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コラム

レトロでかわいい!ふわふわ絶品「クリームサンドブッセ」の作り方【材料4つで本当においしいお菓子 Vol.19】

福田淳子

お菓子・料理研究家。シンプルなレシピが好評。

「お菓子はレシピ通り作れば、必ずおいしく作れます」と話すのは、お菓子研究家・福田淳子さん。丁寧なレシピとその再現性の高さで人気の福田さんに、この連載では材料4つで作れる“本当においしいお菓子”を紹介していただきます。第19回は、「クリームサンドブッセ」。型を使わず、絞り袋と口金を使って作るふんわりスイーツです。

懐かしかわいい「クリームサンドブッセ」

だんだん寒くなってきましたね。みなさんはいかがお過ごしですか?

寒くなると、クリームたっぷりのお菓子がなんだかおいしく感じます。本日ご紹介するのは「クリームサンドブッセ」。文字通りふわふわのホイップクリームをはさんでいただきます。

サンドブッセというと、フランスではひとくちサイズのオードブルを指しますが、日本では丸いビスキュイ生地に、クリームやジャムをはさんだお菓子を指すことが多いです。

ビスキュイとは、卵黄と卵白を別々に泡立てるお菓子の生地のことで、ふわふわと軽い口当たりが特徴です。この生地にホイップクリームがよく合います。

生地は絞り出して焼くので、特別な型はいりません。軽やかな食感、甘さひかえめ、優しい後味、そしてベレー帽のようなまあるい形。なんだかちょっと懐かしい感じのする、みんなが親しみやすいお菓子です。

口金を使ってきれいに絞るコツは?

クリームサンドブッセのポイントは、しっかりとしたメレンゲを作ること

卵白は少しでも黄身や油分が混じると、ゆるくしか泡立ちません。それさえ注意すれば、あとは思い切り泡立てればとりあえずはOKです。卵黄生地と粉を合わせたら、丸く絞り出します。このお菓子は型がいらず気楽ですが、絞った形がそのままできあがりの形になります。

きれいに絞るコツは2つ。1つ目は、紙に直径6cmの丸を書き、それをオーブンシートの下に入れてガイドラインにすること。目安があると同じ大きさに絞れます。2つ目は、絞るときは口金は動かさずに円の真ん中から絞り出すこと。絞りに関しては、やはり慣れが必要。何度かやるとコツがつかめます。

焼く前に粉砂糖をたっぷりふりかけましょう。これは見た目的な理由もありますが、粉砂糖がかかったところは、食感が変わり、そのカリカリ感がおいしいのです。なので、必ず粉砂糖をふってから焼いてください。

クリームは泡立ててたっぷりはさみます。はさみたてもおいしいですし、少し時間が経ってしっとりするのもおいしいです。これはいろいろ食べ比べて、お好みをのタイミングを見つけてください。

アレンジはかぼちゃで作ったクリームをはさみました。電子レンジでできるので、手軽で簡単。こっくりした甘さで、オレンジ色のぽってりしたクリームがまた違った味わいになります。こちらもぜひ試してみてくださいね。

【基本のレシピ】

クリームサンドブッセ

材料(直径7cmのブッセ6個分)
<ビスキュイ生地>
薄力粉…50g
【A】
卵黄…Mサイズ2個分
粉砂糖…25g
【B】
卵白…Mサイズ2個分
粉砂糖…30g

<クリーム>
【C】
生クリーム…120ml
粉砂糖…大さじ1

粉砂糖…適量

下準備

・薄力粉はふるっておく。
・卵は冷蔵室で冷やし、使う直前に卵黄と卵白に分ける。
・天板にオーブンシートを敷く。
・オーブンを170°Cに予熱する。

作り方

1.ボウルに【A】を入れ、泡立て器で白っぽくなるまですり混ぜる。

2.別のボウルに【B】の卵白を入れ、ハンドミキサーで泡立てる。少し角が立つくらいになったら、【B】の粉砂糖を2回に分けて加え、そのつど泡立てて固いメレンゲにする。

3.メレンゲの1/3量をに加え、泡立て器でよく混ぜる。残りのメレンゲを2回に分けて加え、ゴムべらでよく混ぜる。薄力粉をふるい入れ、さっくりと切るように混ぜる。

4.丸口金をつけた絞り袋に入れ、天板に直径6cmの円形を12枚分絞り出す。粉砂糖(分量外)を全体にふる。
*コンパスなどで直径6cmの丸を書いた紙をオーブンシートの下に入れ、ガイドラインにすると絞りやすいです。絞ったら紙は外しておくこと。絞るときは口金は動かさず、円の真ん中から絞り出しましょう。

5.オーブンで15〜17分焼く。焼き上がったら冷ます。

6.ボウルに【C】を入れ、底を氷水に当てながらハンドミキサーで八分立てに泡立てる。

7.絞り袋にを入れ、に絞り出してもう1枚のビスキュイで挟む。残りも同様に作り、粉砂糖をふる。

+αのアレンジレシピ

かぼちゃクリームサンド

かぼちゃクリームのこっくりとした野菜の甘みがポイント。

皮をむいたかぼちゃ160gを適当な大きさに切り、耐熱ボウルに入れる。電子レンジ(600W)で3分ほど加熱し、熱いうちにつぶす。砂糖、生クリーム大さじ1〜2を加えて混ぜる。ホイップクリームと一緒に挟む。

これがあると便利!お役立ちグッズ

丸口金+絞り袋

お菓子作りによく登場する丸口金は、クリームを絞るのはもちろん、生地を絞るときにも使えるので、1つ持っていると便利です。口径1cmのものがいろんな用途に使えます。絞り袋は使い捨てのものが衛生的でおすすめ。

(撮影:三村健二 スタイリング:岡本ゆかこ)

この連載が1冊の本になります

福田淳子さんの本連載、「材料4つで作る本当においしいお菓子」が1冊の本になり、12月17日(木)に発売されることになりました!

材料4つで本当においしいお菓子(学研プラス)

※表紙のデザインは変更になる場合があります。

これまでの連載で公開された人気レシピに加え、アレンジレシピや新規レシピもご紹介。作り方の手順だけでなく、失敗しないコツやおいしく仕上がる理由がよくわかるポイントもていねいに解説します。

ホットケーキミックスを使わなくても、小麦粉、卵、砂糖、生クリーム、バターなど、手に入りやすいシンプルな材料だけで、本当においしいお菓子が作れますよ。

福田淳子(ふくだ・じゅんこ)

お菓子・料理研究家。カフェでメニュー開発や店舗の立ち上げを経験後、雑誌や書籍を中心に活躍中。身近な材料と、シンプルな手順で美味しく仕上がるレシピに定評がある。これまでに手がけたお菓子の本は30冊以上。
【Instagram】@junjunfukuda

執筆者情報

福田淳子

お菓子・料理研究家。カフェでメニュー開発や店舗の立ち上げを経験後、雑誌や書籍を中心に活躍中。身近な材料と、シンプルな手順でおいしく仕上がるレシピに定評がある。これまでに手がけたお菓子の本は40冊以上。

【Instagram】@junjunfukuda
【note】@sakuracoeur

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