【今週のおすすめの一冊 vol.17】編集部が特に「おもしろい!」と注目した料理にまつわる本をピックアップし、気になる内容をダイジェストでお届け。今回は『大原千鶴のささっとレシピ 素材のつくりおきで、絶品おかず』(高橋書店刊)についてご紹介します!
仕事や子育てと食事作りの両立に人気の「作りおき」。作りおきは、忙しいときの救世主になりますが、同じ味が続いてしまったり、飽きがきてしまうことも。また、まとめて作りおきをすると時間がかかり、結構大変。そんなときに、料理研究家の大原千鶴さんがおすすめするのが「素材の作りおき」。
「素材の作りおき」とは、買ってきた野菜や肉や魚などの食材を新鮮なうちに切り、下味をつけておくなど、すぐに使える状態で冷蔵、冷凍保存しておくこと。使うたびに食材を洗って、切る手間が省けるので、調理の時短になり、保存袋に入れて冷凍すればおいしさをキープしたまま長期保存ができるなど、メリットずくめ。
下ごしらえした食材は、和えたり、タレと合わせることで簡単な副菜や、肉や魚と炒めればメインおかずが、ささっと簡単に作れます。料理の作りおきよりも気軽に実践でき、実用的なのが嬉しいですね。
今回は、今が旬のなすを使った、大原さんの蒸しなすストックの作り方と、蒸しなすで作る副菜レシピを紹介します。
作った蒸しなすストックは冷まして、ラップに包んだまま保存袋に入れ冷蔵できます。
なす……3本
1. なすは、包丁で縦に数カ所切り込みを入れ、水にさらして水気をふき、ラップで1本ずつ包む。
2. 電子レンジ(600W)でなす1本につき、1分〜1分30秒ほどかけて蒸す。ラップをしたまま冷ます。
ひんやりとろり。レンジ調理したなすは、水分が保たれ、きれいに色が残ります。
蒸しなすストック……適量
しょうが……適量
しょうゆ……適量
1. 蒸しなすストック適量は、食べやすく手で裂いて器に盛る。
2. しょうゆをかけ、おろししょうがをのせる。
ご飯にも合う味です。たれをかけてしばらく置いて、マリネのように味をなじませるのもおすすめ。
蒸しなすストック……2本
【中華甘酢だれ】
砂糖、酢、うす口しょうゆ……各大さじ1
ごま油……少々
★溶き辛子……適量
1. 蒸しなすストックは1本を4〜5等分の輪切りにする。
2. 器になすを盛り、中華甘酢だれをかけて、溶き辛子を添える。
本書では、野菜別の下ごしらえやレシピだけでなく、肉や魚の下味冷凍ストックの作り方、失敗しない味付け法まで、さまざまなレシピが掲載されています。
家電の技術進化により、最近の冷蔵・冷凍ストックは味が落ちず、とても便利。そんな機能を活かして、大原さんは食材だけでなく、調理したサンドイッチやピザトーストも冷凍ストックしているそう。
ぜひ便利な下ごしらえやストック術を実践して、忙しい日々に役立ててくださいね。
(TEXT:小菅さちえ)
野菜や肉などを、料理にすぐ使える状態で保存する「素材の作りおき」をテーマにしたレシピ集。料理をゼロから始めなくてよいので時短になり、味付けやアレンジも自由自在。疲れているときにも冷蔵庫 に「アレ」がある安心感。手早く、手軽に、おいしいのはもちろん、からだにも、環境にもやさしい 。「素材の作りおき」は、今の時代に合った「あたらしい作りおき」です。