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食の知恵

実は圧倒的にヘルシーなお菓子!アメリカ人の必須アイテム「ポップコーン」

【アメリカの最新ごはん事情vol.16】1989年に渡米し、「セレブ御用達プライベートシェフ」としてアメリカで料理を作り続けてきた明比玲子さんに、日本ではなかなか知ることができないアメリカの食事情を教えてもらいます。第16回目のテーマは「ポップコーン」。アメリカ映画やドラマでよく目にする、ポップコーンを頬張る俳優たち。あれはアメリカ人のリアルな姿なの!?本場のおすすめポップコーンレシピも教えてもらいました。

映画を見る前にまずは「ポップコーン」の準備から

その昔、私が初めてアメリカの映画館に行った時、席まで行って友人が、「ポップコーンを買ってくるから待ってて」と言った時、「なぜ、ポップコーン?」と不思議に思いました。

アメリカでは「映画を観る」=「ポップコーン」と言うぐらい、映画とポップコーンは切っても切れない関係です。家で映画を観る場合でも、まず「ポップコーンを作らなきゃ」という感じです。

客引きに重要だったポップコーン

ポップコーンは、大掛かりな機械が必要なく簡単に作れていい香りが漂うため、1800年代中頃、お祭りなどで人気が出ました。1929年からの大恐慌の時代は、安くて楽しめる娯楽ということで誰もが映画館に行くようになり、映画館は生き残るために人気のあるポップコーンを販売して、客引きをしました。

そして第二次世界大戦中は、砂糖が海外の軍隊に送られて不足していため、コーン粒と塩だけでできるポップコーンは以前にも増して大人気になり、今に至っているようです。

圧倒的にヘルシーなお菓子!

あのマドンナが若い頃、彼女のスナックはエアポップしただけのポップコーンだったそう。もちろん、多量に食べると身体にはよくないですが、ポテトチップスや甘いクッキーなどとに比べると、ポップコーンははるかにヘルシースナックです。

アメリカのスーパーなどでは、ポテトチップスと並んで袋入りのポップコーンが売られていますが、ナッツや穀類の量り売りコーナーにも、必ずと言っていいほどポップコーンの粒が売られていてます。これは、いかに家でポップコーンを作る人が多いかということですね。

クリスマスにもぴったりなポップコーンレシピ

電子レンジ用にパッケージされたポップコーンなど手軽に作る方法はありますが、コーンの粒を鍋に入れてポップしたできたてのポップコーンは格別。そこで今回は、このできたてポップコーンを使って、ポップコーンボールをご紹介したいと思います。

ポップコーンボールの作り方

材料
ポップコーン用のコーン粒…… 60g
油……大さじ2
塩……適量

(飴の材料)
グラニュー糖……50g
ブラウンシュガー……50g
メープルシロップ……100cc
バター……45g
バニラエッセンス……大さじ1/2
塩……ひとつまみ

1. オーブンを120℃に温めておく。
2. 大きめの鍋か、深めのフライパンにオイルと塩を入れて、中火で温める。(ここで十分に鍋を温めていないと、ポップコーンが焦げます。塩は、少し多めかなと思うぐらい入れた方がおいしいです)
3. 鍋が十分に温まったら、コーン粒を入れて蓋をして、コーンが弾けるのを待つ。
4. 焦げないように時々鍋をゆすり、弾ける音がほとんどなくなってきたら火から下ろして、蓋を開ける。(この時点でも、まだ時々コーンが弾けるので注意)
5. あらかじめ油を薄く塗っておいたステンレス製のボウルに、出来上がったポップコーンを入れて、1.のオーブンで保温しておく。
6. 鍋に飴用の材料を全部入れて混ぜ合わせ、中火で150℃まで温める。途中、端の方が焦げそうになったりした時は混ぜるがそれ以外は触らないこと。
7. 飴が150℃になったらすぐに火から下ろし、5.に回しかけてシリコン製のヘラで素早く混ぜ合わせる。(5.で保温しているボウルは、飴が140℃ぐらいになったらオーブンから取り出しておく)
8. 触れる温度まで下がったら、手に油をつけてボールを作っていく。飴が固まる前に素早く作るのがポイント。
9. ポップコーンが固まってしまったら、ボウルを天板にのせて、120℃に温めたオーブンに30分ほど入れます。そうすれば少し柔らかくなるので、追加でボールを作ったり形を整えたりできます。(ステンレスのボウルも熱いので注意!)

150℃の飴で作ったポップコーンボールは、食べた時にバリっとしておいしいのですが、作っている時に飴が固まる速度がとても早いです。130〜135℃の飴だと固まるのが少し遅く作りやすいですが、食べた時に歯にくっつきます。どちらでもお好きな方をどうぞ。また、飴は非常に熱くなっているので危険です。鍋を引っ掛けたりしないように、細心の注意を払ってください。

ポップコーンボールは、アメリカ人の子どもがハロウィーンやクリスマス、その他パーティーでよくもらえるお菓子のひとつです。クリスマスの場合は、キャンディーケインを突き刺したり、袋に入れてリボンをつけたりして、クリスマスツリーの飾りにすることが多いようです。ツリーに飾らなくても、置いておくだけで可愛いですね。子ども達は、キャラメルポップコーンボールを目にしただけで、喜ぶこと間違いなし。ボールにせずそのまま食べてもおいしいですので、是非作ってみてください。

明比玲子

兵庫県芦屋市生まれ。1989年に渡米し、ニューヨークのシェフ養成学校で学んだ後、本格的に料理に取り組む。著名レストランでパティシェとして経験を積み、アメリカ人と日本人に料理とお菓子の指導も行う。日本の料理雑誌への寄稿やフードスタイリングも行いつつ、2008年からは、コンサルティングの仕事なども兼ねながら、ニューヨークセレブのプライベートシェフとして、活躍中。
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