【Twitterでバズったごはん Vol.38】市販品などを上手に使い、ササッと作れておいしいレシピが日々投稿されているTwitter。その中から、とくに話題を集めたレシピや便利な料理の知恵を、編集部がピックアップしてお届けします。
Twitterでバズった料理に関するツイートに注目し、多くの人の心を鷲掴みにしたヒミツを解き明かしていく連載をお届けします。第38回目に注目したのは「ブロッコリーの葉をおいしく味わえるレシピ」です。
こちらをツイートされたのは、石川県白山市の農業法人「有限会社安井ファーム」広報課のTwitter担当者さん。ブロッコリーの葉をベーコンと炒めたり、茹でてから酢醤油で味わうというもの。それではレシピについて、Twitter担当者さんに詳しく伺ってみましょう!
「ブロッコリーの葉っぱ、捨ててませんか?」
— 有限会社安井ファーム (@yasuifarm) October 18, 2021
おそらく調理しようと手に取った途端に捨てられがちなブロッコリーの葉ですが、食べられます!
少しクセになる苦みがあり、ベーコンと炒めても、ゆでて酢醤油で食べても美味しいので、何卒食べる方向でご検討いただけますと幸いです。 pic.twitter.com/1VkcmEO4xl
−−今回のツイートで、ブロッコリーの葉を料理に使えることを初めて知りました。オススメのレシピはありますか?
ご担当者さん:基本的にはケールと同じ使い方となります。ベーコンと炒めたり、サッと茹でて酢醤油をつけてもおいしく召し上がれますし、スープの彩りとしても活躍できます。
−−おいしく作るためのコツなどはありますか?
ご担当者さん:葉っぱの根元にあたる枝のような部分ですが、こちらはそのまま食べようにも固く、繊維質で食べにくいため、細かく刻んでギョウザやハンバーグのタネに混ぜて調理するとおいしく召し上がれます。ツボミ部分と同様に、葉っぱも洗う際に水を弾いたり、加熱調理したものを調味液に浸した際に、表面に油のようなものが浮くことがありますが、こちらもブルームですので安心してお召し上がりいただければと思います。
−−実にさまざまな使い道があるのですね! 実際にはどのような味わいですか?
ご担当者さん:少し苦みがありますが、その程よい刺激がクセになる大人の味、といったところでしょうか。ただし、苦みの感じ方には個人差がありますので、好みは分かれるところかと思います。
−−ちなみに、ブロッコリーの葉にはどのような栄養素が含まれているのでしょうか?
ご担当者さん:ブロッコリーの葉っぱはそもそも可食部として世に浸透していないため、その栄養を調べたデータは決して多くはないのですが、その少ない情報を参照しますと、葉っぱのビタミンCはツボミの約2割、ポリフェノールはツボミの約3倍、それぞれ含まれているとのことです。(参考:日本食品科学工学会誌 62巻 5号)
−−もう今後は、捨ててしまうなんてできないですね。では最後に、今回バズったことでどのような反響がありましたか?
ご担当者さん:ご存知の方はご存知でしたが、そもそも「ブロッコリーの葉っぱが食べられることを知らなかった」という声も多く寄せられました。近頃、茎を食べる文化につきましては、少しずつ浸透してきているように感じております。葉っぱについてもまずはノータイムで捨てる前に、「食べる」「食べない」の選択肢が生まれればいいなと思います。
今まで何も考えずに捨ててしまっていた葉を、ぜひ味わってみたくなりました。少し苦味のある大人の味わいは、お酒のおつまみにもよさそうです。ぜひ、安井ファームさんのツイート先を覗いて、知られざる楽しい知識やレシピに触れてみて、オッケーブロッコリーな人生を送ってみませんか?
(TEXT:八幡啓司)
有限会社安井ファーム
石川県白山市にある農業法人。同県におけるブロッコリー作付面積の約3割を1社単独でシェアしている。令和元年度 農林水産祭にて「内閣総理大臣賞」受賞 。公式アカウントではブロッコリーに関する知識や情報だけでなく、夕方にはブロッコリーの鐘を鳴らすなど有意義で楽しいツイートが特長。