世界の家庭料理を旅しよう!世界中の食卓で料理をつくる人 (COOK) と食べる人 (HIKER) をマッチングするWebサービス、KitchHikeの世界各国の食卓を巡る連載。今回は、埼玉県狭山市にお住まいのヨルダン人のガッサンさんのお宅で、おいしい家庭料理をいただきました。
こんにちは、たむらと申します。今回初めてのKitchhike!お邪魔したのは、ヨルダン出身のガッサンさんのお宅です。ガッサンさんは、中東料理のケータリングや、ヨルダン大使館で料理を提供した経験のあるプロのコック。一緒に料理を作りました!
駅で待ち合わせをして車に乗り、10分程走った後に止まった場所は、なんと居酒屋のような門構えの建物。戸惑いながら中へ入ると、20席ほどの客席と立派な厨房が!聞くと、居住スペースは2階部分で1階は元とんかつ屋さんだったとのこと。
ガッサンさんは普段、ケータリングカーを使ってお祭りやイベントでケバブを始めとする中東料理を提供しているプロのコックさん。ヨルダン大使館のパーティーで料理担当を任された程の腕前の持ち主です。このお宅に引っ越した事をきっかけに、今後はこの場所で中東料理レストランをオープンさせることを計画中だそうです。
今回のKitchHikeではこの本格的な調理場の中でガッサンさんと一緒に料理をしました。
中東料理はヨルダンを含む中東諸国で食べられている料理。 その特徴はなんと言ってもスパイス。ガッサンさんの調理場にも沢山のスパイスが並んでいました。 そして、国民の多くがイスラム教を信仰しているため豚肉を使わないのも特徴の1つです。
食材はみじん切りが基本。ガッサンは「Mr.みじん切り」の異名を持つ程みじん切りが得意だそうで、野菜の下準備を事前にしてくれていました。
今回の料理はコース料理になっていて、最初は「チーズとピーチのスターター」が登場。 ピーチの上にのっているのは、カッテージチーズに、マヨネーズと塩、黒胡椒を少し混ぜたもの。
イスラム教徒はアルコールを飲まないため乾杯の文化はないそうですが、今回はザクロジュースで乾杯!既に、異国に来たような雰囲気を味わっています。
メインは、中東地域やアフリカでよく食べられている世界最小のパスタ「クスクス」と、 沢山のみじん切り野菜で作った「牛肉と野菜のシチュー」。
クスクスは炊飯器に塩とオリーブオイルを入れ、お湯を注いで20分程待つだけで出来上がりました。炊飯器に電気をいれる必要もなくとっても簡単に調理できたので驚きました。
付け合わせの「グリーンサラダ」は、塩、黒胡椒、レモン汁、オリーブオイルを混ぜたドレッシングの酸味が絶妙!クスクスとの相性もバツグンでした。
メインを食べ終わった後、ガッサンさんがヨルダンの写真を見せながら色々な話をしてくれました。もう10年近く里帰りしておらず、お土産を沢山買って帰らなければいけないのが大変なんだそう。前回帰国した際には、100万円分ものお土産を買って帰ったそうです!一体そんなにたくさん何を買ったのか、気になります(笑)。
コースの締めは、カッテージチーズとレーズンを春巻きの皮で巻き、バターでこんがり焼いたデザート。春巻きを包むような要領で、ひとつずつ巻いていきます。
専用のポットで淹れたアラビックコーヒーと一緒にいただきました。
アラビックコーヒーとは、炒ったコーヒー豆を粉になるまで砕き、カルダモンやクローブを入れたもの。これをポットで3分程煮立てて豆を濾さずにそのまま飲みます。 現地では、カップの底に残ったコーヒー豆を見て占いをできる人がいるそうです。
日本からヨルダンまでは、イスタンブール経由で15時間。 そこまで時間をかけなくても埼玉で本場の中東料理が食べられました。
ガッサンさんはとても日本語が上手でヨルダンの話をするのが大好き! 軽くランチをしに行ったつもりが、暗くなるまでお喋りしてしまいました。 ぜひ時間に余裕を持ってガッサンの愛情たっぷり料理を食べに行ってみてください。
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