秋の薬膳では、秋に旬をむかえる食材を用いること、乾燥から身を守る(身体を潤す)食材を用いるのがポイントです。
また、「水と血は同源」とされているので血を補う食材も有効です。
小松菜、水菜、卵、豚肉、白きくらげ、ナッツ類、はちみつ、梨、りんご、豆腐、チーズ
干ししいたけ、鮭、黒ごま、豚肉、牛肉、人参、いか、タラ、ほうれん草、ひじき
薬膳の考え方として、その土地の旬の物を食べる「身土不二(しんどふじ)」、弱い部分を他の動物の同じ部分で補う「以形補形(いけいほけい)」があります。
「以形補形(いけいほけい)」とは、弱い部分を補うために、似ている臓器を食べて補う ということです。
例えば、肝臓の調子の悪い人はレバーを食べて肝臓のはたらきを助けると考えると考えます。
「もつ」は、豚や牛の内臓部分を呼びますが、内臓がお疲れ気味の人はもつを食べて、パワーを補うことができます。
カサカサしてかゆみがある肌に対する漢方薬に、当帰飲子(とうきいんし) という漢方薬があります。
この漢方薬は、体力があまりなく、疲れやすい体質で冷え症もある人の皮膚の乾燥とかゆみに用いられます。
長く続く皮膚のかゆみ・乾燥でお悩みの人は食事でのケアと合わせて漢方薬を試してみても良いでしょう。
実際の処方の選択は、様々なものから体質や症状に合ったものが選ばれるので、漢方医に相談するのが良いでしょう。
身体に潤いを与える食材、血を補う食材を組み合わせた潤いアップレシピです。
〈材料〉
もつ(豚・牛どちらでも)…200g
白きくらげ…10g
小松菜…1わ
干ししいたけ…2枚
卵…1個
☆輪切り鷹の爪…1本
☆おろし生姜…10g
☆鶏がらスープの素…大さじ3
☆おろしにんにく…2片
☆だし昆布…10cm
☆水…1.5L
☆日本酒…100ml
☆砂糖…大さじ1
☆醤油…大さじ2
〈作り方〉
1.白きくらげと干ししいたけを水で戻しておく。
2.白きくらげと小松菜は食べやすい大きさに切り、干ししいたけは薄く切る。
3.もつを熱湯で5分下茹でして、ザルに取り、水でよく洗う。
4.☆と干ししいたけの戻し汁を鍋で煮立てる。
5.4の鍋に3のもつを入れて20分煮込む。
もつが手に入りにくい場合は、豚肉の好きな部位でもOKです。肉類の中でも、豚肉には特に身体を潤すはたらきがあります。
乾燥はお肌の大敵です。日頃から食べ物を意識して乾燥知らずのお肌を手に入れましょう!
漢方・漢方薬・薬膳のポータルサイト「漢方デスク」で、漢方の専門家として食事やライフスタイル、漢方薬について提案している薬剤師です。「みんなの漢方相談」でお悩みに関してもお答えしています。