地震や大型台風などの災害によって「ガス」が使えなくなったときにできる調理の工夫と、節ガス・節水になる「ポリ袋調理」について解説します。
ガスが使えないときの代わりの熱源として、あると役立つのがカセットコンロです。ただし、ガスボンベの燃焼時間には限りがあるので、 加熱するものに優先順位をつけて、効率的に使うよう心がけましょう。コンロを2台並べたり、ストーブのそばで使用したりするのは危険なので避けてください。「カセットコンロの正しい使い方」も確認してください。
レトルト食品や缶詰はそのまま食べられるのがいいところですが、毎食、加工品ばかりだと飽きがちです。そんなときはひと手間加えて、味つけをアレンジしてみましょう。ガスや電気を使わなくても、乾物を調味料とあえたり、食材を缶詰にのせたりするだけで、立派なおかずになります。手づくりの料理があると、減退しがちな食欲も回復します。
災害時に必ずしもすべてのライフラインが止まるわけではありません。電気が使える環境であれば、ガスの代わりに 電子レンジや炊飯器、ホットプレートなどを活用し、普段と変わらない食事を楽しめます。
ポリ袋調理は、災害時の制限ある環境下で役立つ調理法です。基本は食材を入れて、湯せんにかけるだけですが、 いくつかポイントがあります。
なお、加熱調理する際は、耐熱のポリ袋を使用してください。透明なビニール袋や低密度ポリエチレン製のものは使わないようにしましょう。
深めの器などにポリ袋をかぶせてから食材を入れます。こぼれる心配がなく、特に水などの液体を加えるときは安心です。もちろんポリ袋にそのまま食材を入れても問題ありません。
あえたり、味をなじませたり、こねたりといった作業をポリ袋をもんで行います。ボウルや泡立て器などの調理器具がなくても大丈夫です。
加熱すると空気が膨張し、破裂する可能性があるので、空気が入らないようねじり上げ、 袋の上部でかたく結びます(結んだあとは、 ねじれが戻ってもOK)。
ポリ袋が鍋底に直接当たると、熱で破れる可能性があるので、水を入れて耐熱皿を敷いておきます。
食材の入ったポリ袋を、水の状態から入れます。鍋に湯を沸かしてから入れてもいいですが、水からの方がエネルギーを効率的に使うことができます。加熱中はなるべくフタをして、蒸発を防いでください。
火がとおったら、トングや菜箸で袋をすくい上げます。結び目の下をハサミで切り、器に移し替えるか、もしくはそのままポリ袋を器にかぶせて食卓に出しましょう。
ご飯を炊くほか、工夫次第でパンを作ることも可能。少ない水で煮物も作れます。
ガスが使えない場合に、貴重な熱源として使えるカセットコンロですが、誤った使い方をすると火災や爆発などの二次災害の恐れもあるので注意が必要です。使用前に以下のポイントを確認してください。
キャンプなどで使うためにカセットボンベを車内に置きっぱなしにしている人がいますが、車内が高温になるとカセットボンベが爆発する危険があるため、車内で保管しないようにしましょう。
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