のみだった時代だと思います。今のメイクをしている理由を聞くと、「前に雑誌で読んだ」とか、「メイクをはじめたときにお母さんに教えてもらった」と、メイクをはじめた頃の情報が固定されている方が多い印象です。今は、SNSで日々目まぐるしい早さで情報が更新されていきますが、発信をしている人が若いと、「自分には似合わないかも」とアップデートの機会を逃している方も多いです。

――今のメイクが自分に合っているかを判断するチェック基準はありますか?

鏡を見て、ご自身がそのメイクに満足しているのであれば良いと思うんです。ただ、「まぁ、こんなものか」とか、「私なんて……」という枕詞がつくのであれば変えたほうが楽しいと思うし、「何かが違う」と感じている場合は、今のメイクが合っていないということなので変えてみたら良いと思います。

――メイクを変えようと思っても、何からはじめたらいいのかわからないという人が多いと思います。

「似合うメイクを知りたい」という質問をよくいただくのですが、私は、自分と同じ年代の女優さんのメイクを見てくださいとお伝えしています。その年代の人に合うメイクを、プロのメイクさんがしているということなので、自分と同世代の女優さんのメイクを見れば今のメイクがわかると思います。女優さんと比べても……と思う方もいるかもしれませんが、眉の形やアイシャドウの色など参考になることはたくさんあります。

――本の中では、美容部員さんに相談することをおすすめされているのが印象的でした。美容部員さんに相談するってハードルが高いと感じる人もいると思うのですが、気軽に相談してもいいんですか?

もちろんです。女優さんの写真を持って行って、「この眉毛にしてみたいんですけど、何を使えばいいですか?」と聞いたりするのは良いと思います。何もわからずに行くといろいろ買わされちゃうというイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。明確な目的がある場合は、美容部員さんに相談すると解決が早いと思います。

「眉毛」だけはちゃんと描こう!

――早速、メイクの相談です。近所のスーパーなど、ちょっと買い物に行くときの簡単メイクを教えてください。

マスクをして外出すると思うので、マスクで隠れない部分、つまり眉毛をしっかり描くことがポイントになります。パウダーアイブロウで眉をざっと描いて、スクリューブラシで眉尻を整えて完成。これだけでばっちりです! また、カラーマスクの時はその色とアイシャドウをシンクロさせると、しっかりメイクをしていなくても華やかな雰囲気になるので意識してみてください。

――ファンデーションは塗ったほうがいいですか?

今の時期であれば、マスクから出る部分だけファンデーションを塗りましょう。大きなブラシでパウダーファンデーションをサッと塗れば、崩れにくく仕上がります。

――スクリューブラシやファンデーション用のブラシなど、ブラシがポイントになってきますか?

ブラシは、すごく大事です。持つなら“良いブラシ”。メイク用ツールは、全て良いものを持ってほしいです。良いアイシャドウやチークを持っていても、使うツールが良いものでないとメイクは思い通りにいかないことが多いんです。ちゃんと使えば何年も使えるし、本当に良いものを1本持っていれば十分です。

完成度80%で「崩れないメイク」を目指す

―― 夏は料理中にメイクが崩れがち。揚げ物をしていたら眉がなくなっていた! なんてことも。料理中のメイク崩れ防止や崩れたメイクの復活ワザがあれば教えてください。

汗で眉が消えてしまうことに悩んでいる方には、アイブロウをコーティングできるアイテムがオススメです。これをしておくと、汗で眉が消えづらくなるので、夏の必須アイテムです。

メイク崩れは、崩れにくいとうたったメイクアイテムを使うことも大事ですが、普段からのスキンケアがポイントになります。ベースメイクは地層なので、土台がしっかりしていれば崩れにくくなります。また、この時期に使うメイクアイテムも、崩れにくいとうたったものを使うことも大事です。

――メイクをする時点で、崩れにくさを意識するということですか?

100%を目指すのではなく、80%くらいで崩れないメイクを意識してください。時短メイクで崩れにくくしたい場合は、下地をつけて、目の周りだけコンシーラーをつけたらあとは粉をして、眉を描き、クリームタイプのアイシャドウをつけて完成にします。私は、最低限のベースと、チークやアイブロウだけは仕上げておいて、アイラインやマスカラは必要なときに足すようにしています。

――最初から完成させる必要はないということですね。では、完全に崩れてしまった時はどのように復活させたらいいですか?

いろいろ混ざってしまってドロドロにファンデーションが崩れてしまった場合は、取る以外に方法はないんです。その場合、クレンジングで取ってしまうと生肌になってしまい、スキンケアをやり直すことになってしまいます。それは手間なので、ドロドロになった状態だけを取り除きたい場合は、100円ショップなどで売っているパフにウォータープルーフタイプではない油分が少ない日焼け止めをつけて、ガッガッと取るときれいに取れます。取った部分にパウダーファンデーションをつけてリカバリーしてください。

多少のテカリであれば、化粧水スプレーをしてティッシュでTゾーンを拭けば大丈夫ですが、波打っているような場合は汗や皮膚とファンデーションが混ざって固まっている状態なので、その部分を取り除くというイメージです。最初の完璧なベースメイクまでとはいかないですが、8割くらいは復活できるし、5分でできる簡単復活術です。

恐怖。紫外線で7割老けます

――メイク崩れしにくくするために、クレンジングやスキンケアで気をつけることはありますか?

夏は、皮脂も汗も出やすい季節で毛穴の中にファンデーションが入り込むので、クレンジングはすごく大事です。そして、夏は常に汗をかいているので肌が潤っているように感じている人が多いのですが、実は肌診断をすると多くの方が乾燥しているんです。汗と肌の水分量は違います。エアコンをつけて寝ていたら乾燥は確実なのに、夏はさっぱりしたスキンケアで終わらせている方が多いです。なんとなく、夏のスキンケアは冬に比べると軽めになりがちですが、この季節は確実にダメージが溜まるのでスキンケアもしっかり行ってください。

よく言われているのは、「紫外線で7割老ける」ということ。夏の間にどれだけ肌を守るかは、老化に直結してくるので、保湿がしっかりできていないと、夏に老ける! ということを意識してください。これを意識するだけでも違います。

(TEXT:上原かほり)

 BAパンダさん・吉川 景都さん新刊著書

メイクがなんとなく変なので友達の美容部員にコツを全部聞いてみた』(ダイヤモンド社

「この本は、メイクのスペシャリストに向けて書いたものではありません。本を作る中で、『これをわざわざ書く意味ありますか?』と、編集者さんに何度も聞いたくらい、美容部員の私にとっては常識的なことばかりが詰まった一冊です。SNSを見てメイクについて学ぼうと思ったときに、『それってなに?』とわからないことが出てきたら、この本を教科書のように使ってもらえたら良いかなと思います」(BAパンダさん)

BAパンダさん

大手化粧品会社の現役美容部員。BA歴10年、現在2社目。これまで接客してきたお客様はのべ1万人以上。お客様の「なりたい自分」に合わせて商品や使い方を提案するように心がけている。吉川景都とは小学校時代の幼なじみで、30年来の友人。
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吉川景都(よしかわ けいと)さん

マンガ家。2003年少女誌『LaLa』(白泉社)でデビュー。著書に『片桐くん家に猫がいる』『子育てビフォーアフター』(新潮社)、『鬼を飼う』『こまったやつら』(少年画報社)などがある。メイクは好きだが、キラキラ美容部員さんのいるコスメカウンターは怖かった。アラフォーになり、「顔面迷子」状態の日々。
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