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コラム

江戸時代の人もカワイイを作っていた⁉︎「茶巾たまご」とは

【ほっこり江戸ごはんvol.10】江戸好きが高じて、地毛で「ちょんまげ」まで結ってしまった江戸マニアの伊尾木将之さんに、江戸時代のレシピとともにほっこりエピソードを教えてもらいます。

おはようございます、こんにちは、こんばんは。 江戸時代が大好きで江戸の食文化を研究している伊尾木と言います。

僕は大阪出身なんですが、今年も帰省できず関東でお正月を過ごしました。 おせち料理を色々用意してお正月を迎えたんですが、家族が一番喜んだのは急遽買ってきたローストビーフでした... 子どもは5才児なんで、まぁ...そうですよね...妻様もローストビーフが一番だったようですが...

さて、そんな個人的な話は置いておいて、今回紹介するのは「茶巾たまご」という料理です。 ゆで卵に可愛いスジ目をつけるだけの簡単な一品です。

作り方

作り方はとてもとてもシンプルで、ゆで卵を熱いうちにラップで絞るだけです。

まず、ゆで卵を作ります。なるべく茹でたお湯は捨てないでください。

茹で上がったら殻をむきます。このときに、卵が冷めてしまうとスジがつかないので、冷めてしまった場合先程のお湯で温めてください。 そして、熱いうちにラップで卵をくるんで、ラップを絞ります。キュッキュと。

これくらいねじります。

冷ましてラップを取ったら、完成です!

江戸のほっこり話

この卵は、今でもお弁当のお供として使われそうですよね。 江戸時代の人たちもこういう可愛いものや、キャラクターが大好きでした。 当時のキャラクターものの代表といえば、妖怪です。

江戸時代の妖怪人気はとても高く、妖怪を扱った絵本(現代の感覚的にはマンガ)が数多く出版されました。 妖怪といっても、怖い話ばかりではなく、人間と同じように働いたり、結婚したり、旅にでたりします。

下の絵は、妖怪の夫婦喧嘩を書いたものです。 周りの妖怪も慌てて止めに入っているのが、コミカルで面白いですよね。

(化皮太鼓伝:国会図書館デジタルコレクション)

こういうキャラクターを面白がるのは日本の伝統文化かもしれませんね。

伊尾木将之

大阪出身のうさぎ好き。修士までは物理を学び、博士課程で情報系に進むも撃沈。現在はクックパッドでエンジニアをしながら、食文化を研究している。
日本家政学会 食文化研究部会の役員を務める。
2020年秋から社会人大学生(文学部)に。
本業は川崎フロンターレのサポーター。

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