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コラム

体が喜ぶ食材の選び方。管理栄養士が教える「旬」のメリットとは?

早藤千紘

子育て奮闘中の管理栄養士

【元気になれる食事術 Vol.1】食材の選び方や食べ方、献立の考え方など、健康維持のために知っておくと役に立つ「食事術」をご紹介。不調知らずの毎日を過ごすために、ちょっと取り入れてみませんか?

おうちでごはんを作る際に使う食材、皆さんはどのように選んでいますか? その食材の大きさや色味、重さなど、さまざまなポイントを考慮して購入している方は多いと思いますが、せっかくなら身体がより喜ぶ食材の選び方を知りたいですよね。

でも、たくさんある食材の中からいい食材を選ぶのは難しそう…と思ってしまった方におすすめしたいのが、「旬を取り入れる」ことです。

「旬」の食材をがおいしい3つの理由

近年では、輸入食材が充実していたり、栽培技術が進化しているため、1年を通してスーパーなどで目にする食材も多数ありますが、本来「旬」とは、その食材を1番おいしく食べられる時期のことを指します。

旬の食材には、健康を維持するための嬉しいポイントが満載。

そこで今回は、「旬の食材」を取り入れるといい理由を3つご紹介します。おいしく健康維持にも繋がる食事術、ぜひご活用ください

①おいしい
②栄養価が高い
③安い

それぞれのポイントを詳しく解説していきますね。

①おいしい

例えば今が旬の「大根」。1年中スーパーに並ぶ野菜のひとつですが、旬の時季はよりみずみずしく、甘みがあります。そのため、煮物やお鍋だけでなく、サラダや大根おろしなど生で食べてもとてもおいしいですよ。

自然の摂理に沿って育った旬の野菜は、旬でない時期と比べると、野菜が本来持つ香りや甘みに差が出るといわれています。旬の時期だと、その食材の本当のおいしさをより味わうことが出来るのです。

②栄養価が高い

冬が旬の「ほうれん草」は、夏に採れるものよりもビタミンCが3倍多いと言われています。その理由のひとつとして、旬の冬に収穫するものは自然の環境が整っているため、じっくりと時間をかけて成長させてから収穫するのに対し、夏採りのものは、冬の環境に似せて肥料などを使って短期間で収穫するため、栄養成分が少なくなるからだと考えられています。

そのため、食材によっては、旬と旬以外とで栄養価に大きく差が出てきてしまうのです。

③安い

旬の野菜や魚は何といっても安い! 自然の環境に沿った生育が出来ると、たくさん育てられるのです。その分、安価で市場にも出回りやすくなります。

例えば、夏が旬の「トマト」を冬に出荷するには、ハウス栽培で暖房器具などを使用し、温度管理をする技術が必要となります。その分、手間賃が上乗せされてしまうのです。

いいこと尽くしの「旬」食材は健康維持にも!

いかがでしたか?旬の食材は、おいしく栄養価が高い上に、安いと嬉しいこと尽くですね。

特に、食材が本来持つ素材のおいしさを味わうことができる旬の時期は、茹でたり、塩をかけるだけといったようなシンプルな方法でも楽しむことができます。加えて、旬の食材を食べることで、季節の移り変わりも感じることができますよ。

また、その時季に補給しておきたい栄養素を豊富に含んでいるので、体調管理や健康維持のためにも、旬食材を食べることはとても大切なことなのです。スーパーや専門店などに食材を買いに行く際は、ぜひ積極的に旬の食材を選んで、おいしく健康的な食卓にしてみてくださいね。

早藤千紘

管理栄養士、食学士、野菜ソムリエ。 大手企業の社員食堂栄養士、有名クッキングスクールの講師、食学士としてセミナー講師などを経験。現在は自身の子育てをメインに、管理栄養士の資格を活かして、食事と健康・美容の大切な繋がりや、子どもへの食育の大切さを多くの方に知っていただけるよう活動中。

執筆者情報

早藤千紘

管理栄養士、食学士、野菜ソムリエ。 大手企業の社員食堂栄養士、有名クッキングスクールの講師、食学士としてセミナー講師などを経験。現在は自身の子育てをメインに、管理栄養士の資格を活かして、食事と健康・美容の大切な繋がりや、子どもへの食育の大切さを多くの方に知っていただけるよう活動中。

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