夏バテや夏の疲れには食事でのケアも大切です。食事の基本はバランス良くではありますが、おすすめの組み合わせが豚肉と玉ねぎ。身近で手に入れやすい食材同士で、夏の疲れのケアができるなんて嬉しいですね。
豚肉にはビタミンB1が含まれています。このビタミンB1は糖質の代謝をサポートする働きがあります。ご飯や麺類などの糖質を食べてもこのビタミンB1の摂取が少ないと糖質がうまくエネルギーにならず、倦怠感があらわたり食欲不振になってしまうことがあります。
更に夏場は暑さにより食欲が低下し、さっぱりとそうめんなどの麺類だけで食事を済ませがちです。麺類だけの食事を続けしまうとビタミンB1が不足し、さらに疲れやすくなってしまうことがありますので、ビタミンB1を摂取してバランスを整えることが大切なのです。
玉ねぎに含まれている香りの成分のひとつがアリシンです。アリシンは体内でビタミンB1と結びつき糖質の代謝を助ける働きを持続させてくれます。そのため、豚肉だけでなく玉ねぎと組み合わせて食べることによりビタミンB1が持つ疲労回復の働きがさらにアップするのです。
豚肉は部位によってビタミンB1が含まれている量が変わってきます。ヒレやももには特にビタミンB1が多く含まれています。そのほか、ロースや肩肉もビタミンB1が比較的多い部位。脂身が多いバラやひき肉よりも赤身肉を意識して選ぶのがおすすめです。
アリシンは食品を刻んだりすり潰したりした時にアリインという別の物質が分解されて作られます。そのため、なるべく包丁を入れる回数が多い切り方をした方が効率的にアリシンを摂取することができます。
料理にもよりますがくし型に切るより薄切りに、薄切りよりはみじん切りにして使いましょう。フードプロセッサーなどですりつぶしたりピューレ状にするのもおすすめです。
ビタミンB1が比較的多い赤身肉と、アリシンが効率よく摂れる切り方をした玉ねぎを使ったおかずを厳選しました。アリシンは玉ねぎの他にニンニクも含まれているので、ニンニクをプラスしたおかずもおすすめです。
(指定がなくても豚肉は赤身肉、玉ねぎは少なくとも薄くスライスしたものを使ってください。)
豚肉と玉ねぎは身近な食材ではありますが、部位の選び方や切り方を工夫することで夏バテ対策のメニューにすることができます。豚肉×玉ねぎのおかず、ぜひ作ってみてくださいね!
フリーランス管理栄養士。献立・レシピ・栄養バランスが即キマる! 即決バランスクッキングスクール代表。「忙しくてもちゃんと簡単に自炊」をサポートするコンテンツ・レシピを提供。延べレシピ開発数は1400以上。