【話題のダイエット本、試し読み Vol.20】ちまたに溢れるダイエット本、ゴールはみんな同じですが、そこにたどり着くための方法は本の数だけ存在しています。本連載では、話題のダイエット本のメソッドを編集部がダイジェストでご紹介。ご自分にぴったりのダイエット本を、ぜひ見つけてみてくださいね。
今回ご紹介する本『老けない人が食べているもの』(株式会社アスコム)は、老ける人と老けない人の差や原因を解説し、食事で老化スピードの改善を提唱する健康本です。
著者は、医師で美肌評論家の工藤あきさん。消化器内科医として日々患者さんたちの診療にたずさわる中で、肌の状態は全身の状態を知るための重要なサインだと指摘します。見た目もからだも年齢以上に見える「老けるスピード」が早い人は、からだのなかで何かの問題が起きていることが多いそう。そんな老化トラブルに、お金も手間もかけずにできる一番効果的な対策が食事だと指摘します。
人が見た目で老いを感じやすいのが、しわやシミができやすい顔や首もと、そして手です。加齢ではなく、日光を浴びることによって老化が進んでしまうのが「光老化」。
紫外線が肌によくないのは、もはや常識ですが、紫外線は皮膚だけでなく、支えている靭帯や細かい筋肉などの皮下組織も劣化させてしまいます。皮下組織が皮膚を支えきれなくなると、重力の影響で皮膚が下がり、目元やほお、あごがたるんで、ほうれい線や口もとのマリオネットラインが生じてしまいます。
また、紫外線は浴びるとからだの中に活性酸素を発生させます。活性酸素が細胞を酸化させ、肌の老化の原因に、ひどい場合は皮膚がんの原因にもなると考えられています。全く紫外線を浴びない生活は難しく、また日光を避けすぎるのも問題ですが、日頃から紫外線対策をしながら過ごす必要がありそうです。
日焼け止めや日傘だけではなく、紫外線対策は食べ物でも可能です。積極的にとりたいのは、抗酸化作用の高い食品。
代表的な物は、ポリフェノールを多く含むブルーベリー、ストロベリー、クランベリーなどのベリー類や、チョコレート。リコピンを含むトマト、アスタキサンチンを含むサーモン。それからビタミンCが豊富なパプリカなどの緑黄色野菜、ビタミンEを含むナッツ類など。
工藤先生曰く、朝食には、これらに加えて肌のターンオーバーを促進する効果のあるビタミンB2が豊富なチーズを組み合わせる食べ方がおすすめだそう。
他にも、抗酸化作用のあるビタミンCドリンクや、飲む日焼け止めのサプリメントを紫外線を浴びる前に飲めば、肌に塗る日焼け止めのような即効性はなくても、日焼けしたあとの肌のダメージを最小限に抑える効果が期待できます。
肌の酸化につながりやすいNG食品が、酸化した油だらけの揚げ物やスナック菓子。油は空気に触れたり光や熱に当たったりするほど、酸化します。 何度も使い回している油は、酸化が進んでいる可能性が高く、ポテトチップスなどは揚げたうえに食べるまでに時間が経過していることが多いので、特に酸化が進んでしまうそう。
また、ハム・ソーセージなどの加工肉、人工甘味料を含む清涼飲料水なども注意が必要で、甘味料や着色料、保存料などの添加物は、活性酸素の発生源になると考えられています。
今回は光老化についてご紹介しましたが、本書には他にも肌や髪のパサつき、顔や体のむくみなど、老けを生じさせる見た目のさまざまな悩みの原因とおすすめの食事法が紹介されています。
著者の工藤先生から、ダイエット中のクックパッドニュース読者へ向けたメッセージをいただきましたので、ご紹介します。
「肌の状態は、全身の状態を知るための重要なサイン。人の見た目には、からだの不調や異常が表れます。肌荒れやニキビだけでなく、しわもシミも乾燥も、単なる加齢ではない原因が潜んでいるかもしれません。特に原因になりやすいのが、やはり食生活の乱れです。極端なダイエットや流行りの食事法に偏ることなく、しっかりと食事をとり、からだの中から若々しさを保っていけるのが理想だと思います」
老化を完全に止めることはできませんが、年齢に沿わない不自然な老化は止められます。老けを止めて、見た目も体も魅力的に歳を重ねて素敵な人生をおくりたいものですね。ぜひ、参考に手に取ってみてください。
(TEXT:小菅祥江)
※ メイン写真はこちらの記事をイメージして選定させていただきました
画像提供:Adobe Stock
しわ、シミ、ガサガサ肌...鏡を見たり、手を見たりしてあれ?老けたかな?と思ったら、からだのSOSのサインかもしれません。
見た目の老化の裏に隠された
・細胞の新陳代謝の不調
・胃腸の不調
・からだの酸化、糖化
・栄養不足
などを防ぐのは、結局、食事です。