【食材の効果的な食べ方 Vol.8】管理栄養士おすすめ食材の栄養素を、効果的に摂取する方法をご紹介。「栄養価」を高めるひと工夫とは? また、栄養素を損なわないようにする調理法は? 旬食材の栄養素を効果的に、おいしく食べられるコツをお届けします。
スーパーで通年出回っているキャベツ。今の時季は「春キャベツ」といって丸くて柔らかく、結球がふんわりしているものが主流です。夏~秋頃には甘味がしっかりしているもの、冬頃には葉がぎっしり詰まっていて、ずっしりと重い平らな形のキャベツが出てきます。そんな一年中おいしく味わえるキャベツは、生食、煮る、蒸す、炒める、漬けるなど様々な調理法で使える万能野菜。栄養ももちろんしっかり含まれています。
キャベツには、美肌には欠かせない「ビタミンC」や「カロテン」、胃腸の粘膜を整えてくれる「ビタミンU」、血液凝固や丈夫な骨作りに関与する「ビタミンK」、骨を丈夫にする「カルシウム」、赤血球を作るために必要な「葉酸」、腸の働きを整える「食物繊維」など様々な栄養素が含まれています。また、捨ててしまいがちな芯の部分には、カルシウムやビタミンKなどが葉の部分より多く含まれていると言われてるので、工夫しながら上手に調理していきたいですね。
キャベツに多く含まれるビタミンCやビタミンUなどは水溶性の栄養素であり、水に溶けやすい性質があります。そのため、長く水にさらしたり、茹でてしまうと水溶性の栄養素が溶け出てしまうので注意が必要です。キャベツの栄養素をしっかり摂取するには、「生食」がおすすめ。また、蒸したり、炒めたり、汁ごといただける煮物やスープもおすすめです。
安価で栄養価も高く、何にでも使えるキャベツはぜひ丸ごと購入したいところ。ですが、一度に使い切るのは難しいですよね。きちんとした保存方法を知ることで鮮度を長持ちさせることができます。
キャベツは芯の部分を包丁でくり抜き、水に濡らしてかたく絞ったペーパーを詰めておくと鮮度を保ちながらしっかりと保存できます。衛生的にも、ペーパーはこまめに変えるのがポイントです。また、使うときは包丁で半分に切るのではなく、外側の葉からはがして使うことでさらに長持ちさせることができます。
栄養豊富なキャベツ。しっかりと保存しながらおいしくいただきたいですね。
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管理栄養士、食学士、野菜ソムリエ。 大手企業の社員食堂栄養士、有名クッキングスクールの講師、食学士としてセミナー講師などを経験。現在は自身の子育てをメインに、管理栄養士の資格を活かして、食事と健康・美容の大切な繋がりや、子どもへの食育の大切さを多くの方に知っていただけるよう活動中。