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コラム

毎日の食卓の救世主に!梅雨時期に知っておきたい「作りおきのポイント」

【料理研究家が教える作りおきのコツ】毎日のごはんはラクにおいしくしたいけど、忙しくてなかなか難しい……。そんな方におすすめするのが「作りおき」。でも、どこから始めたらいいの? という方に、作りおきのプロで料理研究家・鈴木美鈴さんが、これを知ってればできる! 「作りおきのコツ」をお届けします。普段の献立にも役立ちそうな調理法や手順などのアイデアも必見です。

ジメジメした梅雨時期、台所に立つ回数を減らしたい!

全国的にジメッとして、湿度が高い日が続く梅雨の季節。いつもよりも、台所に立つ回数はなるべく少なくしたいもの。そこで、作りおきの達人・料理研究家の鈴木美鈴さんに、梅雨時期に気をつけたい作りおきのコツとおすすめの調味料や食材について教えていただきました。

梅雨時期に気をつけたい作りおきのコツ

梅雨時期は他の季節と違って、湿度が高く、気温差がはげしい季節。そんなときに気をつけておきたい作りおきのコツを鈴木さんにお聞きしました。

「基本はいつもの作りおきと一緒で良いと考えています。ただ、梅雨時期はいつもの調理工程を丁寧に行うことや衛生面を普段より気にかける心がけはしていきたいですね。」(鈴木さん)

1. 作りおき保存容器は長く食卓に出しておかない

作りおきをして冷蔵庫に入れているからといって過信は禁物です。冷蔵庫の開け閉めの頻度にもよりますが、2〜3日を目安になるべく早めに食べきります。また、作りおきの保存容器のまま食卓に長時間出しておくことは控えた方が安心です。必要な量だけ取り出し、すぐに冷蔵庫へ入れる事を心がけましょう。

2. 調理器具を清潔に

調理器具や布巾など、料理に使うものは常に清潔にすることが大切。調理前はもちろんですが、調理が終わった後の後片付けも注意が必要です。生のお肉やお魚を切った調理器具をよく洗ったつもりでも、汚れや菌が残っている可能性があるので、まな板などは熱湯をかけてしっかり乾かしておくとより安心です。

3. 抗菌、殺菌効果の期待できる食材を使う

抗菌、殺菌作用が期待できる成分が入った食材を使うことをおすすめします。例えば、お酢やわさび、生姜や梅干しなどです。炒め物にわさびを加えたり、和え物に梅干しをたたいた梅肉を和えるなど、意識的に使うことで、この時期にぴったりのさっぱりした味付けにもなりますよ。お酢や生姜に含まれている成分は、加熱してしまうと本来の効果が薄れてしまうので、なるべくそのまま使うようにすると良いです。

梅雨時期におすすめの調味料や食材

急に気温が高くなって暑かったり、逆に雨が続く日は寒かったりして食欲がなくなりがちになるのも、この季節気をつけたいところ。そこで、そんな季節でも食べやすい「作りおきのおすすめ調味料」を鈴木さんにお聞きしました。

1. じめっとした気分も吹き飛ばす「酢」

ジメジメとした梅雨時期はやっぱりお酢を使った料理でしょうか。定番ですが、きゅうりとかに風味かまぼこで「酢のもの」や、たことたまねぎの「マリネ」、夏野菜の「甘酢あん」などにしていただくとおいしいですよ。

2. 薬味の王道といったらコレ! 「大葉・生姜・みょうが」

いつもの料理にプラスしてもさっぱり食べられる救世主「薬味」。大葉や生姜、みょうがなどがスーパーでも手に入りやすくおすすめです。脂っこい料理などもさっぱりとして食べやすくなりますよ。わかめとみょうがで「和えもの」や、「なす味噌の炒めもの」に大葉などを使うと良いでしょう。

3. 家庭に1つはある万能調味料!?「ぽん酢」

ぽん酢は一年中大活躍ですが、この時期は特におうちに1本あると心強い味方に。お肉をさっぱり食べるのに使っても良いですし、煮物や冷しゃぶ、炒め物など何でも使える便利な調味料。醤油や砂糖、お酢などの調味料が全て入っているので手軽に調理することができますよ。

あまり神経質になりすぎず、楽しく料理を!

「梅雨時期だからと言ってあまり神経質になり過ぎず、最低限の作りおきのルールをいつもより丁寧に守って、楽しく料理をしていただけたらと考えています。楽しく料理ができれば、不思議とおいしく仕上がることが多いですし、食べてもらう方に気持ちが伝わると思いますよ。」(鈴木さん)

台所に立つ回数を少なくして、おいしい食卓にするための便利な作りおき。いま一度、作りおきのルールをおさらいして、上手に楽しく調理していくことを心がけたいですね。おいしい作りおきで、じめっとした季節を乗り越えて、暑い夏に備えていきましょう!

※ 記事の写真はこちらの記事をイメージして選定させていただきました

画像提供:Adobe Stock

「作りおき」保存のルール

保存状況により、保存期間は異なりますので、なるべく早く食べきりましょう。
- 冷蔵庫で保存…常温での保存は避ける
- 清潔な保存容器を使用する…水滴や汚れは腐敗の原因に
- 取り分け用の清潔なスプーンなどで取り出す…口に直接入れるスプーンや手でさわるのはNG
- 作った日付を記しておく
- 冷蔵の場合は、2〜3日を目安に早めに食べきる

鈴木美鈴さん

料理研究家。トータルフードコーディネーター。クックパッド公式アンバサダー。作りおき・お弁当を得意とし、素材の味を大切に心と身体にやさしい家庭料理を考案、発信している。ウェブ・雑誌・企業へのレシピ掲載をはじめ、数々の料理コンテストにて受賞歴あり。著書に『盛るだけ つめるだけ 毎日かんたん 作りおき おかず』(オーバーラップ)。クックパッドにも絶賛投稿中♪>>>鈴木美鈴さんのキッチン

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