怪しげな味と書いて、「怪味」。あなたはこの謎めいた味をご存知でしょうか?漢字からは全く想像のつかない「怪味」に、最近注目が集まっているようなのです。早速チェックしてみましょう!
そもそも先ほどから登場しているこの熟語、読み方はなんと、「グァイ・ウェイ」。もちろんこれは中国語で、日本語だと「かいみ」と読みます。 その音読みでも訓読みでもない読み方の通り、その起源は中国の四川省にあるそうです。
基本五味(甘味・旨味・塩味・酸味・苦味)に続き、「怪味」は、中国の四川省の研究所で発見された新たな味覚…ではありません! 「怪味」は、四川料理に使われるタレの一種です。 材料は、練りごまが加工されて出来る芝麻醤(チーマージャン)や、山椒との師弟関係を疑わせる花椒(ホァジョー)、豆板醤(トウバンジャン)、ごま油、醤油、砂糖、酢、ショウガ、ニンニクなどなど。 果たしてこれがどんな味か、想像できますか?
ひとたびこの「怪味」を口に含めば、辛味と共に実に複雑な味わいを感じられる事でしょう。辛味が苦手な人は、マヨネーズやピーナッツバターを加える事でコクやまろやかさを増すこともできますよ。味としては、特に甘味・酸味・塩味が目立つ印象です。 基本五味のうち、1つの食材や調味料において2つ〜3つの強い味覚を持つものは、美味しく感じられること分かっています。このため、3つの強い味覚を持つこのソースも、きっと美味しいはず!
…と、文章にしてみてもイマイチ謎に包まれたままのこのソース。 これはもう、食べるしかありません!実際に自分で作れる「怪味」のレシピを、いくつかピックアップしてみました。
ご家庭でも、ぜひこの複雑な味を楽しんでみてくださいね♪
味覚研究家。AISSY株式会社代表取締役社長 兼 慶応義塾大学共同研究員。味覚を数値化できる味覚センサーを慶大と共同開発。味覚や食べ物の相性の研究を実施。メディアにも多数出演。ブログ『味博士の研究所』で味覚に関するおもしろネタを発信中。