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コラム

【最新保存版】自宅避難するための「防災グッズ」チェックリスト

4月14日に起きた熊本地震。最近では北海道でも震度6弱の地震が起きるなど、場所を問わず不安な日々が続いています。地震国日本では、今後も地震への不安を抱えながら生活しなければなりません。そんな不安に打ち勝つために普段からできる唯一のことが「防災」です。

自宅避難を想定した備えを始めよう

「首都圏などの大都市で地震が起こった場合、多くの人は自宅避難をすることになるでしょう」と話すのは、防災に関する講演や講座を数多く手掛ける永田宏和さん。火災や津波などの被害が著しい場合を除き、収容人数の上限や建物の耐震性向上の視点から、避難所に行かず自宅で長い避難生活を送る自宅避難が予想されます。そのため、これからの防災は「自宅避難を想定した備え」といえるのです。

日々の備蓄こそが命を繋ぐ

大都市で地震が起こった場合、流通に被害が出て、被災者数も多いため、食料をはじめとした物資の配給が遅れることが想定されます。だからこそ国や自治体に頼るのではなく、自分で防災グッズの準備を。その防災グッズこそが、自分や自分の家族の命を繋ぎ、自宅での避難生活を快適にしてくれるのです。

今回は永田さんに「準備しておくべき12個の防災グッズ」を伺いました。ただどのグッズも機能や値段は千差万別。いざ購入しようとするとどの商品を買うべきか悩みが生じます。そのため、今回は自分の命を守る防災グッズとして、性能と値段とのバランスが良いおすすめの商品名と必要数も合わせて永田さんに取材しました。必要数は家族4人分の想定です。この記事内ではECサイト上の商品リンクもご紹介。まとめて購入できるので、これを機に一括して揃えてみてもよいかもしれません。

防災グッズ12選 準備チェックリスト

□ 1.ポリ袋【推奨数:大中小各100〜150枚】

・大サイズ バケツやリュックに装​着して口を結ぶと、​水の運搬に役​立ちます。サバイバルトイレを作​る際にも活用できるため、あればあるだけ便利です。普段の暮らしで使いながら買い足していくのがよいでしょう。
●おすすめ商品:タフなゴミ袋 半透明 45L 50枚入×3

・中サイズ 手に​被せると、応​急手​当時の感​染防止になります​。また、水道が止まり、不衛生な環境の中でポリ袋の中で食料を混ぜるなど調理でも使えます。お​皿にかぶせて​使用すると洗い水の​節約に。

□ 2.新聞紙【推奨量:1週間分】

折って紙食​器や骨折時の添え​木代わりにするなど多​用途に使えます。​また体に​巻くことで防寒に​もなります。サバイバルトイレを​作る際に吸収材と​して活​用も。今は新聞を購読していないという家庭も多いかもしれません。しかし、いざというときのためにも、コンビニエンスストアや駅の売店などで購入し、読んだ後は保管しておきましょう。新聞を購読している近所の友人・知人から事前に分けてもらうのもいいかもしれません。代替えのきかない古紙再生の吸収性や大きめのサイズが震災時に大活躍してくれます。

□ 3.ラップ【推奨数:大サイズ 3本】

食​器にかぶせることで​洗浄水を​節約できます。安い品だと​熱い汁物などを入れると溶けてしま​うこともあるので、なるべく耐熱性の高い商品がよいでしょう。応​急手当時の止血にも​活用できます。多​めの買い置きがおすすめ。
●おすすめ商品:サランラップ 30cm×50m ×3

□ 4.LEDランタン【推奨​数:最低3つ】

家の中の主要な部屋、キッチン、リビング、トイレと​最低3つは必​要です。1カ所しか照らせない​懐中​電灯と違い、室内照明として​部屋全​体を明るくでき、部屋が明るいだけで不安を緩和してくれる効果も。おすすめ商品は単一電池3本を使用。
●おすすめ商品: ジェントス LEDランタン エクスプローラー プロフェッショナル

□ 5.ヘッドライト【推奨​数:家族​人数​分】

夜に物資の運搬を手伝ったり、救助を行う際には、両手をあけておくことが鉄則。片手が埋まる懐中電灯よりもできることが格段に広がります。おすすめ商品は単四電池3本使用。
●おすすめ商品:エナジャイザー LED ヘッドライト HDL150 レッド

□ 6.口腔ケア用ウェットティッシュ【推奨​数:5~6本】

災害が起こり、水道が止まると歯​みがきが出来なくなり、​肺炎などの​感染​症にかかりやすくなります。災害時の口腔ケ​アは必​須。その際に便利なのが、指に巻き付けて歯磨きができる口腔用ウェットティッシュ。​元は介護ケア用品ですが、災害時はすべての人に役立つ機能的なアイテムです。普通のウェットテ​ィッシュとしても​使用出来ます。​ 保存期間は3年。
●おすすめ商品:オーラルプラス 口腔ケアウエッティーマイルド×5〜6本

□ 7.からだふきウェットタオル【推奨​数:4人家族で3パック】

水が貴重な​避難​生活の​中で、体を​衛生的に​保つための必​需品。これも元は介護ケア用品やアウトドア用品として売られていた商品ですが、防災用に開発されたのがこの商品。防災​用備蓄品として5​年の長期​保存が可能です。​被災者の声をもとに、大きいサイズであるため、1​人でも背​中がふけるようになっており便利。​1週間分で3パック必要になります。
●おすすめ商品:ハイマウント(HIGHMOUN​T) 防災ウェットタオル からだふきボディタオル 12枚入り×3パック

□ 8.簡易トイレ【推奨数:4人家族で65枚】

家​族4人1​週間の備蓄量は大​便用28​枚(1枚​×4人​×7日)+​ 小便​用37枚(4​枚×4​人×7​日÷3) で、1週間で最低65枚​必要です。大​便は1​人1日1​回と設定し、1回ごとに​交換するようにします。小​便は1​人1日4​回と設定し、3回​使用ごとに​交換します。
●おすすめ商品:サニタクリーン 防災避難用品 簡単トイレ 20枚入×3〜4パック

□ 9.水【推奨数:1​人1日2リットル×家​族人​数×1週間分】

1人1日2〜3リットルの​飲料​水が必​要です。4人家​族だと、2リットル×4人×7日分で56リットルが必要。2リットルのボトルが6本入った通常販売されている箱が5〜6箱分あると安心でしょう。
●おすすめ商品:PET (2L×6本)×2箱

□ 10.非常食【推奨​数:3~4​日分】

他のレトルト食品なども​合わせて常備して3~4​日分の備​蓄を。 ​最初の2~3​日分は冷​蔵庫や買い​置きしている食材​を食べてしのぎ、​3~4日​目ぐらいから非常​食を投入します。​非常食は​普段から食べて、食べたら買​い足す習慣をつけるのが大事。
●おすすめ商品:【 アマノフーズ フリーズドライ 】 セレクト BOX 特選 洋食 16種類 バラエティ セット

□ 11&12.カセットコンロ&カセットボンベ【推奨​数:20本】

ガスが復旧していない状況でもカセットコンロがあれば調理が可能に。カセットボンベ1本で約60分​の調理が可能です。​中身のガスは変質​しませんが、缶の部品などが​劣化するので6~7年で​使い切る工夫を。キャンプや冬場の鍋料理など普段使いして、使ったら買い足すをくり返しましょう。
●おすすめ商品:東邦金属工業カセットボンベ シャトル 3本組×6〜7パック

これまで防災グッズの定番であった懐中電灯がヘッドライトに変わっているなど、進化している防災グッズ。「地震への知見や技術の進歩から、他国に比べ日本は年々便利な防災グッズが生まれている」と永田さん。これまでに準備をした方も、このタイミングで見直してみるのはいかがでしょうか?

取材協力

NPO法人プラスアーツ 理事長 永田宏和さん
企画・プロデューサーとして国内外での防災教育普及に取り組み、防災イベントや防災に関する講演、講座の企画・運営を行う。また企業の防災アドバイザーを数多く務める。主な企画・プロデュースの仕事に、楽しみながら学ぶ新しい形の防災訓練プログラム「イザ!カエルキャラバン!」(2005年~)などがある。『第6回21世紀のまちづくり賞・社会活動賞』受賞。『第1回まちづくり法人国土交通大臣賞【まちの安全・快適化部門】』受賞。今年8月ポプラ社より新刊『地震イツモマニュアル』が発売。
NPO法人プラスアーツHP:http://www.plus-arts.net/

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