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年末年始に向かうこれからの時期、クリスマスパーティや忘年会など、美味しいものをつい食べ過ぎてしまう機会が増えるもの。暴飲暴食のせいで、「胃が重い、もたれる」などの不調を抱えている人はいませんか?今回は、胃の調子を整えてくれるみかんの薬膳パワーをご紹介します。
薬膳では、実よりも皮を重要視します。みかんの皮は「陳皮(ちんぴ)」という生薬で、漢方薬に含まれています。正確には、陳皮は温州みかんの皮とされています。
陳皮は、気(エネルギー)の巡りを良くするとされ、胃腸の調子を整え、食欲不振や消化不良の改善に役立ちます。
また、香りによっても気の巡りを改善し、ストレスなどで気分が落ち込んでいる場合に気分をスッキリとさせてくれます。
陳皮が含まれている漢方薬には、「胃腸の調子を整える」「気分をすっきりとさせる」効果 があります。
例えば、食欲不振や胃もたれの解消に用いられる、六君子湯(りっくんしとう)や主に風邪薬として用いられ、ストレスによる気分の落ち込みなどにも使用される香蘇散(こうそさん)などに含まれています。
みかんの皮の生薬である「陳皮(ちんぴ)」は実は身近な食材にも含まれています!例えば 七味唐辛子や、カレー粉 などです。
みかんを食べて余った皮で自家製陳皮を作ることもできます!みかんが出回っているこの時期におすすめです♪
残留農薬やワックスが心配な場合は、乾燥させる前に湯通しすると良いでしょう。 出来上がった陳皮は、紅茶などの温かいお茶に入れたり、鍋や炒め物などの料理に入れたりと様々な使用方法ができます。 食べ過ぎで、胃腸の調子が悪い人はぜひみかんの皮を取り入れてみてくださいね。
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