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コラム

【ヘトヘトさんの味方】15分で完成!料理家ユニット・ぐっち夫婦に聞く「下味冷凍レシピ」活用術

Instagramのフォロワー数、約70万人(2020年12月18日現在)の料理家ユニット・ぐっち夫婦の新刊『ぐっち夫婦の下味冷凍で毎日すぐできごはん 』が2020年10月29日に発売しました。「聞いたことはあるけど試したことがない」「やってみたいけど何から始めて良いかわからない」という方のために、下味冷凍のメリットや調理のポイントをお聞きしました!

二人が考える下味冷凍の嬉しいポイントとは?

SHINOさん:普段から撮影のために食材を多めに買うのですが、全部使いきれないことが多く、そんなときは自宅で食べる用に下味をつけて冷凍しておいて、お昼ごはんやおつまみに活用しています。時短にもなるし、帰りが遅くなった日にもぴったりなので、「助かる人が多いかも」という想いから、1冊のレシピ本になりました。

Tatsuyaさん:冷凍庫にストックが1つあるだけでメインのおかずになるレシピを多く載せています。日常使いにももちろんですが、献立に困ったときにも助けてくれます。1つの料理の手法として取り入れてもらえたら、ごはんづくりに気持ちの余裕が生まれるかもしれません。

SHINOさん:下味冷凍のメリットは、「準備が簡単」「調理ついでに作れる」「失敗知らず」ということ。さらに、味付けが決まっているので調理が簡単なんです。あとで調味料を足さず、そのまま仕上がるレシピって使いやすいですよね。

Tatsuyaさん:塊肉や肉厚の肉のように、なかなか味が染みにくいものは、下味冷凍することで繊維が壊れて味が染みこみやすくなるんです。普段の料理でなかなか味が染みにくいな、という食材は下味冷凍と相性が良かったりします。数えきれないくらい試作をしたんですが、そういうレシピほどおいしくできました。

SHINOさん:冷凍することでおいしくなる食材ってたくさんあるんです。その中でもおすすめなのが「きのこ」。そのままポリ袋に入れて冷凍してみてください。そして、冷凍のままお味噌汁の具にして飲むと、きのこの香りの出方に驚くと思います。冷凍=保存のためというイメージを持つ方も多いと思いますが、冷凍=おいしくするためだと知れば、いろいろ試してみたくなりますよね。

何かの調理ついでに下味冷凍ストックを作る

Tatsuyaさん:うちの冷凍庫には、常に3つくらい下味冷凍がストックされています。料理をしながら、余りそうな肉や魚があったら下味をつけておいて、お味噌汁を温めている間に袋に入れて密封をして冷凍庫に入れるという流れが理想的です。

SHINOさん:下味冷凍は、解凍せずそのままフライパンで調理をすることが多いので、できるだけ平らにして冷凍してください。こうすることで火通りを均等にすることができ、失敗せずに調理できるポイントです。あと、冷凍焼けを避けるために空気をしっかり抜くことも大切です。

調理するときのポイントは3つ

SHINOさん:下味に麹や醤油を使うものもあるので、焦げやすいのでは? と心配される方も多いのですが、2つのポイントを守れば、失敗の可能性はグンと減るようになると思いますよ。1つ目は、火加減です。弱火から中火の状態で蒸し焼きをするイメージです。全解凍しないレシピもあるので、焦らずにゆっくり火を通して、解凍と調理をすることが重要です。2つ目は、お水を大さじ1加えることです。最初のうちは失敗が怖かったら、多めに大さじ2の水を入れても煮詰めれば大丈夫なので、お試しくださいね。

Tatsuyaさん:3つ目は、フライパンにフタをすることです。もし、ない場合はアルミ箔を使っても大丈夫ですが、フライパンに入れたあとは、しばらくはほったらかし状態になるので、フタがあったほうが全体的にまんべんなく火を通せるかなと思います。最初の蒸らしの状態が肝心だったりするんです。あと、一度解凍したものは必ず使いきってくださいね。

ぐっち夫婦のお気に入りレシピ

Tatsuyaさん:僕は、「ガーリックシュリンプ」や「鶏そぼろのエスニック春雨サラダ」をよく作ります。特売日にひき肉を大量に買ってきて、アジアンベースの下味をつけて冷凍しておけばあっという間にエスニック料理が作れるんです。ひき肉は、袋に入れて使いたい分だけパキッと折れるように、箸で真ん中にくぼみをつけて冷凍すると、便利です。ただ、力強く折ると袋が破ける可能性があるのでご注意くださいね。

SHINOさん:あと、我が家の冷凍庫に必ずあるのは、アレンジにも活用できる「トマトソース」です。あるとピザにもパスタにも使えてすごく便利です。今回のレシピは、できるだけシンプルに、皆さんが作りやすいレシピを意識しています。「ルーローハン」と聞くと難しそうと思う方も多いと思うのですが、今回は、その「難しいんじゃない?」という部分を省いたおいしくて簡単に作れるレシピになっています。

Tatsuyaさん:料理って、どうしてもマンネリ化しちゃうんです。そういう意見もよく聞くのですが、僕たちは今回、同じ部位でもレシピを二通り作っているので、味にコントラストをつけることができます。同じ挽き肉でも、がっつりレシピ、さっぱりレシピと分けて紹介しているので、1冊の中で、マンネリしないバランスになっていると思いますよ。

(TEXT:上原かほり)

ぐっち夫婦の最新著書

ぐっち夫婦の下味冷凍で毎日すぐできごはん(扶桑社)

SHINOさん:簡単なんだけど味には妥協したくないと思って作った1冊です。ぜひ、楽しくおいしく料理をしてもらえたら嬉しいなと思います。

Tatsuyaさん:最後のほうに、「下味冷凍一覧」のページを作りました。下味冷凍って、わざわざ気合いを入れて作るというよりは、余った食材と冷蔵庫にあるもので作って、調理ついでに作れるのが良いかなって考えてます。いろいろな組み合わせや味付けパターンがあれば、より幅が広がると思い、作ったページです! 僕たちらしい味を追求したので、ぜひ作ってみてくださいね。

ぐっち夫婦

夫婦料理家ユニット。「日々の暮らしを楽しく美味しく。ちょっとおしゃれに」そんなきっかけをお届けできたらと思い、夫婦で料理家をしている。「今日なにたべよう?」というテーマで、素直に今の自分たちに自然体で料理と向き合っている。
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