cookpad news
コラム

おいしさアップ&美腸に!旬の「アスパラガス」のおすすめの食べ方

【体の内側からキレイを目指す!美腸ライフVol.16】食と健康のエキスパート・管理栄養士の藤橋ひとみさんが「腸活」に関する豆知識をお届けする連載。「腸」は美容・健康の鍵を握る臓器。様々な心身のトラブルの解消のために日々の食生活の中で継続して実践できるメンテナンス術を分かりやすくご紹介していきます。

ゴールデンウィークが明け、少しずつ薄着で過ごせるシーズンになりましたが、日中と夜での気温差が激しく、さらに日によっても気温の変化が大きな時期は、油断をすると体調不良を招いてしまいがち。いつも以上に、日々の生活習慣を整えて免疫力が下がらないように心がける必要があります。

もちろん、栄養不足が原因で心身の不調を起こさないよう、毎日の食事にも意識を向けたいですね!これまでもこの連載で何度かお伝えしましたが、腸内環境が免疫と関わっていることが明らかになっているため、美腸をキープすることは季節の変わり目を健康に乗り切ることにもつながります

今回は今が旬の食材「アスパラガス」を、健康・美容につながる美腸ライフにとり入れる、おすすめの食べ方をご紹介します。

今が旬!アスパラガスは鮮度が命

アスパラガスは、ハウス栽培や立茎栽培の普及と海外からの輸入により、1年を通して流通していますが、露地栽培の春芽どりが多く出回る5~6月にかけて出荷のピークを迎えます。

茹でる、焼くなど加熱して食べるイメージが強いですが、実は採れたてで新鮮であれば生でも食べられるのをご存知でしょうか?あまり日持ちがしない野菜なので、生のままおいしく食べるには鮮度が命。朝採りのものを購入する、産地直送で取り寄せる等して新鮮なものを入手できると、アスパラガス本来のおいしさを味わうことができます。

以前、長野の生産者の方を訪問したことがあり、アスパラガス狩りをさせていただきましたが、採れたてを生で丸かじりした際のおいしさが忘れられません!

アスパラガスには、美腸づくりにも嬉しい成分が!

アスパラガスには、グリーン、ホワイト、紫などさまざまな種類がありますが、その中で最も栄養価が高いのは、太陽を浴びて育ったグリーンアスパラガスです。

葉酸などのビタミンや、アミノ酸の一種であるアスパラギン酸、ルチンなどの抗酸化物質を多く含んでいます。中でもアスパラガスに特徴的な栄養成分であるアスパラギン酸は、エネルギー代謝を活性化し、疲労回復をサポートする働きや、体内の老廃物の処理を促す働き、末梢血管を拡張して血圧を下げる働き等があると言われています。

そして、アスパラガスには腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整え、腸の働きを活性化する”美腸づくり”をサポートしてくれる、食物繊維やオリゴ糖も多く含まれています。これらは消化・吸収されることなく大腸まで達し、腸内にもともと存在し健康に有用な作用をもたらす善玉菌に、エサを優先的に与えて数を増やす働きがあります。[1-3]

ダブルでおいしい!おすすめの食べ方

ヨーグルト・乳酸菌飲料・納豆・漬物など、ビフィズス菌や乳酸菌、納豆菌、麹菌など有用菌と呼ばれる微生物の力を借りて作られる発酵食品には、短鎖脂肪酸など美腸づくりをサポートする働きがある成分が含まれていると言われています。

よって、アスパラガスと発酵食品の組み合わせは相性抜群。おいしいのはもちろん、美腸ライフにもってこいと考えられるでしょう。シンプルに、茹でたアスパラガスに味噌、味噌マヨネーズをつけて食べる、チーズをのせてトースターやオーブンで焼くのが私のお気に入りです。 [2,3]

旬のアスパラガスを楽しもう♪

普段はやや高価なイメージがあるアスパラガスですが、露地物が出回る旬の今の時期はいつもよりもお財布にやさしい価格になっているはずです。ぜひ、おいしいだけでなく美腸づくりもサポートしてくれる、旬のアスパラガスを日々の食生活にとり入れてみてくださいね。

〈出典〉
[1] 独立行政法人農畜産業振興機構「野菜ブック|アスパラガス」
[2] 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
[3] 厚生労働省「e-ヘルスネット|腸内細菌と健康」
(全て2021年5月10日 参照)

※ メイン写真は記事をイメージして選定させていただきました
画像提供:Adobe Stock

管理栄養士 藤橋ひとみ(ふじはし・ひとみ)

I’s Food & Health LABO.代表。フリーランス管理栄養士として、商品開発やレシピ開発、コラム執筆やメディア出演、コンサルティング等、幅広く活動中。同時に、東京大学大学院にて医学博士取得を目指し、栄養疫学の研究に取り組んでいる。豆腐や豆乳、ソイオイル、味噌など、大豆関連の資格を多数所有し、大豆や腸活分野の専門家として活動する中で、最近は日本人が不足しがちな食物繊維の宝庫である「おから」に注目し、有効活用できる方法を広げる活動に注力している。著書「おいしく食べてキレイになる!おから美腸レシピ(ベストセラーズ)」

●所有資格
管理栄養士、調理師、製菓衛生師、豆腐マイスター、食育豆腐インストラクター、豆乳マイスタープロ、おから味噌インストラクター、ソイオイルマイスター、おから再活プロデューサー、インナービューティープランナー、ほか

【ホームページ】https://is-food-health-labo.com/
【ブログ】https://ameblo.jp/hitomi880807

編集部おすすめ
クックパッドの本