子育て奮闘中の管理栄養士
【食材の効果的な食べ方 Vol.5】管理栄養士おすすめ食材の栄養素を、効果的に摂取する方法をご紹介。「栄養価」を高めるひと工夫とは? また、栄養素を損なわないようにする調理法は? 旬食材の栄養素を効果的に、おいしく食べられるコツをお届けします。
今が旬の「ほうれん草」。さっと茹でるだけで調理しやすく、味のクセが少ないため、とっても使いやすい野菜のひとつです。葉の緑色が鮮やかで、見るだけでも栄養価が高そうなのが伝わってきますが、その通り、ほうれん草に含まれる栄養素はたくさんあるのです。
ほうれん草には、貧血予防に欠かせない鉄や造血作用のある葉酸が豊富に含まれています。野菜に含まれる鉄は「非ヘム鉄」と呼ばれ、肉などに含まれる「ヘム鉄」と比べると吸収率が下がるといわれています。なので、ほうれん草を食べるときは他の食材を組み合わせることでそれをカバーし、効率よく吸収を促すことがポイントです。
鉄の吸収を促すために効果的な栄養素は、「ビタミンC」「ビタミンB12」「葉酸」「たんぱく質」などが挙げられます。
ブロッコリー、れんこん、かぼちゃなど
牡蠣、しじみ、あさり、納豆など
ブロッコリー、焼き海苔、レバー、納豆など
肉、魚、卵、乳製品など
鉄の吸収を促してくれるのはビタミンC。野菜や果物全般に含まれますので、旬の食材を合わせるのがおすすめです。また、ビタミンB12は造血成分のひとつであり、鉄と一緒に摂ると良い栄養素です。葉酸も造血作用には欠かせない存在であり、意識的に摂りたい栄養素です。実は、この3つの栄養素はほうれん草にも豊富に含まれており、やはり優秀な食材であることがわかります。また、動物性のたんぱく質と一緒にとることで非ヘム鉄の吸収が促されるといわれています。
鉄の吸収には効果的な食材と妨げになる食材があります。せっかく良い組み合わせをしても効果が半減してしまうことがあるので、こちらもしっかりとおさえておきましょう!
紅茶、緑茶、コーヒーなど
ハムやソーセージなどの加工食品など
いかがでしたでしょうか? ほうれん草は貧血予防に効果的な鉄、ビタミンB12、葉酸などを豊富に含んでいますが、別の食材と組み合わせてとることでより効果が高まります。おいしいほうれん草の選び方は、鮮度をチェックすること。葉がみずみずしく、しっかりしているものや、根の切り口が大きくて赤みが鮮やかなものが新鮮でおすすめです。
管理栄養士、食学士、野菜ソムリエ。 大手企業の社員食堂栄養士、有名クッキングスクールの講師、食学士としてセミナー講師などを経験。現在は自身の子育てをメインに、管理栄養士の資格を活かして、食事と健康・美容の大切な繋がりや、子どもへの食育の大切さを多くの方に知っていただけるよう活動中。
管理栄養士、食学士、野菜ソムリエ。 大手企業の社員食堂栄養士、有名クッキングスクールの講師、食学士としてセミナー講師などを経験。現在は自身の子育てをメインに、管理栄養士の資格を活かして、食事と健康・美容の大切な繋がりや、子どもへの食育の大切さを多くの方に知っていただけるよう活動中。