料理をしていて感じるふとした疑問に、クックパッドスタッフが実際にやってみるシリーズ。あくまでスタッフの主観のもと、いろんな気になることにチャレンジしていきます。
こんにちは。たべドリのかなです。
しみしみがおいしい大根の煮物。そもそも下ゆでしないとどうなるんでしょうか? 結局煮るんだし、やんなくてもそんなに変わらないんじゃ、とか思いませんか?
下ゆでの方法もいろいろあるけど、やり方次第でどんな違いがでるのか(でないのか?)気になったので試してみました。
今回は、生のまま・米ぬかで下ゆで・レンチンした大根の3種類で煮物をつくってみて、どんな違いがあるか試してみたいと思います。
部位によって火の通りや仕上がりが差が出ないように、たくさん切って、バランス良く3等分しておきます。
生でそのまま煮る大根以外の2種類の下ごしらえをしていきます。
厳密にはゆでてはないんですが、下ゆでの方法として結構よく見るレンチン大根。電子レンジ任せで簡単ですよね。
こんな風にちょっと水分をふりかけてラップして加熱します。
ふわっとラップして、加熱時間は600Wで5分すると、すごい水蒸気。熱いので粗熱取れるまでちょっとこのままおいておきます。
ラップを取るとこんな感じ。大根が透き通っていて火が通ったようですね。触ってみると水分が抜けていて、大根の繊維の存在を感じます。
次に水から下ゆでしてみます。王道の下ゆで方法である米の研ぎ汁を使う方法がありますが、研ぎ汁がないのでお米を入れてゆでてみます。
水からゆでてふつふつしてくると、どんどんアクらしきものが出てきました。
15分ほどゆでてザルにあげて水洗い。ぱっと見レンチン大根のほうが透明度が高いかな?触ってみるとみずみずしさを感じます。
煮汁はだし汁:しょうゆ:みりんが、8:1:1 のいわゆる八方だしで煮ていきます。
今回の目的は下ゆでの効果を確かめたいので、何もしない大根も火が通るところまで煮ていきます。
最初はどの鍋がどの大根か、見た目でわかるくらいだったんですが、煮ていくうちにだんだん区別がつかなくなってきました...。
ちゃんと中まで火が通っているかどうかの竹串チェックをして、大丈夫な鍋から火を止めていきます。レンチン大根は7分くらいで大丈夫でした。
下ゆで大根は10分ほどで完成。生から煮た大根は煮上がりまで20分ほどかかったので、煮汁がだいぶ少なくなっていますね。煮汁の差はありますが、大根そのものの見た目はさほど大きな差はありませんでした。
見た目が変わらないので、しっかり煮たらあんまり変わらないのかなあ〜とちょっとテンション落ちつつも食べ比べてみます。
まずは、切ってそのまま煮たもの。
ん〜。やっぱり食感が固い...
火は通っているんですが、サクって感じの歯ごたえで若干エグみを感じました。大根の個体差もあるでしょうし、大根らしいといえばらしいかもしれないけど、好みが分かれそう。
それならレンチンはどうだ!もぐもぐ。
あー食べやすいですね。普通にあるある、って感じの煮上がりです。歯ごたえのある煮物ですね。もっとやわらかくしたかったらレンチン時間を長くすれば変わったのかなあ。
最後に米をいれて下ゆでしたものを試食。
おおお!これは全然違うじゃないですか!食感が別物です!
一言でいうとジューシーなんです!
やわらかい噛みごたえと、じわっと感じる煮汁の味で、エグみもありませんでした。もっと時間をおいたらやわらかいしみしみ大根の煮物になるんだろうなあ〜、と予感させる味でした。
正直見た目はそんなに変わらないんですが、なんでこんなに食感が違うんだろうか?
レンチン大根も下ゆで大根もやわらかくなって味がしみやすい、というのは同じなんですが、食感が大きく違っていました。
電子レンジで加熱する場合、電子レンジの性質上マイクロ波という電波が食品の水分を温めていきます。そのため、レンチン大根は水分が蒸発しつつ火が通っていくことになります。そのため、ふっくら、というよりも歯ごたえのある食感に仕上がったんですね。
逆に鍋で下ゆですると、水がたっぷりある状況で加熱していくので、大根から水分が抜けずにやわらかく仕上がります。えぐみがとれるのは、お米の効果ですね。煮て出てきたアクをお米のでんぷん質が取り込んで大根にえぐみを戻さないようにしてくれているそうです。
生のまま煮ていくと時間はかかりますが、食感が残り大根らしさが味わえると思います。
今回作った料理での個人的な好みは、鍋で下ゆでした食感の大根がおいしいと感じましたが、洗い物が増えるし時間がかかるのがネックなところ。電子レンジ調理は短時間ですむので楽ちんですね!
鍋で下ゆでした大根はふっくらやわらかくなるので、おでんのように大根の味というより、出汁をおいしくいただくような煮ものに合うと思いますし、レンチン大根や生のままゆでた大根は歯ごたえが感じられるので、豚バラ大根のように大根をモリモリ食べたいおかずにすると食感が楽しめそうです。
下ごしらえによって生まれる食感の差はどれが正解ってわけではなくて、時間のあるなしとどんな料理をどんな風に仕上げたいか?よって使い分けられるといいですね。
ということで、今回は大根の下ゆでについて調べてみました。
こんな感じで、料理のモヤッとすることや気になるところをいろいろ試していますので、よかったら他の記事も参考にしてみてくださいね。
それではまた〜!
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