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コラム

日本初のスパイス雑誌を創刊!料理研究家・カワムラケンジさんの「スパイスの旅」

【カレーヘッド列伝 vol.7】スパイスを楽しみ、カレーをこよなく愛する人たちがいる。ほぼ一年中カレーを家で作り、もちろん外でも食べ、「今度はこのスパイスで〇〇を作りたい!」と日々レシピ探求に余念がない。この連載では、そんなスパイス至上主義で生きる、カレーのことで頭がいっぱいな「カレーヘッド」たちの熱い思いにフォーカス! とびっきり個性的で楽しく、スパイスのように刺激的な彼ら・彼女らの日々を垣間見てみましょう。

【今回のカレーヘッド】スパイス料理研究家・カワムラケンジさん

“カレーごと”をずっと発信し、創造し続けた人がいる。今回のカレーヘッドのカワムラケンジさんは、料理人として創作料理を作り続けてきた一方で、『スパイスジャーナル』というスパイスをテーマにしたミニ雑誌を発刊した人でもある。執筆だけでなく、TVやラジオ出演、レシピ開発、料理教室、共同研究、カレー屋さん経営…とその活動はこれまで多岐に及んでいる。

スパイスが「香辛料」と呼ばれていた頃から、カレーの大海原に繰り出し、料理人としての経験だけを羅針盤に航路を切り開いてきた。今なお、その知見は広がり続けている。

幼少の頃から近所を食べ歩いていたというカワムラさん。筋金入りの食への好奇心を発動させながらのカレーやスパイスとの関わりについてうかがった。

カワムラ ケンジ さん

大阪府出身。多岐にわたる飲食現場を経験し、執筆活動を開始。特にスパイスに興味をもち、 1980年代に本格的な研究をはじめる。スパイスの真髄と薫陶を受け、三重県松阪市でインド料理食堂『THALI』を開業。本格的なインド料理とクリエイティブな料理で人気を博す。大阪に戻り、スパイスを中心としたフードライターを再開。2010〜15年、世界で初のバイリンガル・スパイス専門誌『スパイスジャーナル』を刊行する。スパイスを鍵に編集からワークショップまで、ジャンルや国境を超えて味と人を紡ぐ。現在もインドの様々な土地を行き来しながら研究を続けている。スパイスやカレーをテーマにしたTV、ラジオ番組への出演多数。『絶対おいしいスパイスレシピ』(木楽舎)他、著書やコラム連載多数。
【URL】カワムラケンジ公式サイト

異次元の粉、スパイスを求めて

1980年代の初め頃。大学へ行って会社に就職する、当時は当たり前とされたそんなエスカレーター式の道から外れた規格外な人間が飲食の世界にはいた。カワムラさんもそのひとりだった。

十代の頃から飲食を生業(なりわい)としてやっていくうちに、強く興味をもったのがスパイスやカレーごとだった、と言う。

1991〜94年、エスニックバー『P・AGE BAR』を大阪府箕面市で経営していた。お酒だけでなく料理も楽しめ、ライブやDJ、そして「ピーエイジ劇場」という、何でもありのパフォーマンスイベントを定期的に催し、今でいう維新系のダンスやボディペイント、手品ショーなどが繰り広げられた異色のバーだった。

数々の調理経験もしてきた。なかでも中華の経験がいちばん長かった。師匠の言う通りに作らねばならぬ環境でも、時には脇道にそれてアイデアが生まれることも度々だった。

バーではそういうものがメニューとして確立されていた。「日中友好ソバ」「揚げ印度春巻き」「ラスタカレー」「叉焼八角」「カンボジアヌードル」「インド式グリーンカレー」「イエローチャーハン」「ライスコロッケ・ジェノヴァ」等々、創作料理メニューのストックがどんどん増えていった。

生き残ったメニューのほとんどに“スパイス”があった。

話は前後するが、カワムラさんがスパイスに興味を持ち始めた1985年頃は、街でスパイスに触れられる機会はほぼなかった。地元を探し歩いているうちに、上京していた友人から声をかけられ東京で探すことに。訪れたのは、吉祥寺にある『羅宇屋』。今は無き、伝説のライブハウスだ。オーナーは民族楽器に精通した、シタール奏者でもあった。店では、スパイスを使った本格的なインドカレーが提供されていた。 そこで初めて、植物っぽいかたまりや木の葉、茎や種を入れ、それがスパイスとして反応してカレーになっていく過程を目の当たりしたと言う。

ひと口頬張ると、生々しく広がるスパイスに衝撃を受けた。「こうやってカレーになるんだ」と、スパイスを噛んだりしゃぶって、一つひとつの味を確かめた。 渋谷にあるインド雑貨を扱うお店『仲屋むげん堂』では、スパイスキットが売られていると聞き、すぐに購入。大阪に帰ると、どれがどれやらよく分からないながらも、とりあえず調理してみた。スパイスとの戯れは楽しくてしょうがなかった。

実は、旅の間中カワムラさんの中で、ある音楽がいつも流れていた。「この曲でも聴けば、スパイスのイメージが湧くんちゃう」と友人がくれたテープには、大阪出身の重鎮ブルーズバンド『憂歌団』のアルバム「テイスト・オブ・憂歌団」が入っていた。その中の1曲、南国パラダイスを彷彿させるようなメロディラインにエレキシタールがブルージーに響く「夢の印度」。テープをウォークマンにセットし、道中はその曲をヘビロテし、スパイスに思い焦がれていた。

1990年頃には東京に移住し、なぜか築地魚河岸市場の仲買で働くことになったが、翌年には大阪に戻り、周囲の力添えがあって『P・AGE BAR』の開業へとつながっていく。

ある日偶然にもバーに、憂歌団のマネージャーが客としてやって来た。旅の道中でずっと曲を聴いていた話をすると、「その旅のこと、憂歌団のファン会報誌に書いてくれへん?」と言われ、『憂歌団とカレー』というエッセイを初めて寄稿。するとそれが好評を博し、『ぴあ関西版』で『カワムラケンジのまな板の恋』という連載を持つことに。

“料理人”と“執筆業”という両輪がそろい、スパイスへの興味を発信する流れができあがったようだった。

出張料理人として全国各地に赴いてきた。山寺の宿坊で調理した日のカワムラさん

毎日食べたいカレー屋さん

当時はいうまでもなく情報が少なかったし、昔ながらの師弟関係がまだ色濃くあった。調理人として働いていた中華料理の店では、師匠に「とーばんじゃん(豆板醤)って何ですか?」と聞くものなら、「そんなもん、中国で使っている辛子味噌や! 口より手を動かせ!」と質問自体が許されない時代だった。

デパート(百貨店)には、胡椒、シナモン、クローブ、カルダモン、スターアニスはあったが、まだ10種類に満たないスパイスしか置いていなかった。

インド出身のビニワレさんが創業したスパイスショップ『インドスパイス』がある神戸まで、バイクで片道1時間、年に3、4回仕入れに行っていた。日本人の客は他にいなかったが、だんだんと周りにいるインド亜大陸からやってきたシェフたちと親しくなり、彼らの家に呼ばれるようになっていた。

シェフたちは何人かで共同生活をしていた。みなでボリウッド映画を観ながら、ごはんを作り、歌ったり楽器を演奏したりして楽しかった。カワムラさんも一緒に遊びながら、料理から楽器演奏まで自然と覚えていったという。

調理中は、まるで粉で絵を描くようなスパイス使いに、毎度見入った。「今何入れたん?」と聞くこともしばしば。

にんじんや玉ねぎの切り方一つにしても、人それぞれに違う。同じインド人でも10人いたら、10人違う。 おおよその基本はあるが、細かいところにはこだわりがない。広大なインドは、そもそも多様性そのもの、多民族国家だ。住んでいる地域、宗教、カースト…人それぞれに個性があって、サブジ(炒めもの)も全員違っていた。

そんなインド料理の有り方や、彼らの生き様にどんどんハマっていったと言う。

シェフたちはレストランでは贅沢なインド宮廷料理を作るが、自分たちの食生活はいたってシンプルなものだった。ごはんにおかずとアチャール(漬物)のほぼ一汁一菜。毎日使うヨーグルトは、2〜3日おきに手作りし、食事は毎回シンプルなスパイス使いで質素なものを。手早いが作り方は丁寧だ。それはおいしく、しかも飽きることがない。

何より驚いたのは身体の変化だったと言う。軽くていくら食べても胃がもたれないどころか、食べるほどにお腹が空くような感じがした。体がポカポカと温かくなるし、お通じもよくなった。そんな彼らのスパイスのある生活自体がカルチャーショックだった。

こんなにも自分が身体ごと喜んだ料理を伝えたい。料理人の血が騒いだ。そして1998年、カワムラさんは三重県松阪市に居を移し、日替わり定食屋『TAHLI(ターリー)』(ターリーとは「皿」または「定食」という意味)をオープンした。

ヘルシー・おいしい・楽しい。この3つが揃ったものを、日々働き、「何だかストレス溜まっているなぁ……」と感じているような人たちに毎日食べて欲しかった。決して1000円より高くすることはなく(当初は700円)、安価で提供し続けた理由もそこにあった。

お店には会社員だけでなく、インドマニアやカレーマニア、外国人の客も多かった。気がつけば、3年が経っていた。

三重県松阪市にあった伝説のカレー屋さん『THALI』にはその味に魅了され、多くの人が訪れた

『スパイスジャーナル』を創刊

2001年に『TAHLI』をクローズすると、執筆活動が本格化した。東京と大阪の2拠点生活を送り、多忙を極める日々が続いた。2007年には、箕面市にキッチンスタジオを兼ねた『クラブターリー』を開設。スパイスやカレーの研究所としての機能だけでなく、料理教室や商品撮影などができるキッチンスタジオも兼ね備えていた。そこでレシピ開発や広告関係の仕事をはじめ、時にはカレーを熱望する声に応え「石垣牛丸ごとカレー週間」など、毎週日曜限定でカレーを提供した。

『TAHLI』時代には、「インド料理=辛い」という声も多く聞かれた。幅広く取材活動を続けていく中で、「香辛料」ではなく「スパイス」という言葉でもっとインド料理の豊さや楽しさを伝えたいと思った。しかし当時は、紙媒体を離れ、転職していく知人も多くいた。

そんな時、親しくしている制作会社の社長さんから「こんなにスパイスの面白いエピソードもいっぱいあって、インド料理店もやったりしたのだから、スパイスやカレーのことを発信していけばいい」と言われた。

その時、カワムラさんの気持ちに何かが灯った。スパイスをもっと多くの人に知ってもらい、気軽に使ってもらいたかった。スパイスにもっと興味を持ってもらいたい。そういう媒体を作り、発信していこうと思い立った。

すると構想がどんどん膨らんでいった。 A5版で女性でも持ち運びやすくしたい、日英併記にしたらどうだろう。そしてついに、2010年、日本初バイリンガルの32ページ小冊子サイズのミニマガジン『スパイスジャーナル』を創刊したのだ。

スパイスの写真を表紙に掲げ、毎号ひとつのスパイスを取り上げた。生産者を訪ねて沖縄からインド、タイまで、さまざまな地域をルポルタージュした。スパイスを使った実験や検証から、手軽に作れるカレーレシピやスパイス店の情報も網羅した。スパイスをテーマとしながらも、専門誌過ぎない、あくまでタブロイド版のような体裁にした。

反響は大きかった。テレビやラジオなどのメディア取材を受けたり、コメントを求められることもしばしば。定期購読者の熱量は高く、スパイスが好きな人がこんなにいるのか、と驚くほどだった。自費出版ともいえる手売り方式にもかかわらず、問い合わせも増え、 オンライン販売を開始。すると、書店をはじめレストランやお店でも置いてくれるようになった。想像以上だった。

しかしその反面、気が遠くなるほど大変だった。印刷費だけでなく、倉庫代、取材費などのコスト面や、販売方法も直接手売りするなど、全て自分たちでやるには途方もない労力だったこともあり、完売しても赤字だった。それでも5年間で計18冊を刊行した。やり遂げたと思えた2015年1月、惜しまれながら休刊することにした。

「 何度『スパイスジャーナル』なんて創刊しなきゃよかったのに、と何度思ったことかわからない。でも、やっぱりやってよかったと思うんですよね、これが。」 (カワムラさんのnoteより抜粋)

今や伝説となった「スパイスジャーナル」の0号表紙

スパイスを掘り下げる

カワムラさんが今何をしているかと言えば、畑を耕している。ベテラン農家の指導を受けながら、いろいろな野菜やスパイス、ハーブを育てている真っ最中だ。

『畑ふわふわ日誌』というブログはほぼ毎日更新。ミント、コリアンダー、フェヌグリークなども栽培し、畑仕事がスパイスとつながっている感覚を毎日味わっているそうだ。

「まず、土の質って何だろう?と考え、それがようやく分かってきそうなんですけど。土壌が及ぼす影響って、植物によってそれぞれ違う。太陽とか雨の具合でも土の様子が変わり、同じタネを植えても全然違うものができる」とカワムラさんは言う。

“水田”との言葉通り、米は水が大事なことも体験として感じていた。昨日の朝、隣の田んぼに水がはられた。夕方にはもうそこを蛙がぴょんぴょんと跳ねているという。

「ツバメが畑の虫を食べ、稲は水や土を養分にしている。田畑は僕らと同じ生命そのもの。本当の台所ってここだ」と思い、何か感動したと言う。そんないろいろな日々の発見に没頭している。

カレーという大海原に出れば、360°どこを見渡してもカレーだ。ただ、航路は自分次第。カワムラさんは今、畑に舵を切っているのかもしれない。

毎日の畑仕事には愛犬も一緒だ

“CCT”の日常使いでカレーを

カレーはすごく便利でラクな食べものだと思う。3〜4種類のスパイスで作ることができるし、それに野菜や肉、魚、豆などを組み合わせるだけといたってシンプル。素直な自然食だ、とカワムラさんは考える。

「クミン(Cumin)、コリアンダー(Coriander)、ターメリック(Turmeric)は100均でも買えます。本格的にするには珍しいスパイスを使わなくても、この“CCT”で十分。そうやってふだん使わないスパイスを意識して日々使っていくのがカレーなんです」

60種類のスパイスを使いこなす人としてメディアで紹介されたこともある達人は、スパイスの日常使いをこう勧める。

ふだん何気なく使っている「塩、胡椒」の「胡椒」にしてもそうだ。ほとんどの人は無意識に使っている。そこで意識して「ある好みのスパイス」を足してみる。そうしているうちに「そうだ、今日はまとめて使ってしまおう」っていうのがカレーになっていくんです、と。

好きなスパイスを挙げるのは難しいが、敢えてひとつ挙げるとすれば、「胡椒」だと言う。

「理由は、これほどにロマンがあって、世界中の人たちが愛しているスパイスは他にないからです。大航海時代において西洋の人たちが競い合うようにしてインドや東南アジアまで取りに行った話は有名ですね。かつてはLongPepper(ナガコショウ)と、いわゆる黒・白胡椒とが同一のものと勘違いしていたようですが」

中でも、黒胡椒は最も身近なスパイスだと言う。

「煮、蒸、炒、揚、焼、漬、全てに効果的に使えるのが特長です。化学的にも、水、油それぞれにポリフェノール類が染み出て料理にいい影響を与えることが、近畿大薬学部との研究で実証済みです」

具体的な使い方としては、 「粗挽き黒胡椒なら食べる直前にかけて香りと食感を、スープや汁気の多いカレーなどならホールごと煮込んでダシ感覚で、パウダーならマリネや味噌などと合わせてもいいし、魚と煮て辛味付けにもばっちりです」 とのこと。

粗挽きした黒胡椒で塩味ラッシー

ソルティラッシーという塩味のラッシーには、粗挽き黒胡椒を振りかける。ボウルに牛乳(または豆乳)とヨーグルト、天然塩、氷を入れて、泡立て器で混ぜてグラスに注いだら、粗挽きにした黒胡椒をパラパラと振る。氷は1人分に1個位がいい。甘くない塩味のラッシーは、カレーを食べる時にとてもよく合う。

食へのあくなき好奇心をいつまでも

カワムラさんはずっと料理を創造してきた。「創作料理っていう言葉がまだ浸透していなかった頃からずっと世の中にないものを作って欲しい」と依頼されてきたそう。

「でもね、インド料理って全部創作料理なんですよ、そこがすごいチカラ」

ある日のスパイス教室の様子

小さい頃から食にあくなき好奇心を示してきたカワムラさんは、5歳の時に食べた、“ケンちゃん家の晩ごはん”を今でも思い出すそう。

「洋食のあじフライを初めて食べた時のソースや、“魔性の”マヨネーズのおいしさは忘れられません」

それがきっかけとなり、近所の晩ごはんをあちこち食べ歩くように。「あの子、晩ごはんを食べに来る子や」とどこでも歓迎された。「ほら、これ!」と台所の窓越しにできたの天ぷらが渡されたことも。 あの頃の好奇心と、今も根っこはつながっている。料理人としてスパイスへ興味が移り、あくなき探究の道を進み、スパイスと遊びながら、カレーを創造してきた。それはもの書きとしてもそうなのだろう。

「書くことで何かが達成されたような気がする。そして、読んでくれた人の声を聞いて何かがフッと消えていくような気がする」とカワムラさんは言う。

「実は、『スパイスジャーナル』の復刊もしたいと考えています。今までちょこちょこと書いたりはしていましたが、イヤーズブックのようにまとめてもいいかもしれないとも思っています」

これからもスパイスの豊かさを、創作カレーを、発信し続けてほしい。そして何より、カワムラさんのカレーが食べてみたい。ぜひ、『スパイスジャーナル』の復刊だけでなく、『TAHLI』の再開もしていただきたい。食べに行きます。

【今回のおすすめスパイス】 コショウ

「生薬としてもかなり古くから価値を認められていたようです。ローマ時代にはオコリと熱病、特にマラリアの特効薬として重宝がられたとか。インドではナガコショウが主流だったようです。

胡椒には、黒胡椒、白胡椒、緑胡椒、赤胡椒、ナガコショウ、ヒハツモドキなど各種あって、前者の4種類は同種(よく言う赤胡椒は別種でここでは本物の完熟胡椒を指す)で、後者2種は近似種です。おそらく原点は同じでしょう」

パウダーの白胡椒、黒・白・赤・緑の粒胡椒、粗挽きした黒胡椒

「黒は緑胡椒(生の熟する前の胡椒)を収穫後、天日干しにしたもの。白は熟した赤いものを水につけて醗酵させて皮を剥いたもの。最近は1週間以内の未熟なものが主流だそうですが、本来は1ヶ月ほど浸けてしっかりと水醗酵させて自然に皮が剥がれたものが白胡椒になったと言います。だから白胡椒は数が少なく値段が高い。ただ、辛みと特有の香ばしさは黒の方が断然強くて、白は上品でフルーティな香りが特徴的です。よって西洋料理では長い間白胡椒を基本として使ってきました」(written by カワムラケンジ)

(TEXT: 馬塲悠衣)

馬塲 悠衣

東京都出身。立教大学文学部ドイツ文学科卒業。Switch, GEO日本版, 別冊太陽臨時増刊CLass Xなどの雑誌編集を経て、現在レシピ本の出版業務に携わっている。20代の頃、インド料理を学んだレヌ・アロラさんの「スパイスはおくすり」との至言から、スパイスへ興味をもつ。スパイス好きがこうじて、5年間のニューメキシコ通いを経て、メキシコで唐辛子遊学を1年間したが、インドには行ったことがない。スパイスとハーブを使った、体がよろこぶような滋味感のあるカレー作りを、日々妄想模索中。2019年、第二回アマチュアカレーグランプリ準グランプリ受賞。著書は『インドには行ったことないけど、日々カレーを作っています。

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