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コラム

腐らないように○○を取るべし!Twitterで話題の「梅干しを上手に漬けるコツ」を赤穂の天塩さんに聞いてみた

【Twitterでバズったごはん Vol.68】市販品などを上手に使い、ササッと作れておいしいレシピが日々投稿されているTwitter。その中から、とくに話題を集めたレシピや便利な料理の知恵を、編集部がピックアップしてお届けします。

梅干しを漬ける季節到来!上手に漬けるコツとは?

Twitterでバズった料理に関するツイートに注目し、多くの人の心を鷲掴みにしたヒミツを解き明かしていく連載をお届けします。第68回目に注目したのは「梅干しを上手に漬けるコツ」です。

赤穂の天塩を製造・販売されている赤穂の天塩【公式】がツイートした「梅を漬ける前に、なり口(へたの部分)を取らないと腐ってしまうので、竹串かピンセットで必ず取ること」というコツが話題になりました。では、ツイートを担当されている、赤穂化成株式会社マーケティング部のご担当者さんに、詳細を伺ってみます。

梅干しを上手に漬けるコツ

1.梅のなり口(へた)を必ず取る
2.梅が傷つかないようにやさしく洗い、しっかりめの焼酎やホワイトリカーで消毒する
3.梅をフリーザーバッグに入れて、にがり入りのしっとりした粗塩をまぶす
4.液漏れしても大丈夫なように、ボウルにいれて重石(ペットボトル等でもOK)を載せる
5.梅雨明けした土用の丑の日頃、晴れが続くときに3日ほど陰干しすれば完成!

参考になる梅干しの作り方

先の細いピンセットが便利

−−梅のなり口(へたの部分)を取らないと、どうして腐ってしまうのでしょうか?

赤穂の天塩さん:梅を洗う際、なり口が残っていると実とへたの間に水が残り、そこに雑菌が繁殖して腐りやすくなります。なり口を取ってから洗い、しっかり水気を切ることにより、後工程の焼酎での消毒もしっかりでき、腐りにくくなります。

−−へたを取る際に、ピンセットを使われているのですね

赤穂の天塩さん:へたをピンセットで取るのは一般的ではなく、通常は竹串でとることが多いです。ただ、竹串でへたをこじるように取ると実を傷つけてしまうことがあるので、私はへたをピンセットでつまんで取っています。へたは小さいので、先が細く尖ったものが使いやすいと思います。

「にがり」で皮が破れにくくなる理由

−−ほかのツイートに書かれていましたが、なぜ「にがり入りの塩」を使用すると、梅の皮が破れにくくなるのでしょうか?

赤穂の天塩さん:にがりの主成分であるマグネシウムが梅の皮に含まれる成分「ペクチン」と結合することにより、「ペクチン」の強度が上がり、皮が破れにくくなります。白菜漬けなどでも同様の効果で食感がシャキシャキしますよ。

−−ところで、大きな漬物容器ではなく、フリーザーバックで梅を漬ける方法が手軽ですね。この手法は、いつ頃から広まり始めたのでしょうか?

赤穂の天塩さん:いつ頃から広まったのかはわかりませんが、弊社がフリーザーバッグで漬ける販促を始めたのが2010年頃になります。

しっとりした「粗塩」がオススメ

−−作業中の注意点として、ほかにもコツはありますか?

赤穂の天塩さん:「赤穂の天塩」のような、にがりの入ったしっとりとした粗塩をご使用ください。焼き塩などのさらさらとした塩を使うと、梅の実に塩が付着しづらく、底に塩が溜まってしまい、上のほうの実が漬かりにくくなります。しっとりとした塩のほうが梅の実に塩がつきやすく、上手に漬けることができます。

−−では最後に、今回バズったことでどのような反響がございましたか?

赤穂の天塩さん:私どもが梅干しの袋漬けをお薦めしだしてから10年以上が経ちますが、まだまだ伝わっていなかったことを改めて感じました。今回のツイートをきっかけに梅干し作りにチャレンジしたい、とのお声を多く頂き、大変うれしく思います。今後もたくさんの方に梅仕事にチャレンジして頂けるよう、情報発信に努めたいと思います。

暑い日に塩分を欲しくなったときに、梅干しの豊かなしょっぱさがたまりませんよね。また、ちょうど今の時期が、梅干しを漬けるタイミングでもあります。ぜひツイート先を参考にして、自家製の梅干し作りに挑戦してみませんか?

(TEXT:八幡啓司)

赤穂の天塩【公式】さん
株式会社天塩が「赤穂の天塩」を販売、赤穂化成株式会社が「赤穂の天塩」を製造している。新商品やイベント、お役立ち情報などをツイート中。

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