【話題のレシピ、試してみた Vol.4】世の中で流行っているレシピや、クックパッドニュースで人気を集めたレシピ。料理の楽しさを発信しているクックパッドアンバサダーのみなさんが、気になるレシピを実際に試してレポートします。今回はmutsumi_さんが、「鮭」のおいしい食べ方をいろんな調理法で徹底比較!
鮭料理といえば焼き魚やソテーなどが定番ですが、実は「茹で鮭」もおいしいことをご存知ですか? 塩鮭も塩味がほどよく抜けて、身がふっくらしっとりに。タルタルソースをかけて食べてもおいしいですし、ほぐしてフレークにするのもありです。
どのような味わいなのか、わかりやすく焼き鮭と比較して検証してみました!
用意したものは、スーパーで購入した、塩鮭切り身パック。
若干部位によって大きさや厚みに違いはあるものの、機械で切られたように、ほぼ同じようなものがパックされているものを使用しました。
試した方法は、茹でるレシピ2種類を含む5種類です。
【1】ぐらぐら沸騰させないようにして茹でる
【2】ぐらぐら沸騰させて茹でる
【3】魚焼きグリルで焼く
【4】フライパンで蒸し焼きにする
【5】オーブンレンジの自動調理「魚焼き機能」で焼く
塩鮭の切り身を流水で洗い、キッチンペーパーで水分をよくふき取ります。
湯を沸かして酒を入れ、ぐらぐら沸騰させないようにして、6~7分茹でます。
ぐらぐら沸き立っている湯に鮭を入れて約7分間茹でます。
【1】ぐらぐら沸騰させないようにして茹でたもの
【2】ぐらぐら沸騰させて茹でたもの
【3】魚焼きグリルで焼いたもの
【4】フライパンで蒸し焼きにしたもの
【5】オーブンレンジの自動調理「魚焼き機能」で焼いたもの
茹でたものは、【1】湯をぐらぐら沸騰させないで茹でたものと、【2】のぐらぐら沸騰させながら茹でたもの色味が違っていました。
焼いたものでは、焼き色としては、【4】フライパンで焼いたもの、【3】魚焼きグリルで焼いたもの、【5】オーブンレンジで焼いたものの順で濃く出ました。
【4】のフライパンで焼いたものは、自身の脂でも加熱されたためか、一番焼き色が濃く出ました。ただし焼き色に関しては、【3】魚焼きグリルと【4】フライパンでは、加熱時間の差で自由に好みの状態に仕上げられると思います。
茹でたものは、ふっくらしっとりしています。
焼いたものは、やはり焼き目がやや硬く、身は表面はしまっている感じがしますが、中身はふんわり感も感じます。オーブンレンジで焼いたものは、焼き色はついていますが、身のふんわり感がかなりありました。
茹でたものは、やはり口の中で身がほどけるような滑らかさがありました。
魚焼きグリルとフライパンで焼いたものは、身の繊維感がしっかり感じられます。ただ、焼き目の香ばしさも美味しく、そこは好みの分かれるところです。
オーブンレンジで焼いたものは、ふっくらしっとりしていましたが、身の繊維感も感じられました。
参考にしたレシピがお弁当に入れることをおすすめしている部分もあったので、時間経過ごとに、触った感じ、食べてみた感じ、そして参考程度になりますが、水分量計で確認してみました。
使用した水分量計は、家庭菜園などで使用する水分量計(新品、消毒済)なので、大まかな値しかでないものです。
また、鮭はお弁当に入れることを想定して、30分後の計測以降からは、お弁当箱の代わりに、ラップをかけました。
経過時間は下記のようにしてみました。
・30分後(お弁当の蓋を閉める頃)
・1時間後
・3時間後(お弁当を食べる頃)
・6時間後(お弁当を食べる頃)
どの時間ごとでも、茹でた2種類の方法は、触った感じはしっとり柔らか。食べてみても、柔らかさは変わらず。鮭の旨味も感じられ、味の変化も感じませんでした。
これならお弁当に入れても、しっとりした鮭を食べてもらえそうです。数値も、1時間後まではしっとり状態の値で、3時間後ではやや乾燥の値の範囲に入りましたが、大きな差はありませんでした。
魚焼きグリルとフライパンで焼いたものは、時間の経過とともに、触った感じも食べた場合も、パサつき感、硬さの増加を感じました。
ただ、やはり焼けた皮や焦げ目から来るスモーキー感は、 おいしさの一つと感じる方はいるように思います。
30分後から、水分量計でも乾燥の値を示していました。
オーブンレンジで焼いたものは、触った感じは茹でた程ではありませんが柔らかく、食べた場合はふっくらしっとりでした。水分量も3時間後までは中はしっとり状態、6時間後でやや乾燥状態に入りましたが、中はふっくら、そしてややしっとりしています。
焼き色や焼いた感も欲しいと感じる場合は、お手持ちのオーブンに機能があるようなら、試してみてはいかがでしょうか。
茹でた【1】と【2】は、身もふっくらしてしっとり。
焼いたものは【3】【4】【5】は、身の硬さが、フレークのかけらの繊維感からもわかります。
茹でたものは、口に入れても風味もよく、柔らかく口当たりがとても優しい感じでした。まるで市販の鮭フレークのよう。翌日も変わらずしっとり。ご飯に載せても、おにぎり、お茶漬けでもおいしくいただけました。
ちなみに、茹でた鮭は、ラップできっちり包んで冷凍保存もできるそうです。
お昼の楽しみであるお弁当。早朝から頑張って作ったお弁当なのに、鮭がパサついていたと言われてしまうのは、とても残念ですよね。
冷めても、しっとりしたほど良い塩味で、風味が落ちることなくおいしく食べられる「茹で鮭」は、お弁当にもありがたいですね。
せひ試してみてください。
飯田深雪氏に師事。フランス料理をベースとした家庭料理やスイーツ、テーブルコーディネートなどを学ぶ。在欧中、フランス人、イタリア人、ドイツ人、多国駐在経験者、コルドンブルー講師に料理、製菓を教わり、帰国。帰国後は多数のレシピ提供、アンバサダー活動、記事執筆など幅広く活躍中。海外生活経験を生かした多国籍料理が得意。