誰もが好きなごちそうメニューといえば「ステーキ」!高級なお肉を買えば間違いなく美味しく食べられる…とはわかっているけれど、お財布の中身と相談しながらあきらめ続ける日々。そこでクックパッド編集部は、安い牛肉を少しでも柔らかく、美味しく食べたい!という永遠の課題に全力で挑んでみました!
検証に使うのは、業務用スーパーで安売りしていた100g238円の輸入ステーキ用牛もも肉。この牛もも肉を6等分にカットし、お肉を柔らかくする効果があると言われている6つの食材に、それぞれ漬け込むことにしました。
なお、写真中央手前にある「お肉やわらかの素」は、2月に味の素から新発売されて話題になっている、お肉を柔らかくする効果のある調味料です。
ジップロックの中に、すりおろし玉ねぎ、牛乳、コーラ、日本酒を注いで、牛もも肉を漬け込んでいきます。
砂糖とお肉やわらかの素は、片面につき小さじ1ずつを両面にまんべんなく、まぶします。
焼くと固くなりやすい牛もも肉が、一番柔らかくなるのは果たしてどの方法なのでしょうか?
ここで、注意したいと思ったのが漬け込み時間。
長時間漬け込めば柔らかくなるのか?それとも、ものによっては短時間でも効果が出るのか?という疑問を検証するために、6時間以上漬け込んだ「A」と、10分間だけ漬け込んだ「B」の2つのパターンを用意。漬け込み時間は、柔らかさに影響を与えるかを比較しました。
肉の表面についた調味料をキッチンペーパーで拭き取り、油大さじ1をひいたテフロン加工のフライパンで焼いていきます。強火で焼き色がつくまで片面を焼いたら、ひっくり返して2分40秒弱火で焼きます。その後、火を止めてフタをして3分間余熱で中まで火を通します。この方法で、どのお肉も上手に焼けました!
今回の検証の目的は“お肉の柔らかさ”なので、味が均一になるようにステーキソースで味つけをしました。
6種類の肉を、「A」と「B」それぞれ8名のメンバーに目隠ししたまま食べ比べてもらい、「柔らかかった順」に3位まで順位をつけてもらいました。
「2番のお肉はなんかスパイシー」「5番はフルーティーな感じがして美味しい」など一口食べるごとに、さまざま感想が飛び出しましたが…あくまで、今回の検証ポイントは“お肉の柔らかさ”です。
「柔らかかった!」と感じた順に、1〜3の番号が書かれたシールを貼ってもらいました。
さきほどの集計結果を下記のルールで得点に換算してみました!
・1番柔らかかった=3点
・2番目に柔らかかった=2点
・3番目に柔らかかった=1点
「お肉柔らかの素」がダントツの1位、次いで「日本酒」という結果に。ですが、それ以外にも、まんべんなく票が入りましたよ。
こちらも「お肉やわらかの素」が1位、次いで「すりおろし玉ねぎ」、「コーラ」の順となりました。
この結果を、クックパッド食みらい研究所 特任研究員の石川伸一先生に科学的に説明してもらいました。
「『お肉やわらかの素』と『すりおろし玉ねぎ』については、どちらもプロテアーゼというタンパク質分解酵素の作用で、お肉が柔らかくなったと考えられます。また、以前の記事では塩水に漬けることで肉が柔らかくなりましたが、今回は日本酒やコーラなどpHが低い酸性の液体に肉を漬け込むことで、酸で筋肉組織が解けたことが、焼いても肉が固くならなかった理由として挙げられます」。
「お肉やわらかの素」の効果はバツグン!一家に1つ常備しておきたい調味料ですが、「お肉やわらかの素」が家にない場合もありますよね。そんなときは、急いでいるなら「すりおろし玉ねぎ」に、時間があるなら「日本酒」に漬け込むのがよいということが判明しました。
おいしいステーキ肉をお腹いっぱい食べたいというみなさん、ぜひこの検証結果を参考にしてみてくださいね!