【おそうじペコの"ラクして楽しむ"キッチン掃除術vol.5】主婦歴もうすぐ30年。料理も裁縫もてんで成長しないのに掃除に対する情熱だけは人一倍のおそうじペコです!日々探求し続けてきた結果、掃除研究家を名乗るようになりました。そんな掃除研究家・おそうじペコが、ラクしながら楽しく続けられるキッチン掃除術をみなさんに伝授します。
毎日出てしまう生ゴミ、頻繁に収集に出せない環境の場合はゴミ箱に保管するしかありません。時間の経過と共に独特のにおいが発生し、キッチンのゴミ箱のフタを開閉するたびに、何とも不快な気分になってしまいますね。特に今の時期はにおいが強く発生しがち。まだまだ暑さと湿度のある季節です。今すぐできる生ゴミのにおい対策に効果的な方法をお伝えしたいと思います。
キッチンの生ゴミから発せられるにおいの原因は、繁殖した雑菌やカビです。雑菌は「栄養素(ゴミの成分)」「水分(生ゴミに含まれる)」「湿度温度(ゴミ箱の中の環境)」によって活発に繁殖します。生ゴミの大半は日々の食事の調理時に出るゴミや食材の残りからなるため、日常的に出ることは避けられません。
少しでも生ゴミへのストレスを軽減するために、においの原因になる雑菌の繁殖を抑え、においそのものに対応するという2つの点から対策を考えました。
まず、ゴミから出る「水分」をコントロールします。水分をできるだけ減らすことが雑菌の繁殖を抑えることにつながります。
生ゴミを新聞紙でくるみ水分を吸わせたり、三角ネットに入れて水分を切るなど水分を少なくしてからゴミをまとめるという一般的な対策はもちろん有効な方法です。 ただ毎回新聞紙を用意できない、三角ネットの置き場所に困るという場合におすすめなのがダイソーの穴あきタイプの水切りポリ袋です。
一見普通のポリ袋ですが、よく見ると細かい水切り用の穴が開いています。またマチ付きのためゴミもタップリ収納できます。70枚入りという大容量もうれしいポイントです。
我が家ではこのポリ袋をシンクの角につけたS字フックにひっかけています。三角コーナーを置くよりも場所もとりませんし、容器を洗う手間もかかりません。
また、使わないときは口を閉じてひっかけてしまえばにおいも広がりません。
使用後はぎゅっと絞ればさらに細かい穴から水気を切ることができます。
さらに水気を切った生ゴミの上に、重曹を振りかけます。重曹の粉は吸湿効果があるので、水分を吸収します。また、生ゴミが酸性成分なのに対して重曹は弱アルカリ成分なのでにおいを中和させる作用も期待できますよ。
水分を減らしても、においの発生がなかなか抑えられない場合は、ゴミ箱に工夫をこらしてみましょう。
生ゴミを保管していると、ゴミ箱そのものに「におい」が移ってしまいます。そこで、下地となるゴミ袋を仕込み(①)、その上にさらにゴミ袋(②)をかぶせ2重にして使います。
ゴミ袋交換のタイミングで下地のゴミ袋を使用し、新たに下地のゴミ袋を仕込む・・というゴミ袋2重のローテーションを繰り返すことで直接ゴミ箱に生ゴミが入った袋が触れることがなくなります。 万が一、ゴミ袋が破れてしまっても下地があればゴミ箱が汚れるということも予防できます。
生ゴミを入れた後、新聞紙や広告などを折って上にかぶせてしまいます。生ごみが隠れて「もうひとつフタをする」くらいの大き目サイズにしておおい被せてしまうのがポイントです。
まさに「臭いものにはフタ」作戦なので、基本的な解決策ではないものの物理的に新聞紙などの紙は吸湿効果もあり、かぶせることでにおいが上がってくるのを防げます。
そんなに頻繁ではなくてもよいのですが、どれだけ対策をしてもゴミ箱そのものににおいが移ってしまっていることがあります。その場合は、思い切って丸洗いしてみましょう。
お風呂場や水を使える場所で、食器洗い用洗剤と古いスポンジや雑巾を使って泡まみれにしてしっかり洗浄します。お湯で洗い流すと乾きも速くサッパリします。ゴミ箱本体が変質しないよう日陰などに干してよく乾かしてください。
※丸洗いできる素材かどうか確認してください。
生ゴミは生活していく上で避けられない存在です。におい問題を上手にコントロールするために、ひとつでも実践できそうなものがあれば試してみてください。また、食品ロスをなくして生ゴミを減らすことも大切です。食材の適切な量や、調理方法などでも工夫して対策していけるとよいですね。
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掃除研究家。資格等「ハウスキーピングコーディネーター2級」「掃除能力検定士5級」主な著作物「暮らしを楽しむお掃除エッセンス」「魔法の1分そうじ」「お掃除やる気スイッチ」「ゆるく身につく家事のきほん」等。SNS、メディアを通じて掃除に関する情報を発信しています。日々、暮らしに役立つ掃除術について探求中。