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コラム

“梅雨ダル”な季節こそ、腸活で不調を防ぐ!管理栄養士おすすめの「ズボラ美腸ごはん」3選

食と健康のエキスパート・管理栄養士の藤橋ひとみさんが「腸活」に関する豆知識をお届けする連載。「腸」は美容・健康の鍵を握る臓器。様々な心身のトラブルの解消のために日々の食生活の中で継続して実践できるメンテナンス術を分かりやすくご紹介していきます。

どんよりしたお天気が続く梅雨の時期、どうしても体がだるいと感じる日が多いのではないでしょうか? さらに梅雨の合間の晴れ日との気温差もあり、体調を崩しやすい季節でもあります。近年、気圧や気温の変化等が原因で梅雨の時期に起こる、だるさや疲労感といった身体の不調や、やる気がしない、憂鬱な気分になるといった精神的な不調を表す “梅雨ダル”という言葉が浸透しつつあります。

普段よりも自律神経が乱れやすい時期だからこそ、生活習慣には意識を向けたいところ。実は、腸は自律神経とも深い関わりがあることをご存知でしょうか。“梅雨ダル”で料理をするのが面倒な日も、腸内環境を悪化させないよう、美腸ライフ(腸活)を心がけることが大切です。今回は、頑張らなくても簡単に取り入れられる、この時期におすすめのズボラ美腸ごはんをご紹介します。

食事を用意するのが面倒な時は、頑張らなくてOK!

「健康に良い食事を作るのは大変そう」なんてイメージをお持ちではないでしょうか? 実は、頑張らなくても選び方のコツさえ知っていれば、ちょっとした一工夫で健康的なごはんは作れます。もちろん、美腸ごはんも例外ではありません。

管理栄養士として仕事をしていると、手の込んだ食事を作っているイメージを持たれがちですが、実際のところ私はかなりズボラな性格なので、日常生活の中で凝った料理は全くと言っていいほど作りません。簡単+おいしい+健康的の3拍子揃ったメニューが最高ですよね!

梅雨ダルな日におすすめ!ズボラ美腸ごはん3選

「今日はダルくて何も作る気がしない」そんな頑張らない日に、こんな美腸ごはんはいかがでしょう? 私も普段リアルによく食べている、この時期におすすめ美腸メニューを3つ選んでみました。

これぞ定番!納豆ごはん

美腸づくりのためには、腸内に棲む有用菌のエサ(プレバイオティクス)となる食物繊維や、腸に良い働きをする成分(ポストバイオティクス)を含む発酵食品を積極的にとり入れると良いと考えられています。[1,2]

食物繊維を効率よくとるためには、ごはんを玄米にしたり、白米の場合は雑穀やもち麦を混ぜると良いでしょう。そこに発酵食品の納豆をプラスして、そのままシンプルに食べてもよし、トッピングを加えても飽きずに続けられます。[3]

おすすめのトッピングは、オクラ(冷凍野菜が便利)、めかぶ、もずくやキムチなど。他にも、変わり種の推しトッピングもありますが、それはまたの機会にご紹介したいと思います。

朝食・おやつ・デザートに!ヨーグルト×フルーツ

朝起きて体が重ダル〜な日も、なるべく何かしら口にしてから家を出たいところ。そんな時はさっぱりと、発酵食品のヨーグルトに、食物繊維がとれるフルーツなどの食品を組み合わせてみてはいかがでしょう?

我が家の冷蔵庫には、ヨーグルトと冷凍フルーツが常備されています。最近はコンビニの冷凍コーナーに、ベリー類やマンゴー、パイナップルと言った冷凍フルーツが並ぶようになり、以前よりも入手しやすくなりました。さらに、くるみやアーモンドなどのナッツや、今流行りのオートミールなどのシリアル類を加えると、食物繊維やビタミン、ミネラルをプラスでき栄養バランスがアップします!

凍ったままの冷凍フルーツとヨーグルトをミキサーにかけると、ひんやりおいしいスムージーにもなり、暑い時期にも重宝しますよ。

ランチにおすすめ!ぶっかけそば

お疲れ気味な日には、つるつるっとさっぱり食べられる麺類を欲することはありませんか? 麺類の中でも、美腸ごはんとして選ぶなら、そばがおすすめです。1食(200g)あたり4.0gと麺類では最も多く食物繊維を含んでいます。[3]

レンチンするだけで簡単に解凍して食べられる冷凍そばや、流水でほぐすだけで食べられる便利な商品もあり、ほぼ調理要らずなのが嬉しいですよね。わかめやかつおぶし、とろろ芋、大根おろし、なめこ、納豆、ねぎなどの美腸食材をその日の気分でトッピングして、ぶっかけスタイルで食べるのが私のお気に入りです。

ちょっとした一工夫で、毎日の食生活を美腸習慣に

「えっ!こんなので良いの?」と驚かれた方も多いのではないでしょうか? そうなんです、難しく考えすぎなくても毎日の食事を美腸ごはんに変えることができます。

今回は、特別な食材を用意しなくても、コンビニで買えるものを上手に組み合わせて作れるメニューを選んでみました。美腸ごはんは毎日継続することが大切ですので、飽きずに続けられる定番メニューを知っておくと、ローテーションに加えやすいのではないでしょうか。ぜひ、“梅雨ダル”な時期こそ悪循環を断ち切るために、自分の心身をいたわる食習慣を意識して実践してみてくださいね。

画像提供:Adobe Stock

管理栄養士 藤橋ひとみ(ふじはし・ひとみ)

株式会社フードアンドヘルスラボ 代表取締役。フリーランス管理栄養士として、商品開発やレシピ開発、コラム執筆やメディア出演、コンサルティング等、幅広く活動中。同時に、東京大学大学院にて医学博士取得を目指し、栄養疫学の研究に取り組んでいる。豆腐や豆乳、ソイオイル、味噌など、大豆関連の資格を多数所有し、大豆や腸活分野の専門家として活動する中で、最近は日本人が不足しがちな食物繊維の宝庫である「おから」に注目し、有効活用できる方法を広げる活動に注力している。著書「おいしく食べてキレイになる!おから美腸レシピ(ベストセラーズ)」

●所有資格
管理栄養士、調理師、製菓衛生師、豆腐マイスター、食育豆腐インストラクター、豆乳マイスタープロ、おから味噌インストラクター、ソイオイルマイスター、おから再活プロデューサー、インナービューティープランナー、ほか

【ホームページ】https://is-food-health-labo.com/
【ブログ】https://ameblo.jp/hitomi880807

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