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コラム

まるで魔法?あまった牛乳でつくるカッテージチーズとアレンジレシピ

【ドキュメンタリーレストラン ゼロ vol.18】出張料理人・ソウダルアさんが、日本中で日々失われていく食材をメインに据えた料理を考案し、そのレシピをお届けします。連載第18回目のテーマは、「牛乳」。

牛乳が安くなっていたので、2本買ったものの使いきれないまま、賞味期限が近づいてしまうなんてことはみなさま、一度や二度はあるのではないでしょうか? 今回はそんな時におすすめの自宅でできるチーズとそれを使ったレシピをご紹介します。

まず、カッテージチーズづくりを

<材料>

牛乳     500cc
レモン果汁  大さじ2(お酢やヴィネガーでも可)
塩      小さじ1

<つくり方>

1. 素材をすべて手鍋に入れ、中火で火にかけます
2.温まってくると鍋肌が焦げてくるので、混ぜながら さらに温めます
3.煮立ってきたら、吹きこぼれないように混ぜながら、1分ほど加熱します
4.ざるにキッチンペーパーを乗せ、ボウルをかませて、出来上がったものを漉します
5.一時間ほど置いておくと半固形状のものと水分に分かれます
6.軽く絞れば、完成
※水分(ホエー)も別の料理に使うので取っておいてください。

まずはぜひ、そのまま召し上がってみてください。爽やかな酸味とほのかなコクがカッテージチーズの特徴です。EXVオリーブオイルと胡椒をかければ、それだけでおつまみになります。

すこし苦味のある野菜も入った、グリーンリーフミックスにパラリとかけて、オリーブオイルやハーブパン粉と合わせれば、簡単においしいサラダになりますし、クロワッサンに生ハム、プチトマト、リーフと一緒に挟めば小洒落たサンドイッチのできあがり。

スパゲティボロネーゼに粉チーズの代わりにかけるとこれもまた、おいしく、酸味が挽き肉のうまみを引き立てます。

さらに、ホエーをつかってもう1品

<材料>

鶏むね肉  2枚
ホエー   すべて(カッテージチーズをつくった際の残り)

<つくり方>

1.素材をジップロックに入れ、軽く揉みます
2.一晩、冷蔵庫で寝かせます(時間がない場合はそのまま調理してもOK)
3.水を張った手鍋にジップロックごと入れて、蓋をして弱火で10分温めた後、ひっくり返して、もう10分温めます
4.火を消して、そのまま30分置く。中まで火が通っていれば完成
ほんのりあたたかい状態でもおいしいですし、冷蔵庫で冷やして、食べてもおいしいです
※保存は冷蔵庫で。

こちらはごくシンプルな味つけにしましたが、ハーブソルトやカレー粉、最近、流行りのバーベキュースパイスなんかを入れて、自分なりのホエーチキンのレシピづくりをぜひ、愉しんで欲しいです。

ホエーチキンをスライスして、マスカット、カッテージチーズと合わせると面白い味わいの前菜ができますので、ぜひ、お試しください。

身近の素材が違うものに変わるって、なんだか、わくわくしますよね。
そんな、料理の魔法を感じてもらえれば、とっても嬉しいです。
今夜、あなたのおうちがドキュメンタリーレストランになることを願っております。

ソウダルア(出張料理人/イートディレクター)

大阪生まれ。5歳の頃からの趣味である料理と寄り道がそのまま仕事に。“美味しいに国境なし”を掲げ、日本中でそこにある食材のみを扱い、これからの伝統食を主題に海抜と緯度を合わせることで古今東西が交差する料理をつくる。現在は和紙を大きな皿に見立てたフードパフォーマンスを携え、新たな食事のあり方を提案中。

【フードパフォーマンス映像】https://vimeo.com/275505848
>>ソウダルアさんFacebookアカウント

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