【今週のおすすめの一冊 vol.62】編集部が特に「おもしろい!」と注目した料理にまつわる本をピックアップし、気になる中身をご紹介します。今回は 『おうちごはんの神 毎日の料理を感動レベルに変えちゃうプロのコツ』(KADOKAWA)についてご紹介します!
『おうちごはんの神 毎日の料理を感動レベルに変えちゃうプロのコツ』 は、毎日のごはんをプロのノウハウで格上げできるレシピ本です。
一般のおうちで普段食べられている、いわゆる家庭料理には、それぞれの家庭にあった味付けでおいしいものがたくさんありますが、お店の味とはまたちょっと違いますよね。 なんだか、料理の味がしっくりこない……といった悩みを日々抱えている方も多いと思います。
本書では、プロの料理人である著者の「森シェフ」が、自身のノウハウを詰め込んでアップデートした家庭料理のレシピが掲載されています。 「味が決まらない」といった家庭料理のお悩みも、プロの技で華麗に解決してくれますよ。
本書の冒頭では、森シェフがお客さんに最高の料理を提供するために取り入れていたコツを伝授してくれています。
これを料理の際に意識すると、あなたにもお家にご飯の神が降臨しますよ!いくつか抜粋してご紹介します。
皮をパリッと焼いた鶏肉や、こんがり焼いたハンバーグなど、しっかりと焼き色がついた料理は美味しいですね。こうしたグリル料理に限らず、炒め物や煮物でも焼き色が旨みの素になると、本書で森シェフは教えてくれています。
本書のレシピにも「焼き色がつくまで」というフレーズがたびたび出てくるので、その際は褐色になるまでしっかり焼くことが大切です。表面を焼き固めることで旨みを閉じ込める効果も得られるそうですよ。
お店のような味に仕上げるためには、味を重ねることが大切です。まず、味のベースにニンニクと生姜を使って骨格を作ります。それから、市販の調味料を用いて足りない味を補強して、味の層を作っていきます。肉や魚の下味に使うと劇的に美味しくなる素材として、市販の浅漬けの素と昆布茶が紹介されています。
ここからは、本書で紹介されているメニューのうち、「鶏もも肉のジューシー唐揚げ」のレシピをご紹介します。
下味に昆布茶を使ってうまみを倍増。さらに片栗粉をつけた鶏肉を卵白にくぐらせ、コーティングさせてから揚げるという、新しい発想で肉汁をぎゅっと閉じ込めています。
切ると、中から肉汁がじゅわ〜! このジューシーさを、ぜひ実際に確かめてみてください。
鶏もも肉...1枚(300g)
【A】
酒...大さじ2
しょうゆ...大さじ2
おろしにんにく...小さじ1/2
おろししょうが...小さじ1/2
昆布茶...小さじ1/2
こしょう…少々
一味唐辛子…少々
片栗粉…適量
卵白(しっかりほぐす)…2個分
揚げ油…適量
粗びき黒こしょう…少々
レモン(くし切り)…1/4個分
1.鶏もも肉は軟骨や筋を取り除き、ひと口大に切る。
2.ボウルに1とAを入れてしっかりもみ込み、30分ほどおく。
3.フライパンに揚げ油を180℃に熱し、2の鶏肉を片栗粉をまぶしてから卵白にくぐらせて油に入れる。
衣がカラッとするまで6分ほど揚げて取り出し、油をきって粗びき黒こしょうをふる。
4.器に盛り、レモンを添えて完成。
本書では今回ご紹介した唐揚げのほか、ハンバーグや豚のしょうが焼きなどの定番料理、よだれ鶏やロールキャベツなどのメインおかず、麺類やごはんもの、副菜のほか、自家製の「神ソース」を使った料理のレシピが掲載されています。
すべてのレシピに、森シェフのノウハウを詰め込んだ「神ポイント」解説つき。なぜその手順を行うか、どのように仕上がりに影響するのか……をわかりやすく教えてくれています。
最後に、著者の森シェフから、クックパッドニュース読者へ向けたメッセージをいただきましたので、ご紹介します。
「最近の家庭料理は「手間なく簡単に作れること」が重視される傾向にあり、それもとても素敵なのですが、私の『おうちごはんの神』のレシピでは、むしろ「端折られていた部分」を大切にしています。
ひと手間を加えることで、味が格段に変わり、食べてくれた方が必ず笑顔になるレシピだと確信しています。『おうちごはんの神』で、皆さんの食卓においしい幸せをお届けできれば幸いです!」(森シェフ)
長年、ごはん作りを続けてマンネリを感じている方、おうちごはんをレベルアップさせたいと考えている方という方は、本書をぜひチェックしてみてください。
(TEXT:菱路子)