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夏より怖い食中毒!?「ノロウイルス予防の基本」正しく知っていますか?

クックパッドニュース編集部

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ノロウイルスは年間の食中毒患者数・第一位!

食中毒といえば夏というイメージが強いですが、最近は冬場に流行するノロウイルスによる食中毒も認知が高まってきました。ノロウイルスは感染力がとても強く、1年間を通してみるとノロウイルスが原因による食中毒患者数は第一位。毎年、11月頃から発生し始め、12月・1月にピークを迎えます。感染・発症してしまうと下痢や嘔吐などの強い症状が出て辛い思いをしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。気をつけていないと知らぬ間に感染してしまうリスクも高いノロウイルスについてあなたは正しく知っていますか!?5つのクエスチョンでチェック!

「ノロウイルス予防の基本」5つのチェック

1:ノロウイルスに感染しても下痢や嘔吐などの症状が出ない場合がある。YES or NO?

答えはYES!ノロウイルスは少量の菌数でも感染して、人の腸管内で増殖します。感染すると通常1〜2日くらいの間で、吐き気・嘔吐・下痢・腹痛などの症状がおきます。しかし感染した人全てにこの症状が出るわけではなく、まったく症状が出ない場合や、軽い風邪程度の症状の場合もあります。健康な人は軽症で回復しますが、子どもや高齢者など免疫力の弱い人などは重症化することもあります。また、症状が出ない場合や症状がおさまった後でも、長い時には1ヶ月ほどウイルスを排出し続けることがあるので、感染を広げないためにも注意が必要です。

2:ノロウイルス食中毒の原因となる食品の第一位は牡蠣などの二枚貝である。YES or NO?

答えはNO!「ノロウイルスといえば生牡蠣!」というイメージの方も多いのでは?
でも実は発症の7割で原因となる食品は特定されていません。これは、感染した人がウイルスのついた手で食品を触り、その汚染されたものを食べたことで感染する場合が多いため。したがって貝類を食べていないのにノロウイルス食中毒になった!という事例が多いのです。牡蠣や二枚貝だけに注意していれば大丈夫という訳ではないことを知っておきましょう。

3:ノロウイルスはヒトからヒトへ直接感染することがある YES or NO?

答えはYES!この場合は“食中毒”ではありませんが、家庭や学校等の共同生活施設など人と人とが触れ合う機会が多いところで、飛沫感染などで直接感染する場合があります。ノロウイルスは食中毒の原因となるばかりでなく、ウイルス性急性胃腸炎という感染症の原因にもなるのです。
また、感染した人が嘔吐してしまった場合など、ノロウイルスが大量に含まれた吐物やふん便を片付ける際に感染する場合も非常に多くなっています。食べ物を介さないので“食中毒”ではありませんが、飛沫を吸い込んだり、手についたりなど少量で二次感染し同様の症状を起こします。処理をする場合には使い捨ての手袋とマスクをし(ゴーグルやメガネで目も防御することがおすすめ!)、ペーパータオルなどで静かに拭き取りましょう。汚染された部分の消毒に関しては5番のチェック項目で紹介します。

4:ノロウイルスの最も重要な予防法はどれ?

A.生の貝類は食べない
B.手洗いをしっかりする
C.ワクチンを接種する

答えはB!最も重要で1番効果的な予防策は手洗いです。外から帰ってきた後、トイレの後、料理・配膳の前などは流水と石鹸で良く手を洗いましょう。指や爪の間もしっかりと洗います。手の甲や親指の付け根、手首などは手洗いの際に意識されていないことが多いという調査結果がありますので、これらの部分にも気をつけて良く洗います。感染した人の吐物やふん便を処理した際などはもちろんですが、生の二枚貝を触った場合もしっかり手を洗います。手を洗うことは「汚れを落とすこと」だけではなく、「感染を予防すること」「汚染を防止すること」になります。
また、ノロウイルスは十分な加熱によって予防できます。ノロウイルス汚染の可能性がある二枚貝などを食べる時は中心部が85℃〜90℃で90秒以上の加熱が望ましいとされています。生で食べる場合には“生食用”と表示があるものを購入し、体調が悪い時や免疫力の低い小さな子ども・高齢者は二枚貝を生で食べるのは控えた方が良いでしょう。

5:ノロウイルスに汚染された可能性のある場所を殺菌するのに最も有効な方法はどれ?

A.アルコールを噴霧して消毒する
B.塩素系漂白剤を浸した布で拭く
C.熱湯をかける

答えはB!身近な人がノロウイルスに感染してしまった場合、吐物やふん便がついたと思われる場所は徹底的に消毒する事が重要です。アルコール消毒液はノロウイルス除菌には十分ではありませんので、塩素系の漂白剤を使って除菌しましょう。加熱による殺菌は効果がありますが、85度1分以上の加熱が必要になります。
※塩素系の漂白剤を使って手指等の消毒は絶対しないでください!

ノロウイルス予防には全て重要な5つのクエスチョン、正しく理解していましたか?
これから本格的に流行しだす時期。流行を完全に阻止することは残念ながら不可能ですが、最小限に食い止めるためにも各家庭でしっかり注意して予防しましょう。

参考サイト

執筆者情報

クックパッドニュース編集部

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