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コラム

決め手は◯◯!絶品「チーズケーキ」の作り方【材料4つで本当においしいお菓子 Vol.2】

福田淳子

お菓子・料理研究家。シンプルなレシピが好評。

「お菓子はレシピ通り作れば、必ずおいしく作れます」と話すのは、お菓子研究家・福田淳子さん。丁寧なレシピとその再現性の高さで人気の福田さんに、この連載では材料4つで作れる“本当においしいお菓子”を紹介していただきます。第2回は「チーズケーキ」。これまでたくさんのチーズケーキを作ってきた福田さんに、成功の秘訣を教えてもらいましょう!

「絶品チーズケーキ」の秘訣は、レモンにあった!

今回のテーマは、お菓子作りの中で不動の人気メニュー「チーズケーキ」です。

「みんなが好きな味」ということもありますが、何より材料が手に入りやすくて、比較的簡単。なのに、手作りでも美味しいレベルが高い(買ったものと比べても遜色ない)というバランスの良さが魅力です。
チーズケーキと一口に言っても、いろんな食感やフレーバーが選べますし、その時によって人気のタイプは違います。例えば今、最もブームなのは「バスク風チーズケーキ」でしょうか?
私も今まで仕事でも、プライベートでもいろんなチーズケーキを作ってきました。

今日はそのチーズケーキをたった4つの材料で作ります。
クリームチーズ、砂糖、卵、そしてできればフレッシュのレモンを使ってください。ここでのポイントはレモンの皮になります。

材料が少ない分、単調な味にもなりやすいのですが、レモン果汁に加えて皮が入ることでぐっと味に奥行きが出ます。香りというのは、本当に少量でも全体を一気に底上げする力を持っているのです。国産のレモンが出回る時期でもありますので、ぜひレモンを買って作ってみてくださいね。もちろん果汁のみでも作れます(その場合の作り方は下のレシピに記載しています)。

仕上がりに重要!メレンゲを上手に作るコツは?

今回は卵白を泡立てて、メレンゲにして加えて焼きます。まわりのサクッとしたところと、中のしっとりしたところとの食感の違いを楽しめます。そして粉が入らない分、口溶けが本当に軽やか。ただその分崩れやすくもあるので、しっかり冷やしてから型から外すようにしましょう。メレンゲの泡立て具合、混ぜ方などが食感の決め手となりますので、作り方をきちんとチェックしてくださいね。

メレンゲの泡立ての1番のポイントは「油分のついてない道具を使う」です。油分が入ると、いくら泡立ててもかたく泡立ちません。

よくある失敗が「卵黄と卵白を分けるときに黄身が少し卵白に入ってしまった」問題。
この場合、黄身がいくら少量でも泡立ちを阻害します。「まあ、ちょっとだからいいや」と思ってそのまま作って失敗したことのある私が言うので間違いないです(笑)。

取り分けに自信がない人は、卵白1個分ずつ作っていくのがおすすめ。まとめてボウルに入れていき、最後の1個の取り分けで卵黄が混じると、とてもとても悲しくてやるせない気持ちになります。また、卵は冷えたものを取り分けましょう。黄身が壊れにくく、泡立てのときも泡立ちのキメが細かくなります。

今回作る15cmのケーキは、3〜4人分くらいの分量です。おうちで少し食べるにはいいサイズ。これからの季節にもぴったりな爽やかなケーキです。ぜひ試して、香りの威力を感じてみてください。

【基本のレシピ】

材料(直径15cmの底が抜ける丸型1台分)

クリームチーズ…200g
卵(M)…3個
グラニュー糖…70g
レモン…1/2個

下準備

・クリームチーズは室温に戻す。
・卵は使う直前に冷蔵庫から出し、卵黄と卵白に分ける。
・オーブンを150度に温めておく。湯を沸かしておく。
・型の底面と側面にオーブンシートを敷く。型の底をアルミホイルで2重に覆う。

作り方

1.ボウルにクリームチーズを入れて、ゴムベラでなめらかになるまで混ぜる。グラニュー糖の約1/3量、卵黄の順に加えて泡立て器でなめらかになるまで混ぜる。
*クリームチーズを混ぜ終えてから、次の材料を1つずつ加えていくのがダマにならないコツです。

2.レモンの皮をすりおろし、果汁を絞り、に加える。
*レモン果汁を使う場合は大さじ1を加えます。

3.別のボウルに卵白を入れて泡立てる。少し角が立つくらいになったら、残りのグラニュー糖を2回に分けて加える。角がピンと立ち、角の先がゆるくおじぎするくらいのかたさに泡立てる。
*かためのメレンゲだと、焼いたときに大きく膨らみ、しぼむと上面に亀裂が入りやすくなります。

4.の1/3量を加えて生地が均一になるまでゴムベラで混ぜ合わせる。残りのメレンゲを2回に分けて加えて、その都度ゴムベラで底からざっくりと混ぜ合わせる。

5.を型に流し入れ、天板にのせてオーブンにセットする。天板にお湯を1cmの高さまで注ぎ、150度のオーブンで50〜60分焼く。上部の真ん中を軽く触ったときに、弾力があればできあがり。型に入ったまま冷ます。

6.冷めたら、ラップをして冷蔵庫で半日以上寝かす。瓶など、高さのあるものにのせて型を外す。底板とオーブンシートを外し、皿にのせる。

+αのアレンジレシピ

チョコマーブルスフレチーズケーキ

チョコを使って、より美しい見た目に!板チョコを溶かしてマーブルにするだけで簡単にできます。チョコとチーズの相性抜群の組み合わせを楽しんで。

作り方

基本の分量、作り方から以下の部分を変更します。

・板チョコ50gを刻んで50度以下のお湯で湯煎して溶かす。
で生地を流し入れる前に、大さじ1を取りチョコに加えて混ぜる。
・型に生地を流し入れたら、チョコ生地を上からスプーンで落とし、竹串でマーブルになるように混ぜる。混ぜすぎないのがポイント。

これがあると便利!「お役立ちグッズ」

底が抜ける直径15cm丸型

食べきりやすいこちらの型は、100円ショップでも購入できます。
型を選ぶときは、便利な「底が抜ける」「錆びにくい素材」をチェックしてみてください。

福田淳子(ふくだ・じゅんこ)

お菓子・料理研究家。カフェでメニュー開発や店舗の立ち上げを経験後、雑誌や書籍を中心に活躍中。身近な材料と、シンプルな手順で美味しく仕上がるレシピに定評がある。これまでに手がけたお菓子の本の本は30冊以上。
【Instagram】@junjunfukuda

執筆者情報

福田淳子

お菓子・料理研究家。カフェでメニュー開発や店舗の立ち上げを経験後、雑誌や書籍を中心に活躍中。身近な材料と、シンプルな手順でおいしく仕上がるレシピに定評がある。これまでに手がけたお菓子の本は40冊以上。

【Instagram】@junjunfukuda
【note】@sakuracoeur

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