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コラム

実は本名は「不知火」と申します!3月1日はデコポンの日

デコポンの誕生は約40年前。長崎の果樹試験場での品種交配で誕生したのですが、見た目の悪さから正式な品種登録はされませんでした。しかし、個性的な愛らしさを見逃さず栽培に乗り出したのが、熊本県。1991年3月1日、熊本県から東京の青果市場に初めて出荷されたことを記念して、今日が「デコポンの日」なのです。

「デコポン」と名乗れるのは、ちゃんと“甘い果実”だけ!

「デコポン」という名前は、【品種名】ではなく、熊本県果実農業協同組合連合会が登録した【商標】。正式な品種名は「不知火(しらぬい)」といい、熊本県で初めて栽培をスタートさせた地・熊本県宇土郡不知火町(現・宇城市)に由来しています。スーパーの店頭で、まったく見た目は同じなのに「デコポン」と「不知火」という別々の名前で売られているのを目にしたことがあるかも知れません。

実は「不知火」が「デコポン」と名乗るためには、JAに加盟している生産者であること、そして“糖度13度以上、クエン酸1.0%以下”という味の基準をクリアする必要があるんです!要するに「信頼できる生産者が作った、ちゃんと甘い不知火である」という保証付きということ。あ~酸っぱくてハズレ・・・なんていう残念な結果を避けるためには、「デコポン」として売っているものを選ぶのが安心ですよ。

少々“日持ち”に難あり。食べきれないときはやっぱりコレ!!

ゴツゴツした見た目とは異なり、皮が薄くてむきやすい「デコポン」。食べやすいその長所は、反面、果皮がデリケートで日持ちしにくいという短所でもあります。保管温度のベストは〈5℃以上、10℃以下〉。暖房かけっぱなしのお部屋に置くと、しおれてしまうので要注意!ちょっとダメージが見えたら、マーマレードにするのが、やっぱり王道かも。

マーマレードを作るときのポイント

皮も実もまるごと使うマーマレードの味を決めるのは、「皮」のアク抜き。皮にある苦味成分を取り除くには、

①しっかり水洗いをした後、一晩水にさらす。
②一晩さらしたものを火にかけ沸騰させる。(3回繰り返す)

というのが基本。「ちょっと苦みばしったほうがイイ」という場合は、①の時間を短くしたり、②の回数を減らして調整してください。

デコポンの甘さを生かして、砂糖少なめで作れるのがうれしい♪

ほぼ皮だけで作るアレンジ系は、使い勝手がバツグン!!

皮を使わない、驚きの早ワザに感動です♪

(TEXT:大河原裕美)

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