さまざまな食品や日用品が値上がりする中、お買い得な食材の情報は常にチェックしておきたいですね。特に、毎日食べる野菜の価格変動は、みなさん気になるところではないでしょうか。
農林水産省では、東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況や価格の見通しについて、産地などから聞き取りをして毎月レポートを発表しています。
今回は、2023年9月の価格見通しレポートから、お買い得な野菜、価格が上がりそうな野菜について詳しくご紹介します。
9月はキャベツ、レタス、なすがお買い得な価格で買えるようになる見込みです。
9月の入荷シェアトップの群馬県産のキャベツは、高い気温により生育が良好で大玉になる傾向にあり、平年を上回る出荷数量となる見込みです。9月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移するとみられています。
炒めものや温野菜サラダ、とんぺい焼きなどでお買い得なキャベツをたっぷり楽しみましょう。
9月の入荷シェア8割を占める長野県産レタスは、キャベツ同様に気温高で生育が良好。出荷数量は平年を上回る見込みです。9月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移するとみられています。
毎日サラダを欠かさず食べるという方も多いので、レタスが手に取りやすい価格で出回るのは嬉しいですね。炒めものやスープで食べてもおいしいですよ。
クックパッドニュースでも特に人気の野菜、なす。秋も引き続きお得に購入できそうです。
メイン産地のひとつ、茨城県産のなすが気温高のため生育が良好で、平年を上回る出荷数量となる見込みです。また、他の主産地の生育も順調だそう。9月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移するとみられています。
9月はなすの旬まっさかり。炒めものや焼きもの、煮浸しなど楽しみ方が豊富な野菜です。和や中華の味つけに飽きたら、グラタンやパスタなど洋風のメニューもおすすめです。
現時点で、平年より高めの価格で推移する見込みの野菜はありません。
しかし9月は台風の季節。野菜の価格は天候や自然災害の影響を受けやすいので、今後の天候の状況によっては、価格が高めに変動する野菜が出てくる可能性もあります。
9月の価格が平均並みに推移する見込みの野菜は、次のとおりです。
北海道産のだいこんは高温や干ばつの影響により、細物傾向や歩留まりの低下がみられ、平年を下回る出荷数量となる見込みです。しかし他主産地の生育はおおむね順調なことから、9月の出荷数量や価格は平年並みとなりそうです。
主産地の長野県産のはくさいは、高温や干ばつの影響により歩留まりの低下がみられるものの、大幅な出荷数量の減少は見込まれません。9月の出荷数量と価格は平年並みで推移する見込みです。
ねぎは茨城県産の出荷が減少し、秋田県産・北海道産・青森県産中心の出荷へと切り替わる時期です。各主産地とも、高温や干ばつにより細物傾向ではありますが、大幅な出荷数量の減少は見込まれません。9月の出荷数量や価格は平年並みになるでしょう。
北海道産のばれいしょは高温や干ばつにより小玉傾向となっているものの、玉数は十分にあり、大幅な出荷量の減少は見込まれません。9月の出荷数量・価格は平年並みで推移すると見込まれています。
9月はキャベツ、レタス、なすの3つを平年よりお得な価格で買うことができるでしょう。この3つの野菜を中心に献立を考えると、毎日の食費を抑えることができそうです。
価格が高くなりそうな野菜がないことから、3つのお買い得野菜と平均的な価格の野菜を組み合わせて、いろいろなメニューを楽しめますね。毎日の献立作りに、ぜひ今回ご紹介したお買い得情報を役立ててください。
(TEXT:菱路子、トップ画像:Adobe Stock)