四季が豊かな日本は、野菜の旬も移り変わります。旬の野菜のおいしさを子供にも伝えていきたいですよね。親子で語る季節のお便りシリーズ、9月の野菜についてぜひ、お子さんに読み聞かせしてあげてください。
カサみたいな食べ物ってな〜んだ? そう、きのこ。
きのこは適度な湿気があって、暑すぎも、寒すぎもしない今みたいな温度が大好きなんだって。日本では昔から秋にきのこをとって食べていたよ。
大きく分けて、地面にはえるものと枯れ木にはえるものがあるらしい。森や林にできるけど、公園とかでもよく見るとはえていることがあるよ。今度、どんぐりひろいのついでに見てみてみてもいいね。だけど、中には毒のあるきのこもあるから、触らないでおこうね。
きのこは日本だけでも4000種類あるっていわれているんだって。秋においしいきのこを調べてみよう!
きのこの王様がまつたけ。とってもいい香りがして、しかも数が少ないから、貴重なきのこなんだ。
カサの部分は小さめで茶色。軸はカサよりも薄い色をしているね。
炊き込みご飯やお吸い物にすることが多い。土瓶という入れ物にだし汁とまつたけと白身魚などを入れて蒸す、土瓶蒸しって料理も有名だよ。
しめじには「ぶなしめじ」と「本しめじ」があって、よく売られているのはこのぶなしめじのほう。頭が茶色で、軸は白くてふっくらしている。
鍋に入れたり、煮物にしたりするけど、炒めたり焼いたりしてもおいしいよ。
ほかのきのこより、カサの部分がヒラヒラしていてお花みたい。
この形が踊っている着物の裾みたいということから“舞う”にかけて「舞茸(まいたけ)」になったというお話があるよ。また、昔は少ししかとれない、貴重なものだったから、見つけた人が喜びのあまり舞い上がったからこの名前になったっていう説もある。
炊き込みご飯や天ぷらにするとおいしい。炒めたり煮たりしてもいいね。
ちょっとまつたけに形が似ているけど、もっと大きくて軸が太いのがエリンギ。
かじるとコリコリしているよ。
ヨーロッパで食べられていたきのこで、日本でよく食べられるようになったのは最近なんだ。
パスタに入れたりスープに入れたり炒めものや揚げ物にしたりするよ。
まつたけなど成育が難しいものをのぞいて、きのこは今やほとんど人工栽培が中心。希少とされた本しめじも、最近では人工栽培できるようになってきました。きのこは人工栽培されるので天候に左右されにくいため、1年を通して価格が安定していて、お財布にやさしい食材のひとつです。
とはいえ、昔から日本では、きのこは秋の実りの代表。秋から冬にかけて流通量も増えます。きのこが苦手な子どもも多いようですが、この機会にいろいろなきのこについて調べてみてはいかがでしょうか。きのこについて詳しい「きのこ博士」になれば、苦手意識もきっと薄れることでしょう。(TEXT:松崎祐子)