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コラム

2種類の塩で、もっと料理は美味しくなる!【味博士の味コラム】

料理の味に意外と重要なのが、の種類。 店頭に行けば、産地や製法の違う様々な塩が並んでいますね。 中には「おにぎり用の塩」「たまご用の塩」といったように、特定の料理や食材に特化した塩も発売されています。 美味しい料理を作るために、塩の違い使い分け方を見てみましょう!

「ミネラル」で変わる塩の味

塩は種類によって味が違います。 その理由は、含まれるミネラルの量が違うから。 ミネラルとは例えば、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウムなどのことです。 ミネラルはそれぞれ、独自の味を持っています。 たとえば、ナトリウム塩味を、マグネシウム苦味を、カリウム酸味を、カルシウム苦味と塩味が合わさった複雑な味を感じるといった具合に。 となると、ミネラルの含まれ方で、塩全体の味も変わりそうじゃありませんか? 塩がおにぎりに合うのかたまごに合うのか、その決め手はミネラルにあるのです。

使い分けたい「海」と「山」の塩

では、実際に塩を使い分けるにはどうしたら良いでしょうか。 塩には、様々な種類がありますが、今回は2つの塩についてマスターしておきましょう!

海の塩「海水塩」

一つは、“海の塩”。すなわち、海水から作る「海水塩」です。 海水塩は、他の種類と比べてしょっぱさを作る「ナトリウム」の他にも、苦味や酸味を持つミネラルが多く含まれる傾向にあります。 このため、魚介類野菜など、細かな味わいを楽しめる食材に用いると良いでしょう。 おにぎりにも海水塩を用いることで、お米の甘味が引き立ちますよ♪

山の塩「湖塩」「岩塩」

もう一つは、“山の塩”。こちらには、塩湖の水から作る「湖塩」と、岩石を採掘してできる「岩塩」があります。 湖塩や岩塩は、ナトリウムの割合が高いため、強いしょっぱさを持っています。 また、苦味の強いマグネシウムが少ないので、まろやかでもあるのです。 このため、食材で言えば牛肉羊肉、味付けで言えばデミグラスソースなど、こってりとした濃い料理との相性が良いですよ。 また、塩味の効いたパスタにもおすすめです♪

塩を使い分けてみると、もっと美味しく料理が食べられそうですね! 実際どんな風に変わるかは、ぜひ皆さんの舌で確かめてみてください♪

著者:味博士

味覚研究家。AISSY株式会社代表取締役社長 兼 慶応義塾大学共同研究員。味覚を数値化できる味覚センサーを慶大と共同開発。味覚や食べ物の相性の研究を実施。メディアにも多数出演。ブログ『味博士の研究所』で味覚に関するおもしろネタを発信中。

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