以前のニュースで「玉ねぎを洗うかどうか」について激論が交わされた、クックパッド「みんなのカフェ」の投票広場。今回は、「カレーライスを食べる時、ライスの位置は」というお題にクローズアップしてみたいと思います。
みなさんは、家でカレーを作った時、ご飯をどちら側に盛りつけますか?
改めて問われてみると「う~ん、どっちだろう」と思わず答えに詰まってしまいますよね……。そこで、まずはカレー界の有識者のみなさんに、カレーライスのご飯の位置について質問してみました。
まずは大手カレーチェーン「カレーハウスCoCo壱番屋」の広報を担当する浅井佳会さんに、お店で出しているカレーライスについて聞いてみました。
「当店では“ルーが手前でライスが奥”というのが基本的なルールです。理由としては、高さのある食べ物が奥にあるほうが、ライスが大盛りの場合でも食べやすいからです。実際に比べていただくと、よくわかると思います」。(CoCo壱番屋広報:浅井さん)
続いては、料理カメラマンの中野博安さんにご意見を伺ってみました。
「特にルールを決めて撮影してはいませんが、写真を撮るという視点で考えると、カレーの主役はあくまでルー。そのため、ルーがよく見えるよう、必然的にライスが奥になることが多いですね」。(カメラマン:中野さん)
ここまでのお話だと「右か左か」ではなく「手前か奥か」が重要のようです。ではここで、クックパッド「みんなのカフェ」の投票結果を見てみましょう。
2月6日時点での投票結果を見てみると、なんと半数以上が「ライスは左」と回答しています。
ではなぜ「ライスは左」の人の数がこんなに多いのでしょうか?
その答えになりそうな意見を提示してくださったのが「東京カリ〜番長」の一人で、カレーに関する著書を多数執筆されている水野仁輔さんでした。
「右利きの人ならライスは左側のほうが食べやすいと思います。理由はライスが壁(土手)の役割を果たしてくれて、ルーをすくいやすいからです。個人的には、右も左も手前も奥もなく、ご飯の上からルーをドバッとかけるスタイルが好きですね」。
なるほど、ライスの位置で食べやすさが変わるというのは、CoCo壱番屋の浅井さんのご意見にも通じる考え方です。日本人は圧倒的に右利きの人が多いので、結果としてみんなが「食べやすい」と感じる左側にご飯を盛りつける人が多くなる、ということなのですね。
結果を総合すると、利き手に関わらず見栄え良く&食べやすく盛りつけるなら、ライスは奥。利き手を考慮するなら、利き手の反対側にライスがあるほうが、食べやすいということがわかりました。みなさんも次にカレーを食べるときには、自分にとって食べやすいライスの位置を色々試してみてくださいね。(TEXT:金直子)