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コラム

お祝いシーズンにぴったり!ごちそうの準備がラクになる「ハレの日」の作りおき

【料理研究家が教える作りおきのコツ】毎日のごはんはラクにおいしくしたいけど、忙しくてなかなか難しい……。そんな方におすすめするのが「作りおき」。でも、どこから始めたらいいの? という方に、作りおきのプロで料理研究家・鈴木美鈴さんが、これを知ってればできる! 「作りおきのコツ」をお届けします。普段の献立にも役立ちそうな調理法や手順などのアイデアも必見です♪

ハレの日こそ、作りおきを活用しよう

卒業式や入学式などを控えるこれからの季節。家族の大切な「ハレの日」は、愛情たっぷりのおいしい料理とともにお祝いしたいものですよね。

ハレの日のごちそうといえば、いつもより豪華で品数も多いもの。普段はなかなか作れない手のこんだ特別なメニューに挑戦することもあると思います。ハレの日だからこそ失敗はしたくないし、大切なお祝いの日に慌ただしくもしたくない。どうしたら段取りよく準備ができるのでしょうか?

そんなときこそ、作りおきを活用しましょう」と話すのは、作りおきの達人である料理研究家の鈴木美鈴さん。

「ハレの日の当日はなにかとバタバタとしてしまいますが、せっかくなら心にゆとりを持って過ごしたいですよね。そのためにも、作りおきのメニューが1品でもあると、余裕を持ってお祝いの料理を用意できるメリットがあります」とのことです。

作りおきといえば、毎日のごはんをラクにするためのもの、というイメージでしたが、ハレの日のごちそうにも活用できるとは目からうろこですね!

ハレの日にぴったりの作りおきとは?

さっそく鈴木さんに、ハレの日におすすめの作りおきメニューを教えてもらいました。

お祝いの定番! 「ちらし寿司」

「ちらしずしの素」は冷凍保存も可能なので、あらかじめ作って冷凍しておけば、気持ちにもゆとりがうまれます。当日は、酢飯に混ぜるだけであっという間にちらし寿司の完成。手間がかかるちらしずしも簡単にできるのがうれしいですね。この「ちらしずしの素」はいなりずしにも使えるので、いなりずしの揚げも炊いて冷凍保存しておくと、2通りの料理を作ることができます。

「ローストビーフ」などの肉料理

ローストビーフやローストポークなどの肉料理は意外と手間がかからず、冷めても食べやすいので、ハレの日の作りおきにぴったり。コスパも叶えるなら、鶏もも肉を使った鶏チャーシューも豪華に見えておすすめです。

「彩りのいい野菜」が主役の副菜

野菜の和え物やお浸し、煮物も作りおきには最適です。また、1品で華やかに見えるのが、サラダ。緑や赤や黄など色のバランスを考えてカラフルに盛り付ければ、テーブルがぱっと華やかになります。

作りおきのコツは、しっかりと火を通すこと。中途半端に加熱すると雑菌が繁殖する原因になってしまいます。そして、完成した料理はしっかりと冷ましてから容器に入れて、冷蔵庫や冷凍庫で保存すること。保存する容器は必ず清潔なものにして、調理器具もできればアルコール消毒をして使うとより安心です。

調理手順などをメモしておくとスムーズ

「ハレの日の当日はやることがたくさんあるので、あらかじめ調理手順などをメモをしておくのがおすすめ。そうすると時間のロスがなくなり、準備がスムーズに進みますよ。私はいつも行事料理を作るときは、どの順で作ると時間のロスがないかを考えて、料理・材料・調理手順をメモしておきます。書く手間はかりますが、当日は安心して料理に取りかかることができます」(鈴木さん)

料理が完成したら、あとはお皿に盛り付けるだけ。盛り付け方によっても、見た目の印象は大きく変わります。

「大皿に盛り付けると豪華になりますが、今の時期は分ないといけないと思うので、ワンプレートにするのもいいと思います。1人前ずつの盛り付けなら、お盆やトレイにのせたりするとそれだけで豪華になり見栄えも違ってきますよ」(鈴木さん)

ハレの日だからこそ、いつもは使わない特別な食器に盛り付けてみたり、テーブルクロスやトレイなどの小物を活用してみたり、テーブルコーディネートにもこだわるのもいいですね。心のこもった料理を、さらに素敵に演出ができます。

「ハレの日の料理は見た目も豪華に、なおかつコスパも抑えて作れると最高ですよね。そのためには計画的に作りおきをして、思い出に残る素敵な日が過ごせますように」(鈴木さん)

家族にとって大切なハレの日。なかなか外食ができない今だからこそ、家族の好きなものをたくさん作ってお祝いしてあげたいもの。記念日にも活用できそうな、とっておきの作りおきのワザ。ぜひ活用してみてください!

「作りおき」保存のルール

保存状況により、保存期間は異なりますので、なるべく早く食べきりましょう。
- 冷蔵庫で保存…常温での保存は避ける
- 清潔な保存容器を使用する…水滴や汚れは腐敗の原因に
- 取り分け用の清潔なスプーンなどで取り出す…口に直接入れるスプーンや手でさわるのはNG
- 作った日付を記しておく
- 冷蔵の場合は、2〜3日を目安に早めに食べきる

鈴木美鈴さん

料理研究家。トータルフードコーディネーター。クックパッド公式アンバサダー。作りおき・お弁当を得意とし、素材の味を大切に心と身体にやさしい家庭料理を考案、発信している。ウェブ・雑誌・企業へのレシピ掲載をはじめ、数々の料理コンテストにて受賞歴あり。著書に『盛るだけ つめるだけ 毎日かんたん 作りおき おかず』(オーバーラップ)。クックパッドにも絶賛投稿中♪>>>鈴木美鈴さんのキッチン

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